見出し画像

DX推進のために

この2,3年DXやら、ChatGPTやらと騒がれていますが、それらを自社で扱うにはどうしたらよいか?という相談に対して、どうアドバイスしているか?を話します。

DXもAIも技術要素的には昔からあったのですが、下記の理由からこの2-3年で急に実用化でき始めたというものになります。

1.クラウドにより、コンピュータの能力を短期間に大量のリソースを使っても、一時的な利用金額に抑えられるようになった。
2.クラウドにデータを置くことで、大量のデータを使った情報共有・データ分析が行える環境を手に入れることができた。

と、IT技術の世界では、クラウドを使ったITを(クラウドコンピュータ自体は、もう10年以上前からの技術なのですが)使いこなすエンジニアを多くなり、業務改革のノウハウを得てきてます。

その一方で、システムを使った業務改革・新規事業というように今になって出てきたものではなく、コンサルティング会社などでは昔から提案・実施していたものでしたが、ITリソースが安くなったことで、提案できる内容も様々なことが昔より安価(といっても、あまり安価でないものありますが)に実行できるようになりました。

一方で、「DXにどう取り組んでよいかわからない。」「DXの人材がいない。」ということをおっしゃる社長さんの話をよく聞きます。

DXは、IT技術を知っていることも大事なのですが、もっと重要なのは、会社・事業・組織の課題を抽出するところから始まります。外部の人材に頼ったとしても、内部の会社の課題・仕組みなどはヒアリングしないと出てきません。なので、課題・アイデアは社員が一番知っているかと思います。

問題は、その課題感、こうすればよい?というアイデアを社内で引き出すことができていない。ことが問題になってます。
それは、社員が業務改革に協力的でない・自分が発想したアイデアは誰かにとられる。・会社を変えることは自分にはできない。など、社員の意識もあるのですが、そういう場を設定できてないことが多いです。
一旦、現場から課題を引き出してしまえば解決策も見えてきます。解決策を出す段階では、これまでの常識に捕らわれる必要がないので、この段階でIT技術を活用できる外部人材の知恵を拝借すべきと思ってます。

なので、一番有用なのは、会社で社長と社員で課題を出すワークショップ(会議でもよいです)を開き、無礼講で課題を出していく、社長はそれを否定せずに後押しする言葉をかけてあげる。
そのうえで、社員の合意形成の上で、解決策を模索していくところから始められます。

例えば、
1. 売上が足りない。
 →売上は、客数×客単 に分解できます。
 →客単をあげるか?客数を上げるか?が解決策になります。
 →客数を上げるには? を次に考えます。
 →客数=潜在顧客数×商談成功率
 →潜在顧客数をあげるには、? 告知回数と接触回数
 →商談成功率をあげるには? 成績のよい営業マンの商談思考を営業組織の中で情有する。

と、いわゆるビジネス的には、昔からあるKPIの分解です。

それに対して、DXの観点は、
 ‐告知は、ネットを使って、潜在顧客を集められないか?(ネット広告)
 ‐接触回数を人を介さないで増やせられないか?(マーケティングオートメーション)
 ‐営業ノウハウ・プロセスを共有できないか?(営業支援ツール)
などが考えられます。

ただし、すぐに効果が出るもの出ないものもありますが、まず、全員でこれは良いと思うことを小さくでもよいので始めないと、やってみたからこそ、どこを修正すべきか?がわかるので、小さく始めて成功パターンとは何か?というを見つけることが重要です。
それがわかれば、その成功パターンを集中してやってみる。

それが、勝ちパターンとわかれば、それに対してシステムに微修正を加えるとというやり方になります。

一度、DXは、システムを入れれば終わりというものではなく、システムと業務の両輪を回して結果を出していくことが重要になるので、社内の業務を知っている方がDX推進、実行結果のモニタリングを行うのが良いかと思います。

それには、社員の視点・視野を広げるということも大事になってきますので、3から5年後、会社にとって何が必要になるか?それを実行できる方は誰かをまず選んで、教育するというところから開始でもよいかもしれません。

それを社員に理解してもらうためにも、中期経営計画というものも必要になってきます。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?