mik's memo

元外資証券市場部門出身。現在は個人投資家としてマーケットをモニターしているので、頭の中…

mik's memo

元外資証券市場部門出身。現在は個人投資家としてマーケットをモニターしているので、頭の中の整理やチェックしているサイトなどを公開します。ただの備忘録で不定期です。

最近の記事

再び円安モメンタムで介入警戒し始めるべき?

さて、Fedがまたタカ派姿勢を維持、今年はあと2回利上げが適切との発言をここ数日何度も何度も強調。一方で市場の織り込みは7月に1回のみ。パウエルさんのコメントをまだ全て信用していない。 まず、私の年初の個人的なシナリオは、米国の利上げ停止と日銀の政策修正により年後半はドル円下落方向で見ていた。が、予想以上にハトな植田日銀と、好調な米国経済、タカなFedを受けて、USDJPYが下落するにはもう少し後ずれかと思われる状況になってきた。一旦テクニカル的に142円をターゲットにして

    • 過去の金融恐慌まとめ。

      やはり経済が好調な時にインフレがおさまる訳もなく、市場はやっとFRBとのギャップを埋めにき始めている。(正直、想定よりも1ヶ月ほど遅かった。。)短期的には、完全に織り込み終わるまではUSD買い目線。 そうこうしている間に、アダニグループの暴露やら、米国個人負債が積み上がっているやら、不穏な動きも多々見受けられる。もう何がトリガーになるかはわからない。大切なのは心の準備をしておくこと。 今更ながら、米国中心の経済恐慌の歴史を振り返ってみる。おそらく学ぶことや考えさせられるこ

      • 過去の利上げサイクルとリセッション、株価について

        最近中国の復活(ゼロコロナ終焉)や米国経済の堅調なデータ、インフレ低下からの利下げ期待などで、以前に比べてリセッションに対して楽観ムードが漂い始めてきた。あのラリーサマーズでさえ少し明るい兆しを見出しているらしい。 JPモルガンのモデルでは、各資産でリセッション確率が低下、とのこと。 株式市場は個人的には信用できないので、債券とクレジットをよく見ている。クレジット市場は不気味なぐらい落ち着いている。逆に欧米の債券市場はリセッション確率上昇。それでも現状の債券市場のベースケー

        • 今年のドル円変動要因について考えてみる。

          前回は日米金利差からざっくりドル円の方向感を考察したが、今回は考え得る今年の変動可能性のあるイベントについて。やっぱり変数が多すぎて激ムズ相場継続に変わりはなさそうだが、現状の金利市場の織り込みはなんとなく違和感があるので、ドルと円のそれぞれの変数の整理をしておきたい。 現状130円程度のドル円を起点に、上下に動く要因はこんな感じか。 もちろんこういった要因は複雑にかつ複合的に発生しうるため、タイミング的にも需給的にも拮抗して動かない場面もあり得るので、それぞれのイベント

        再び円安モメンタムで介入警戒し始めるべき?

          日米金利差とドル円について考えてみる。

          今週の日銀決定会合を受けて、日米金利差とドル円について考えてみた。 今週の動き:まず、今回は政策変更や修正なし、緩和姿勢を貫こうとした黒田総裁ではあったものの、後任人事に注目が移っているためいわゆる「レームダック」化してしまっているし、修正の先延ばし感が否めない印象。依然、金利市場は先走っている。ドル円は一旦反発も、同日に発表された指標の悪化からの景気後退懸念やPPI減速でドル安となり、ドル円はいってこいの展開。 今後は日銀の政策修正とFRBの利上げピークとリセッション、

          日米金利差とドル円について考えてみる。

          年初に一旦のつぶやき。(01/14/2023)

          あまりやる気のなかった年末年始に色々あってさらにやる気がなくなってしまった。 年初からボラティリティが高く、やりにくい相場が続く。今週のCPIもそうだったけど、そもそも過度な期待からリスクオンに傾きすぎ、FRBとのターミナルレートや利下げ時期についてのギャップがあるようで、いちいち指標にいつも以上に反応している。 昨年末(CPI後)からのドル売りはあまり本質的でないかつ流動性が低いと思っていたため、12月はほぼポジションない中、そこに日銀が急にYCC修正を発表。市場との戦いに

          年初に一旦のつぶやき。(01/14/2023)

          12月FOMC備忘録。(12/15/22)

          予想通りの50ベーシス利上げ、ドットプロットは上方に変更。2023年のターミナルレートは5.1%(上限5.25%)。2024年は4.1%。 2023年GDP成長率は下方修正、失業率予想を引き上げ(労働市場悪化予想)でしっかりリセッション警戒も、2023年中は利下げをしない姿勢。2023年のインフレ率予想は3.5%。(…これでも目標達成できてない) https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl

          12月FOMC備忘録。(12/15/22)

          11月CPI備忘録(12/14/22)

          https://www.bls.gov/news.release/pdf/cpi.pdf11月のCPI : ガソリンなどのエネルギー、医療費、中古車・トラックの価格下落が牽引した一方で、気になるのは食品と家賃は引き続き上昇している。 前月比では0.1%上昇(予想0.3%、10月は0.4%上昇) 前年比では7.1%上昇(予想7.3%) 食品とエネルギーを除くコア指数は前月比で0.2%、前年比で6.0%それぞれ上昇。こちらも上昇幅は縮小。(10月は前月比0.3%上昇、前年比6.3

          11月CPI備忘録(12/14/22)

          先週の話題まとめ:雇用統計、Fed要人発言、各銀行の米株シナリオ

          徒然なるままに。先週の話題まとめ。 雇用統計: 強い。やはり米国強し。先日のパウエル発言で楽観的だった市場には寝耳に水だったかもしれない。特に注目だった平均時給は年率5.1% と予想よりかなり強い結果。13日のインフレ率データにさらに注目が集まることになる。 それにしても350ベーシスすでに利上げしている中での26.3万人増、平均時給上昇はかなりすごい。ちなみにパウエルの頭ん中では10万人増程度まで落ちてほしいとのこと。 労働参加率は62.1%と前月比低下。労働供給不足でイ

          先週の話題まとめ:雇用統計、Fed要人発言、各銀行の米株シナリオ

          やりにくい相場継続中。

          米金利とDXYの相関が崩れている。ファンダメンタルよりも年末に向けてのドルロングポジションの手仕舞い(需給)とリスクオンが相まった動き。株も楽観的すぎるような気がする中、ファンダメンタルとテクニカルの見方が逆方向を向いていて、個人的にかなりやりにくい相場。特にドル円はやりにくい相場が続いている。中国のゼロコロナ緩和ももう少し延びそうだし。はっきりとしたテーマが出てこない中、センチメントに乗るだけのポジションは取りたくない。。 ブラックアウト前最後の昨日のパウエル発言も、結局

          やりにくい相場継続中。

          あまりやる気はないけど一応気になっていることまとめ(11/22/22)

          最近はマーケットの動きも鈍く方向感が見出せない状況。あまりやる気が出ない。今週は木曜日にThanksgiving、金曜日は米国市場は”半ドン”、今年はW杯もあるため、いよいよ大きくポジションを動かすプレイヤーはいなくなる時期に突入。一応木曜日のFOMC議事要旨は注目。 ここ数日は少しずつ行き過ぎた楽観が戻してきている印象。 インフレ:先週発表された先行指数である米国PPIはスローダウン。ついでに昨日発表のドイツPPIも低下。欧州でもピークアウト? BOJ: 次期総裁の候補

          あまりやる気はないけど一応気になっていることまとめ(11/22/22)

          今日気になったことまとめ(11/14/22)

          利上げ道のり長い、12月かその後50bp検討も-FRBウォラー氏(Bloomberg)*先週発表の10月の米消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比7.7%に鈍化したことは良いニュースだが一つのデータポイントに過ぎず、FRBが利上げを停止するまでには「まだ道のりは長い」との認識を示した。 *「これら金利の上昇は続き、このインフレ率がわれわれの目標近くに低下するまで、しばらくの間高止まりするだろう。まだ道のりは長く、次回会合か次の2会合で終わりではない」 *FRBが責務から後

          今日気になったことまとめ(11/14/22)

          先週のあたまんなか

          ここ1週間は北海道を車で旅しながら、米中間選挙とCPIを横目に、完全様子見で新規トレードは何もせず。1週間の備忘録まとめ。 米中間選挙: 下院は予想通り共和党がリード、上院はかなり接戦だったけど、swing stateのアリゾナ州、ネバダ州で民主党が勝利して民主党が過半数を獲得。ねじれ議会。 意外だったのはトランプ氏が推していた候補が奮わなかったこと。本人は2024年の大統領選に返り咲く気満々だけど、共和党内での支持が得られるのか、不透明になってきた。”頭脳を持ち合わせたト

          先週のあたまんなか

          今日の気になったことまとめ(11/4/2022)

          気になった記事などなど。 今日は中国ゼロコロナ政策緩和への期待感から少しセンチメント回復。株先物も持ち直し。 雇用統計:10月の就業者261,000人増加。(予想20万人)失業率は上昇して3.7%(予想3.6%). 9月の数字も大幅に上方修正。市場の反応は米金利が若干上昇。DXY下落、株先物上昇で、センチメントは良好、失業率が予想以上に悪かったことに特に反応した模様。結局今日のそれまでの流れは変わらずの結果。 同時発表のカナダ雇用統計は超つよ。10.83万人(予想0.5万人

          今日の気になったことまとめ(11/4/2022)

          FOMC後のあたまんなか

          午後にアメリカのボスに為替について報告しないといけないので、一旦頭の整理。 今日は3時25分起床。あーもう結果出てるじゃん。75bps利上げ、ペース鈍化の可能性を示唆する文言が声明文に追加され。株上がってるーまさかのハト転かぁと思いながら、パウエルの記者会見をライブで見てたら、あれあれ、全然ハトじゃないぞ 株のイニシャルリアクションを見てわざわざ落ち着かせに行っている感じ。往復ビンタ会合と名付けました。ある人は、ハトなブレイナードが声明文を、そしてタカなブラードが質疑応答の回

          FOMC後のあたまんなか

          今日気になったことまとめ(10/31/2022)

          コモディティ:ロシアがウクライナ産穀物輸出の合意を一方的に停止。小麦の国際価格が週末比で7.7%上昇。本格的な食料危機の前ぶれか。 不景気懸念でずっと売られていた原油、今月初めのOPEC+の大幅減産決定以降スポットは上昇、今月はプラスで終えそう。一方で先物市場は中国のデータなどを受けて下落(バックワーデーション)。11月から減産開始、本格的な冬到来で持ち直すか。Nat gasも上昇。Oil Set for Monthly Gain Before OPEC+ Begins Cu

          今日気になったことまとめ(10/31/2022)