米津京子

猫が大好き💓な大衆小説家の卵🥚 連載中の「きれいな愛じゃなくても」がクリエイティブメデ…

米津京子

猫が大好き💓な大衆小説家の卵🥚 連載中の「きれいな愛じゃなくても」がクリエイティブメディア出版第九回出版大賞・短編小説部門・優秀賞をいただきました。 これを機にクリエイター名を「美詞」から著者名の「米津京子」に変更しました。 よろしくお願いします。

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作品が優秀賞をいただいた記念にクリエイター名を著者名に変更します。

ここにも連載していた書き下ろし「きれいな愛じゃなくても」がクリエイティブメディア出版第九回出版大賞・短編小説部門・優秀賞をいただきました記念に、クリエイター名(美詞)を著者名(米津京子)に変更します。よろしくお願いします。

    • みっともない女

      #創作大賞2024 #恋愛小説部門 あらすじ: 主人公の由美子は、経験を積んできたぶんのスキルだけはあるものの、もはや需要のない時代遅れの中年派遣社員。そんな彼女は自己評価が極めて低く、自分をデブでブサイクなみっともない女と呼ぶ。仕事もなにもかも人生のすべてが自分の理想とはかけ離れた現実を生きていることに絶望していた彼女が、ひょんなことから出会った男性・悠一のひと言で、自分自身とその生き方を見つめ直していくシンデレラストーリー。きっかけなんて、はじまりは、ほんの小さなものな

      • きれいな愛じゃなくても

        #創作大賞2024 #恋愛小説部門 【あらすじ】 男女の双子に生まれついた献と優。平凡だが笑顔の絶えない幸せな家庭は、あるきっかけを境に積み木のように崩れた。母親の目前での自殺、父親の育児放棄で餓死寸前のところを児童相談所の職員、棚田夏美らに保護される。東北の修道院施設に預けられた献と優は、14才の夜、互いの愛を確かめ合うように讃美歌に包まれながら結ばれる。母親からの遺伝と思われる精神病を抱えた献と優。幾多の障害をお互いの存在だけを頼りに生きてぬいてきた献と優は、引き裂か

        • 心の美しさは 表に顕れるというけれど 花にはどんな心があるのだろう あなたの目に まだ私は美しく映りますか?

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        作品が優秀賞をいただいた記念にクリエイター名を著者名に変更します。

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        • 5本

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          【短編小説】ひとりよがり

          美樹は待ち合わせ場所に向かっていた。 平日のお昼前とあって、電車はガラ空きだった。 本日のお相手は62才の爺。自分で爺と書いている。 書いている、というのは、爺との出会いはある既婚者専用マッチングサイトだから。相手はみな既婚者だからリスク管理は万全で、必要以上に女にのめり込もうとはしない。ドライなお付き合いを望む男女ばかりが勢ぞろいしている。そこがこのアプリのいいところだ。 美樹の愛嬌のある丸顔とややぽちゃなボディは、世間で需要が高いことをこのアプリで初めて知った。 と言

          【短編小説】ひとりよがり

          【短編小説】さやか

          夜、静かな部屋、灯りもつけずに男は座っていた。 またあの時の夢を見た。 彼の名は藤井祐介。30歳にして既に数々の展覧会を成功させたアーティストだ。 祐介は自分のアートに執着し、人を寄せ付けず、ずっと完璧主義を貫いてきた。そして、彼の内に秘められている深い孤独とトラウマを知る者は誰もいなかった。 幼い頃の記憶が、ふ、としたときに彼の心を襲う。熱い冷や汗がにじむ。 母親の優しい笑顔、厳格な父親の姿、そしてあの日、それは起きた。 それは彼がまだ5才の頃のことだった。 夕暮

          【短編小説】さやか

          あの人を好きになってしまった。 あなたを忘れたわけじゃないのに。 彼を震えるほど愛しているのに。 彼らを思いながら あの人を受け入れるこの日々は 罪なのだろうか もし これが罪だとしたら 誰に対しての 何に対しての 罪なのだろう

          あの人を好きになってしまった。 あなたを忘れたわけじゃないのに。 彼を震えるほど愛しているのに。 彼らを思いながら あの人を受け入れるこの日々は 罪なのだろうか もし これが罪だとしたら 誰に対しての 何に対しての 罪なのだろう

          なめらかに長いその指たちで このくちびるに触れてほしい もっと  ずっと 泣かないから それ以上は望まないから 決して

          なめらかに長いその指たちで このくちびるに触れてほしい もっと  ずっと 泣かないから それ以上は望まないから 決して

          書けない 描けない 言葉が出てこない まるきり文字を忘れてしまった 追われているのに 急かされているのに もう 一文字も思い出せない プールの底から見上げる空は 7色に美しくゆらめいて すべてを教えてくれているのに それを捉える術を知らない私の肺は  空気が もう すぐ 

          書けない 描けない 言葉が出てこない まるきり文字を忘れてしまった 追われているのに 急かされているのに もう 一文字も思い出せない プールの底から見上げる空は 7色に美しくゆらめいて すべてを教えてくれているのに それを捉える術を知らない私の肺は  空気が もう すぐ 

          ちょっとしたことで 心がポキっと折れちゃう 自分の心に振り回されて くたびれる毎日 もう何も期待しない なんて思いつつ開いたXの 誰かさんのワンフレーズに 心があたたまる ありがとう

          ちょっとしたことで 心がポキっと折れちゃう 自分の心に振り回されて くたびれる毎日 もう何も期待しない なんて思いつつ開いたXの 誰かさんのワンフレーズに 心があたたまる ありがとう

          【短編小説】嫌いにさせないで ~後編~

          「これはひどいな」 お手製マリメッコのバックを手に取って夫が言った。 よく見るとバッグの内側にはボンドが白く固まったまま残っている箇所がいくつもあった。 「本物買ったらよかったんじゃないの?」 お風呂上りの夫が髪を拭きながら言った。 「付き合いだったの!」 「なら詐欺にでも遭ったと思って諦めるしかないな。現物見ないで5,000円の買い物は、パート代を考えると冒険だったね」 髪を拭き終えたバスタオルをバサッと洗濯機に放りこみ、グラスにウイスキーを注ぎながら、私を憐れむように夫は

          【短編小説】嫌いにさせないで ~後編~

          【短編小説】嫌いにさせないで ~前編~

          私の職場は20代~50代からなる女ばかり40人ほどの事務チーム。 知る限り、みんなオトナで、誰もが表向きこれといったトラブルもなく仲良くやっていた。 私のような退屈に弱い主婦にとっては、お金がもらえるというオマケつきの上等なヒマつぶしの場だった。 その日、若い子がひとりやめた。 もともと人の出入りの激しい職場なので、みな反応は薄かったが、私は比較的仲の良い子だったので、彼女の退職を残念に思っていた。 帰りの通勤電車の中、同僚の雅代さんにそう話した。 雅代さんは一歳年上で、

          【短編小説】嫌いにさせないで ~前編~

          【超・短編小説】母の記憶

          「一郎君はね、双子だったの。すぐにね、ひとりになっちゃったけど」 透明ビニールシートの向こう側、車いすに座る母は言った。 母は兄を溺愛してた。 兄が一人っ子でかわいそうだから、橋の下から私を拾ってきた、とよく言っていた。 母は続けた。 「女の子は嫌だなぁ、と思っていたから、女の子が産まれなくてよかったって安心したの」 そばで立って聞いていた夫と息子がクスッと笑った。 今でもたまに母のこの話を笑いの種にしている二人。 私は泣きたかった。 何がおかしくて笑えるのだろうか。 私

          【超・短編小説】母の記憶

          【短編小説】ともだちさがし

          「夫とは別居してもうすぐ2年になるんですけど、失敗したな、って思ってるんです」 小柄で声が小さめの春香さんは、小さな両手に大きなチキンサンドをがっつり握りながら、おっとりしたため息まじりに言った。 「失敗?別居したこと?」 「はい」春香さんは頷いた。 なぜか春香さんは敬語、わたしはタメ語で会話していた。 春香さんの目に私はどう映ってるのだろう?わたしは年齢云々だけでなく、親しみの意味もこめてタメ語でしゃべっているのだが。 「もう顔見るのもイヤで出て行ってもらったんですけど

          【短編小説】ともだちさがし