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【生保営業の悩み】09-「あなたの証券、見せてください」

あまり舞台裏を公の場で話したことはありませんが「あなたの証券見せてください」となぜ言うのか、少しお話したいと思います


【つまずいている事】に寄せられた相談 : Aさん

質問なんですが、アンケートいただいてから「ご加入の生命保険の証券見せていただきたい」と依頼するんですがなかなか持ってきていただくまでに至りません

皆さん、どんな感じで話をされるんでしょうか??


▫️お答えしました

▫️見せないのが普通

“証券を見せてくださいませんか?"とお願いしても、そんな簡単に見せてはいただけないものだとまず理解して下さい。個人情報ですし、それが普通だと思います

"この人はどうしたら見せていただけるか"などとひとりに集中せず、【とにかく色々な方にお願いしてみよう】というスタンスでまずはいいです

①アンケート取得時に、どちらにお入りですか?とか、保険料はおいくらくらいですか?とか、死亡保険金額、更新期間、日額、特約など色々とお聞きしますね。わからないと仰る方が多いです。本当に覚えていないのか、面倒だからそうおっしゃっているのかは別としてとにかく「証券を見せて下さい」と言ってみます

▶︎すぐに見せてくださる方もいます
変えるつもりがないとか、内容に自信があるからかもしれません
でも、ありがたいです
勉強させていただきましょう

②再訪問時に、「そういえば○○生命さんでしたよね、一度見せて下さい」とまた言ってみます

▶︎用意しておいたよ、と言って見せてくださる方もいます。職域の場合、ちゃんと用意していただいているのに気後れして声を掛けていないケースってあります

③会社のキャンペーンでプレゼントが出るなら、「今なら◯◯を差し上げています」と言ってみます

▶︎それならと見せてくださる方もいます。こういうのは本当にありがたいです

④理由もなく見せたくない方。普通です。そうです、理由がわからないわけです

✔︎Aさんはなぜ証券を見せていただきたいんですか?
✔︎お客さまにとってのメリットってなんですか?

「◯◯だから見せていただきたいのです
そうしたらお客さまに⬜︎⬜︎をご提供できます」と言ってみてください

▶︎「それなら」と見せていただける方もいます。落ち着いて次のお約束をいただいて帰りたいです。嬉しくて忘れがち。

⑥「見せていただいたからといって簡単にご契約いただけるとは思っていません」とちゃんと伝えてください

▶︎断るってお客さまにとっても『負担』です。断っても大丈夫だと分かるだけでも気楽です。「まずは分析し、課題があればお伝えします。まずはそこまでお付き合いくださいますか?」とお話しすると、「そういうことなら」と見せていただける方もいます

⑦例えば会社の新商品『がん保障』を知っていただきたく、がん治療の最新情報をお話ししたとします。興味を持っていただけたら「参考までにそれを付加したプランをお作りしたいので今度見てくださいますか?」と約束を取り付けます。そこで一言「その時に証券をご用意いただけましたらその場で比較してご説明いたします」と添えてみてください

▶︎きちんとご用意いただける方もいます
その場でわかればお客さまの時間的な負担も少なく済みます
会社名がわかれば予習しておきます


▫️これが私の仕事です

他社の証券を拝見して分析するってとても勉強になります。だから提案目的じゃなくていいと思います

お客さまの加入状況を把握するのが仕事です。変なことを頼んでいるわけではないのですが、必要ない方にとっては『そんな大事な個人情報をお見せできない』『見せると今度は勧められるから面倒』なわけです。ですから1人に集中してお願いするのではなく、たくさんの方にどんどん声をかけます

それを毎日、とにかく続けること。
見せていただけます、必ず。

もう一度聞きます
「なぜ見せてもらいたいのでしょうか?」
「Aさんに見せたらお客さまはどんな良いことが起きますか?


↪︎返信いただきました

たしかに、私は「なんて言ったら持ってきて下さるんだろう」しか考えてませんでした。どんなメリットがあるか伝えなきゃ、行動はして下さらないですよね。
自分で発想を変えて、工夫してやってみます


▫️シェア3%

例えば1棟のマンションに100世帯あったとしてそのうち10軒は保険に加入していません。そして私が勤めていた会社のシェアは3%程度でしたから3軒は既契約者世帯です。そして残りの87世帯は他社に加入されています

たまに「保険の営業は大変でしょう。入っていない人なんてなかなかいないから」と言われますが違います。加入していない10軒は、中には何かのきっかけで加入される予備軍も紛れていますが、基本的には①入りたくない人②入れない人、だと思います。ですから営業先はこの10軒ではなく、加入されていて自社のお客様ではない87世帯なのです

▫️見直しする理由

この87世帯にいきなり自社の商品をおすすめに行ってもそれこそ「もう入ってるから」と断られます。ただ、新しい保険に切り替えるメリットが大きいことが度々あります。社会保障の変化だったり、医療の進歩だったり、お客さまの生活の変化が理由です

入社当時は5日以上の入院で4日免責が主流でした。今は日帰り入院が基本です。対象となる手術が88種類でしたが今は1000種類以上です。新商品が出るたびに見直すのは大変ですが、ある程度経ったら新しいものに切り替えることが望ましいという一つの考え方です

だから、"今加入されている保険の内容のわかるもの"を見せていただき、分析し、もしも『課題』があれば、その解決策として「保険の見直し提案をする」という仕事が生まれるのです

▫️見せていただきたい理由

当時、私はお客さまが加入されている保険内容に興味津々でした。医療に特徴があった会社でしたからこう考えたのです

✔︎入院給付金がどちらが多く出るのか比較してみたい

多く出るようになったとしても保険料が高くなるなら当たり前だし、保険料が同じでも死亡保障を下げて医療を充実させては比較にならない。同じ保険料、同じ死亡保障なのに給付金が多いなら検討する価値がある。それを確認したい。これが私の『見せていただきたい理由』でした

▫️お客さまにはどんな良いことがあるのか

例えば数年前に加入したままになっている保険の内容確認、社会の変化や保険のトレンドなどがわかり、大きな課題があるかどうか把握できる点です。今はスマホで簡単に見積もりが作れる時代ですが、適切な数字の決め方やその根拠が分からなければあまり意味がありません。ですから時々は保険診断を受け専門的な情報を手に入れることは必要だと思っています

▫️なぜ私は多くの方に見せていただけたのか

テクニックとかノウハウとかではなく数をこなしたから、これに尽きると思います。量の中に質がある、と教わりました。毎日必ず「見せてください」とたくさんの方に声を掛けていました。見せてくれないのが普通です。まだ新人のうちは質よりも量をこなし、そのあと質を高めていけばいいと思います


▫️あなたの会社のシェアはどのくらいかご存じですか?

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