マイツールの開発思想

「パーソナルコンピューターとは道具だろうか、それとも機械だろうか。」

そんな「問い」から始まる長谷川郁祐さんのメッセージ。マイツール解体新書という本です。冒頭の一節でぐっと惹きつけられます。

(マイツール解体新書/長谷川郁祐・西順一郎著)

「今までの概念を破壊し、コンピューターらしくない発想を追求する」

「システムを否定し、アプリケーションを否定し、人間の意志をダイレクトにコンピュータに伝えるための道具。そして人間の意志を忠実に反映して手足となって働く道具としてのコンピューター。」

開発者の情熱が強く伝わってきます。


コンピューターの使いかたといえば、他人が作ったアプリやシステムを利用するもので、マニュアルがあればそれに従うものだと思っていました。

でも、マイツールに出会ってから、考え方が完全に変わりました。

自分の手足のように動いてくれる道具でもあり、わたしのような文系の人間にも、大きな力を与えてくれるものだと知ったんです。

マイツールを使うと、コンピュータとの会話を通じて人間の思考を刺激し、広げようとしているように感じます。人間の脳を拡張しようとしていると言いますか。

長谷川さんが残してくれたメッセージを読んでいると、その開発思想の根幹には、人間の能力を信じている、人間にしかないクリエイティブな脳を信じていることにあるように感じました。

完全自動化された機械(マシーン)のように、人間とコンピューターを切り離して考えるのではなく、会話をしながら、人間のアイデアやひらめき、そしてクリエイティブな側面、つまり考える力をどのようにコンピューターを使って拡張するか。そういう使い方をしてほしいという開発者の想いを感じます。

「人間か機械か?」「人間かAIか?」
ひとはすぐに対立構造を作り出し、議論をさせようとしますが、じつは「人間 × コンピューター」というのが最強の使い方なのかもしれません。対立するものではなく、戦うものでもなく、能力を競い合うものでもなく、人間の発想を広げ、思考を広げるもの。

そう理解できれば、あとはコンピュータを自分の得意分野に応じた道具に変えていけばいい。その自由度がマイツールの魅力なのかもしれません。

会話形式になっているので、なんとなくChatGPTに通じるものがありますね。40年前にうまれたソフトが、時代を1周して、今、きている感じがします。(*^^*)

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