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めんどくさい「ていねいな暮らし」の先にあるもの

ヨーロッパを巡る旅が始まった。

現在、ミッドサマー(夏至)真っ只中であるエストニアに来ている。

もともと2年前に友人が移住した場所でもあったので、「いつか行きたいな〜」と思っていたのだが、6月下旬(6/22ごろ)がベストシーズンだと言われたので、訪れてみることにした。

ミッドサマーは、とにかく日が長い。

日本でも「日が長くなったね」なんて言うけど、そんなん比じゃないぐらい長い。なんせ、夜の22時までこの明るさなのだ。

わたしも感覚がおかしくなってしまい、「まだ夕方なんじゃないか!?」と錯覚してはしゃいだ。

花冠を頭に乗せ、伝統衣装に身を包み、お酒を呑み、歌いながら踊る人たちを見ると、何だかアンデルセン童話の世界に飛び込んだような気持ちになる。しかし、めちゃくちゃ現代なので、やっぱり気がおかしくなりそうだ。

この非日常的な感じは夏至ならではなのかもしれないけど、エストニアはそんな、昔ながらのものと、現代的なものがうまく調和しているような場所なように感じた。

エストニアには世界遺産となっている旧市街地があって、とてもカラフルで可愛らしい街並みが広がっているのだが、この旧市街地が中央駅とものすごく近いのだから面白い。

テーマパークのような石畳のうえを歩いているとメルヘンな気分になる。しかし、一歩外に出れば、ピカピカのトラムが走っていて、とても不思議な心地になる。

ところで、友人が住んでいる家もとても素敵なのだ。

原っぱの真ん中に立っている、赤い屋根の平屋で、大きな窓からさんさんと陽が降り注ぐ。プライベートサウナもついていて、ザ・北欧という感じがする。

もともと友人はナチュラル思考で、ミニマムな持ち物のなかで素敵なワンピースを着ていたり、環境にやさしいオーガニックコスメを使っていたり、できるだけゴミを出さないような暮らしをしているような子なのだが、エストニアが彼女の暮らしにとてもマッチしていて感動した。

きっと、彼女のいるべき場所はここなんだろうな。

不思議なもので、エストニアに来て3日で、自分がナチュラルになってきている感覚がある。

明るい太陽のもとでごはんを食べて、緑に包まれた道を歩いて、サウナで汗を流して、0時を迎えるころには、思わず「眠い」と口にしている。クソ夜型なわたしが、である。(びっくり!)

わたしはズボラなので、「ていねいな暮らし」なんて無理だと匙を投げて、時短なルートを選び、ガジェットに塗れる生活を送ってきた。

でも、いわゆる「ていねいな暮らし」をしている人は、この、自然と一体となる感覚が心地よくて、あえて遠まわりな道を選んでみたり、花を育ててみたり、手間暇かかる料理に挑戦したりするのかもしれない。

わたしはまだまだ、その境地には達することはできないけど。

この旅が終わるまでに、もっとナチュラル〜な自分になっていたら面白いな。どうなるかな。楽しみだ。

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