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なぜ京都の企業は独特なのか?

中学の修学旅行で京都に行って以来、京都が好きになり、大学は京都で過ごし、社会人となってからも京都で3年間働きました。

今も京都が大好き!
そして京都って実は有名企業がたくさん。
任天堂、ワコール、京セラ、オムロン、ニデック(旧、日本電産)など、全国的に有名企業がてんこ盛り。

今回は自分の経験、そして最近読んだ書籍から、京都が独特な企業が多い謎を語ってみます。


4つの感性

これは堀場製作所の堀場社長が著書で語っていた言葉。下記4つは京都企業の多くが持つ感性。すごく腑に落ちます。

  1. 人マネをしない

  2. 目に目えないものを重視する

  3. 事業は一代で終わらせず、受け継いでいく

  4. 循環とバランス

1は京都という限られた空間のなかで人との共生をはかるには他人の仕事を邪魔するのでなく、自分にしかできない仕事を行うべきという考え。
長い間日本の都だった京都のプライド、誇りもあるのだと思います。皆んなで成長していこうという共存の考え方の存在はカッコいいですね。

2は白黒つえず灰色を大切にする、京都らしい文化。曖昧さを尊ぶという独特な慣習。仕事ではこれに苦労しましたが(笑)
よく、京都はよそ者はなかなか入りにくい文化とよく言われます。確かに新規開拓は大変でした・・・
財務諸表以外の会社の信念、価値観を重視している会社が多かった印象があります。

3は、決して本業を疎かにせず、流行を追わず、我が道をいくマインド。バブル崩壊時、京都の上場企業は1社も倒産しなかったようです。思い返してみると、目先のことよりも長期視点でモノゴトをとらえている経営者が多かったと思います。

4は偏った見方や考えではなくバランスをとるという考え方。
一つの事業に経営資源を集中し過ぎていると、どこかで事業経営にも無理が出てくるため、世の中のニーズに合わせて経営資源を分配するバランスを考えた経営、言い換えれば無理しない、どこか余裕を感じるマインドの方が多い印象でした。


はじめから世界を目指す


日本の企業はマーケットを日本で見る会社が多い中、京都企業は初めから世界を目指している企業が多数あります。

有名どころだと、ベンチャーからスタートし大企業へ成長したニデック、京セラ、堀場製作所など。

どれも日本を代表するグローバル企業です。海外売上比率は、ニデック80%以上、京セラ・堀場製作所は70%以上と正にマーケットは世界中!

面白いのが、京セラもニデックも、創業間もないころ、いきなり世界大手との取引を自ら切り開き、その後飛躍的に発展したということ。
この熱いベンチャースピリットを持つ起業家が多いのも京都企業の特徴だと思います。京セラは米国のIBM、ニデックは米国スリーエムを新規開拓し、取引先を驚かし、そして信頼も勝ち取りました。


都のプライド


上記にも通じるところがありますが、京都人のプライド、誇りも強みなのだと思います。

100年の歴史を持つ会社でも、ウチなんかまだまだヒヨッコでと謙遜をするほどに、京都は老舗企業の数が全国トップ!超長期で経営をしている会社も多く、創立年を聞いてビックリしたのは1度や2度ではありません。


あのマリオで有名な任天堂も立派な100年越え企業の老舗。
もともとは1889年に創業し「花札」の製造をしており、今も任天堂製の花札買えます!

1902年には日本初のトランプ製造もしており、歴史を振り返ると面白いですよね!
任天堂が無かったら、マリオもドンキーコングも、ポケモンもいなかったとと考えると、京都に任天堂が誕生してくれて、僕ら日本人は昔からずっと最高のエンタメを身近で享受できていたなんて。今振り返っても、とても幸せでした。

このように京都には歴史や史跡だけでなく、独自の文化から花開いた企業が沢山あります。地域ごとの企業をみるのも面白いですよね!


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