見出し画像

「受かる」とは?

その方に合う求人をご紹介しても、「私、できないんで・・・遠慮します」とおっしゃる転職者さんがいます。

恐らく、「ご自身の実力・身の丈に合っていない=難易度が高い=落ちると思う=入社できない」と思っているんでしょうかね。
やりたくないだけかもしれませんので、詳細を聴いてみないと分からないですが、もし落ちると思っているだけなら、
・本当に受からないんでしょうか?
・受かる/受からないって、どう決まるんでしょうか?

また、転職支援のアドバイザーさんも「この方は無理な気がする」「ちょっとこの求人知らないので、受かるか分からない」などの理由で、ご紹介すらしないことがあるとか。
本当に受からないんでしょうか?

受かる/受からないの見立てについて解説します。

■求める人物像
一般的には、応募先の求める人物像にどれだけ合致しているかで決まります。
「こういう人いますか?」と世の中に投げかけているので、「はい!それ私です!」と言えれば良い。

なので、エントリーシートの表記も面接も、ご自身の自信ある話よりも、企業が知りたい・聴きたいことにどれだけ応えているかが大事です。

※求める人物像については、他の記事も参考にしていただければと思います。

■年齢に対する経験・スキル
同じ経験・スキルなら、より若い方を優遇することがあります。
それは、若いうちにそれだけの経験を積んでいれば優秀だと判断されたり、これから更なるスキルアップが見込めたり、より長い時間をかけたら更なるスキルが見込めるという将来性にかけているからです。

また、一般的に組織創りには、そのポジションの上司になる方・周囲の同僚とのバランスが考慮されます。よくあるのが年下上司・年上部下の関係性問題で、年下上司からすると年上部下は、やりにくいんだと思います。

年齢を戻すことはできないので、応募資格より少し上の方は、同じスキルのPRでも更に若い方よりもPRできることを上述のポイントから整理しておくと良いかもしれません。
応募企業・応募先の職場の平均年齢が若い場合は、柔軟な社内コミュニケーション・年下上司に対する考えなどを面接で聞かれるかもしれませんので、考えておくと良いでしょう。

逆にお若い方でまだ経験が応募資格に足らないと思う場合は、意欲やこれから伸びる幅を見せることが大事になってきます。
圧倒的にスキルが高くても、意欲が低ければ不採用になりますからね。

■組織適合性
求める人物像の中に包含されますが、スキルや経験だけではなく、理念、社風、歴史、人員構成、組織規模、事業フェーズ、組織体制、評価基準などが、応募者の価値観などと合っているかもとても大事です。

■募集枠
500人採用と、厳選1人採用の求人では、確率だけでみれば受かりやすさは明らかに違いますよね。これを募集枠と言い、一般的には募集枠が大きいほど受かりやすいです。

※人材流動性が高く、需要増・人手不足な業界(IT・介護・建設など)は求人が多く募集枠が大きいです。
専門性がそこまで高くなく応用が利きやすい、経験不問が多い職種(営業・販売)や、
多くの企業に存在する一般的な職種(営業・エンジニア)も枠は大きいです。(一方で、人事・経理・広報などは1社に何百人もいらない)

■残枠
ただ500人採用する求人でも、既に499人採用できていれば、あと1人しか枠はありません。
枠が狭くなると採用基準が厳しくなる傾向にあるので、募集枠に対する残枠も要チェックです。

■求人の新鮮さ
エージェントを介さず個人で応募している場合、この残枠はなかなか把握できませんが、参考までに新卒学生の場合は、卒業月に近くなるほど残枠は少なくなります。中途転職でも募集が始まってから期間が経過すれば、それだけ残枠が少なくなるということ。
求人データから応募開始日が分かるのであればそちらを把握してみましょう。ただし、いずれにせよ応募するか迷って時期を逃すくらいなら、まず出した方が良いと思います。
自分と同じような人が2人いた場合、後の人を採用するメリットはあまりないです。先に内定を出された応募者が承諾されたら、同じスキル保持者でも、後の人は不採用で終了です。
応募を迷う期間にスキルアップ・面接有利になるポイントを習得できるなら別ですが、そうじゃないなら、早めエントリーにデメリットはあまりありません。
(2週間かけて面接準備・心の準備をしたいという方も、恐らく3~4時間で出来ると思いますし、応募してからも、面接までに調整で1週間くらい間が空きますので、応募前に2週間必要か?失うものはないか?まで考えてみましょう。)

■応募数
応募がたくさん集まる企業では、競争が激しくなります。
1枠に対して応募者がどれだけいるか。
有効求人倍率(1人の応募者に対して求人がどれだけあるか。高いほど求人が多いということで、応募者優位。低いほど求人が少ないので採用は厳しくなる)と同じ考えで、ライバルがどれだけいるかも把握したいところ。

人気職種・条件が良く見える求人・知名度ある企業は、いつでも応募数が多い傾向にあります。ご自身がそういう求人にのみ絞って応募していて、苦戦している場合は、応募先を様々な軸で分散した方が良いかもしれません。

■競合の強さ
さらに、その他の応募者ライバルがどれだけ強いか(採用ターゲットに近いか)にも寄ります。応募数が多くても、自分が今回のターゲット像に合致していれば採用の可能性は非常に高いでしょう。
逆に、求めるスキル・経験を豊富にお持ちでも、他のライバルがたまたま今回の募集にたくさん集まっていたら、厳しいかもしれません。
(去年だったら受かったかもね、と言われることもリアルにあります。最終選考まで残っていて本当に入りたい方は、再挑戦すると良いと思います。)

■選考回数、選考内容
中途転職では書類+個人面接2回程度ですが、新卒では7回選考があったり、特殊な筆記試験やグループ選考など面接以外の選考も多く存在します。
落ちる機会が多いほど(変な言い方ですが)落ちる確率につながるので、
1Day選考の方が受かりやすいと思います。

■内定者の承諾率
更に(個人で活動していると把握は難しいですが)他の内定者がどれだけその会社に決めるか/辞退するかで残枠が変わり、次点で内定が回ってくることがあります。
新卒学生の場合、3~5月(6月1日の選考解禁日の内々定まで)の内定は6月以降に辞退されることが多く、比較的多めに内定を出されることがあります。(元々、内定数を入社数よりも一定多めに計算して出している)

■その他
募集背景、面接官のリアル評価、選考面接官の特徴・判断基準、よく聞かれる質問、山場となる選考(実は3回選考があっても、ほぼ2回目で決まっていて最後は顔合わせ・魅力付けの場だったり、社長の決断(社長が1次選考を実施して○がでれば必ず内定になる)が絶対の会社があったり、企業によって重要な局面が違うことがあります)、全体応募者の順位、他応募者の状況、採用企業の熱量(絶対に今期●人採用するのか、いなければ社内異動等でなんとかするので採用しない)など、受かるか否かの見立てのポイントは複数あります。

なかなか個人で応募していると、こうしたものを把握することは難しいので、自分に合ったエージェントも併用して、こうしたメリットを最大限利用できると良いですね。
ご参考になれば幸いです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?