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人のためになる仕事がしたい

先日のキャリアカウンセリングは「人のためになる仕事がしたい」という相談でした。
自己有用感(私、役に立っている!と思える実感)が不足しているご様子。

「良いですね、キャリアコンサルタントって仕事。私も人のためになる仕事がしたいなぁ」と、あたかもご自身の仕事は誰の役にも立っていないような表現。
「自分は、ただ○○(自社の商材・サービス)を作っているだけですから」とおっしゃっていました。

作っている「だけ」と自分の仕事を卑下している印象を受けたので
「そこでいうと、私もただ話を聴いているだけですよ。」
とお伝えすると、なにやらハッとした模様。

「外科医は、診断して手術するだけ」
「社長は、会社を経営しているだけ」
とも表現できそうですかね?
と投げかけたら、自分の仕事と何が違うのかを考えられたようです。

キャリアコンサルタントさんも、お医者さんも
困っている人に直接支援できる良い仕事だなぁって思ったんですけど、
どんな仕事にもその先の受け取る側の顧客や社員が存在して、
その人が感謝するかどうかで、人のためになるんですね。

でいくと、私の仕事の「顧客」って誰なんだ?と内省が始まった模様。

「人のためになる仕事」とは何かを考えるには、「顧客目線」で考えることが大事

「私は見えていなかっただけで、こういうお客様が
こういうことに困っていて、わざわざお金払ってでも、使ってくださるんですよね。
他社の商品でも良いはずなのに、多分、こういう点が喜ばれているのかな。
もっとこういう商品だったら、喜んでくださるのかな。」

などなど、顧客の視座に立った内省が続きました。

「顧客の困りごとは何か」、「他社よりも選んでくれる理由とは何か」
を考えるだけで、人のためになる仕事だと実感できる

私の仕事も誰かのためになる仕事なのかな・・・とポツリ語り始めたんですが、しばらくすると、
「でも、直接感謝されることがないので、それが実感しにくい仕事なんだ」と分析されていました。

人のためになっていると実感しやすいのは、直接顧客接点があるかどうか

そこからは、直接顧客接点を取る仕事に関心・焦点が定まり、営業部の話にテーマが移りました。

「改めて、営業って素晴らしい仕事ですよね。売って稼いでくれるのも営業部。顧客情報を吸い上げたり、新規開発するときにも意見出してくれたり、商品の不具合があれば謝罪してくれたり、関係各所と連携している。私はただ企画通りに作っているだけだしなぁ。」

営業は稼ぎ頭だから、弊社では立場が強いんですよね。それに比べて私たちって・・・と今度は、所属部署の役割に対して悲観的な表現が目立ってきました。

エンドユーザーだけでなく、対社内や、関係者から喜ばれる仕事も、
人のためになっているという実感が持てるはず

そこから、社内関係者やパートナー企業さんの視座に立って、自分の役割について内省されていかれました。

「でも、営業部の人たちも、自信ある商品であれば、より身が入るんでしょうね。良い商品を売りたいって思うんだろうな。私たちの頑張りは、営業さんを楽に・誇り高くできるのかも。
そこでいうとパートナー企業さんも、○○商材に関われることが嬉しいとか、私たちとアライアンス組むこと喜んでくれたなぁ」
良い商品を作ることは、購入いただく顧客のみならず社内や社会に喜ばれることに気付いた模様。

どの部署だけが偉いとかスゴイではなく、役割なんだ。
自分にとっての当たり前や日常は、価値がないように感じてしまうだけなんだ。と何度も言葉にされていました。

「部品一つ、企画一案、電話一本、声掛け1つ、無駄なものってないんですね。それぞれに役割・意味があって、未来に向けて欠けてはならない。
私が良い仕事しないと、困る人が結構いますね。いや、むしろ要なんじゃないかとも思ってきました。上司が言っている○○というチームビジョンが、なんかここにきてしっくり来ました・・・」

たった60分弱でしたが、現在の不満・不安にかき消されて見えなくなっていた本来の自分
・自分は何を目指していきたいのか、志・職業観を整理
・自分の向いていること(営業以上に現職の方が向いているとのこと)
・これからやっていくこと(営業同行・CRM・そのための○○の設計について、、、とアクションプランを宣言されていました)
・営業・製造・企画部との連携についての構想を言語化

非常に意欲的に楽しそうにご自身の仕事を語っていらっしゃったのが印象的で、「人のためになる仕事」の考え方を、じっくり噛みしめていらっしゃったという話でした。


自己有用感が不足してきて、ご自身の中で当たり前になっていることの重要性を見失いそうになったら、一度自分の仕事全体を客観的に俯瞰して見つめ直してみる時間を取ってみると良いですね。

どんな仕事も、誰かのためになっていて、皆さんの頑張りを感謝している人がいます。
皆さんが誰かに支えてもらっているのと同様に、皆さんも知らないうちに、多くの人に勇気を与えていたり、多くの人を支えているんだと思います。
そして、これからも応援してくれる人がいるはずです。
自分のためであったとしても、長年続けてきたその職場で得られたものは、たくさんあるはずです。それは、頑張ってきたあなたにしかないものです。
さて、その財産をどう活かしていきましょうか。

ワクワクの未来への参考になれば幸いです。

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