素敵だな
5月13日(月)
朝、ぱちりと目が覚める。目覚まし時計が鳴る前だ。素晴らしい。むくりと起きあがる。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
ごはんさんとこの室外機の上でカカオがくつろいでいる。
「カカオ!」と、呼ぶ。あくびをしている。伸びをしてからトコトコやってきた。
カカオにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげて水を換える。
電話で仕事のやり取り。データを送る。
仕事に励む。せっせ、せっせ。
カステラを焼く。
早めに夕食の支度をしておく。
昨日買った椎茸から立派な軸を捥ぐ。縦半分に切ってオリーブオイルでじっくり蒸し焼きにする。岩塩をゴリゴリ挽いて振りかける。ものすごく瑞々しくて濃厚。おいしかった。
仕事をする。もくもくと作画してゆく。
これも可愛くできそうだ。いままでとちょっとちがうパターンにしてみた。
”絵” について、ちょっと想いを巡らせる。想いは巡って ふわりと空気に溶けこんだ。
夕方、お散歩に行く。
霊園の入り口で車に乗った石屋さんのTAさんに会った。ちょっとおしゃべり。TAさんはいつも にこにこしている。
坂道を てくてく歩く。てっぺんから景色を眺める。池、山、町、空。いつ眺めてもいいもんだ。
冷たいお水を ごくごく飲む。お水っておいしいなぁと思う。おいしくて幸せなきもちになる。
てくてく坂を下る。大きなバッタが飛んできて私の首の下あたりに留まった。可愛い。ブローチみたいだ。
霊園の入り口にある交差点まで来たとき、お仕事から帰ってきた ごはんさんの車が赤信号で止まっていた。手を振る。ごはんさんも気がついて手を振ってくれる。
一旦帰ってからお買い物へ行くことにする。
いつものお店へ しゅっぱーつ!
お店の入り口で スーイスーイとツバメがたくさん飛んでいた。すぐ目の前を飛んでゆく。
「巣があるんじゃない?」と、ごはんさん。
キョロキョロ。
「あった!」と、ごはんさん。
キョロキョロ。
広い広いひさしにツバメの巣があった。可愛い子供ツバメたちがピーピー鳴きながら口を大きく開けている。大人のツバメ 1羽が巣の側にいて、もう 1羽がスイーっと飛んできてエサをあげている。
「可愛い!可愛い!」と言いながらツバメたちに見惚れる。大好き。
「写真撮ったら?」と、ごはんさんの声で はっとする。
そうだ。いつも うっとり見惚れて写真を撮り忘れる。パシャ。
小鳥って本当に可愛い。ぜんぶが愛くるしい。
よく見ると、子供ツバメがうっかり地面に落っこちないように、巣の下にアルミの受け皿のようなものが取り付けられていた。お店の人が取り付けたんだろう。胸があたたかくなった。いいお店だなぁと思った。それを見て、
「素敵だと思う。」と、ごはんさんが言った。
「本当に素敵だね。」と、私も強く同意した。
優しいきもちで家路に着く。
仕事をしていると修一郎が起きてきた。お弁当仕立てにしておいた夕食を食べはじめた。
夜、庭に出る。
三日月が輝いている。とても強い光。きれい。北斗七星がうっすら煌めいている。三日月をうっとり眺めていると夜の中からカカオが現れた。カカオを抱っこして夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。
ここまで書いたとき電話が鳴った。Mさんだ。少し話を聞く。「これで安心して眠れる。」と、Mさんが言った。そんなに考えすぎなくて大丈夫。と、思う。
これから眠くなるまで仕事をしよう。
今日もいい一日だった。
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