見出し画像

ボーイズグループの数だけ沼はある

素敵なボーイズグループに出会えたのに、沼に飛び込めなかった私。
私の中のなにかが、私にブレーキをかけたのだった。

すでに頭まで沼につかっているというのに、次々と別のボーイズの沼に飛び込む同僚が、今度はまた別のボーイズのライブに私を誘ってくれた。

しかし、今回は私の準備がちがう。
なぜなら、このグループに関しては、すでに誰に勧められるわけでもなく、私自ら動画をチェックし、特集記事の雑誌を購入。
Spotifyのプレミアムに加入し、CDも予約。
2ヶ月待ちの、何だかよくわからないコラボグッズの予約までしたのだ。

そんな準備万端のボーイズのライブに誘ってもらえた。
しかし、ここでひとつの不安がある。
前回、大好きだったボーイズのライブに行ったときの違和感である。
若いアーティストについていけなかった私。
もしかすると、ライブに行かない方が好きでいられるのかもしれない。

ほんとに、好きだから、
あれ、違うかもって思いたくないじゃない。
置いて行かれるのは寂しいのよ。

だけど、うらはらに、これ以上好きになるのも怖い。

私は若いころ、さんざん辛い思いをしてきたのだ。
思春期を共に乗り越えた、尊敬するアニキのようなアーティストの、
結婚、不倫、薬、乱心、引退。
独身時代夢中になった、愛するバンドメンバーの、
結婚、隠し子、不倫、離婚、再婚、病気、活動休止。
苦しくてしかたなかった。
誰も好きにならなければ、こんな思いをしなくていい。
自分とは無関係の熱愛報道に、心を痛める時間はなくていい。

ああ、苦しい
いったい私はどうしたらいいのだろう?

なんて言ってるけど、
私はもう、同僚に渡すチケット代を封筒に準備している。
ライブに行くつもりなのだ。とっくに!

今度も私はライブ中、落ちないように沼の淵で踏ん張るのだろう。
ボーイズよ、どうか遠慮なく私を沼に蹴り落としてほしい。
どちらにしろ苦しむのなら、頭から飛び込んでみたい。

溺れる覚悟はいい?
Okey Dokie、全方位いざ用意!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?