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自分をほめてもうれしくなかった


私は、人のいいところを見つけるのが好きです。
人のいいところを見つけることはすぐできるのに、自分のいいところにはあまり気がつけていないな、と思い、手帳の4月の目標に「自分をほめていく」と書きました。
自分を自分でほめられたらどんなに幸福感が増すだろう、なんて思ったのです。


でも、実は途中で挫折しました。
というか、しっくりこなかった。
もちろん、何かできた、困難を乗り越えた、自分についてこんな発見があった、嬉しい、それをうれしく思えた自分、よかった!と心が動く気持ちはありますが、それを「自分でほめる」という括りで捉えるのは、何か違うという気持ちがだんだん大きくなっていったのです。


私の中では、「ほめる」という言葉はしっくりこないのです。
そう思って考えてみたら、他の人に対しても、ほめようと思ってはいないことに気がつきました。
その人のいいところを見つけられて、ただうれしい、だから伝えている、というのが私がとっている行動です。



それ、「ほめている」ことじゃないの?と言われそうですが、私の中で違和感を感じるのはなぜだろうと不思議でした。
試しに「ほめる」の意味を調べてみました。


ほめる【褒める・誉める】
①高く評価していると、口に出して言う。たたえる。
②祝う。祝福する。
「ほめる」という動詞は、目上の人に対しては用いることができない。

大辞林より引用


「ほめる」と言う言葉は、上下関係の中で用いられてきた言葉だから違和感を感じていたのだとわかりました。
私は、人との関係の中で、上下の関係を過度に重んじるのがあまり好きではありません。
といっても、相手を尊重しないということではなく、敬語は普通に使います。



私が違和感を感じるのは、人を上下で見て判断したり態度を変える人に対してです。
歳が上でも、経験が長くても、役職が上でも、学歴が上でも、役割や経験は違っても、それだけで偉いわけではないのに、勘違いしている人が時々いることに普段から違和感を感じているから、上下関係に関わる言葉にも違和感を感じていたようです。


そして、私は、人のいいところを見つけられる自分が好きなんだな、ということがわかってきました。
人のいいところから自分が何かをもらえる、それを感じられる自分が心地よいのです。
それをよかったね、と思える気持ちは、「ほめる」ではなかったのです。


私にとって「人をほめる」に代わる言葉は「人に好きを伝える」、「自分をほめる」に代わる言葉は「自分の好きを見つける」。
フラットな気持ちで、人や自分とつきあって好きを見つけられる、そんな気持ちで手帳の目標も仕切り直ししていきたいです。





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