見出し画像

プロポーズ

プロポーズお燗の湯気についつられ

 行きつけの小料理屋の暖かさが心地よい。心地よいのに今日の彼女との会話は相変わらず固いままです。人間はつくづく面倒に出来ているものです。
 なんとなく視線の収まった先は女将おかみの手元の燗の湯気。彼女もうっとりそれを見ています。そしてその罪な湯気に感謝する夜。

この記事が参加している募集

ほろ酔い文学