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【生保営業の悩み】08-必要ないってどういうこと?


『就業不能保障』や『がん保険』をお勧めしましたが「必要ないという結論に至りました。死亡保障はどこかにお世話になろうと思っています」というお返事をいただきがっかりしています、という相談が届きました

分かっていることは"人は必ず死亡する"けれど『長期療養のため働けなくなったり』や『がんになり治療が始まること』については"絶対"ではないこと。

これって「防災グッズを買うか買わないか」に似ているなと思ったので検証してみました

少し長いのですが、買う人にも買わない人にも両者の気持ちを想像しながら読んでいただければと思います


▫️防災グッズ、買ってる理由

✔︎家族や個人の安全の確保
✔︎災害への備えによる生活の維持
✔︎心理的な安心感
✔︎自助努力という社会的責任
✔︎過去の経験からの学び

▫️防災グッズ、買っていない理由

✔︎具体的な対策がわからない 
✔︎住んでいる地域でほとんど災害が起こらない 
✔︎対策のための手続きや準備が面倒 
✔︎費用がかかる 
✔︎対策してもどれだけ効果があるか疑問
✔︎災害に関して不安を感じていない

▫️災害時に困ったこと教えて

《大規模災害の被災経験がある人に聞いた》

1位「電気・ガスが使えない」 56.2%
2位「情報が届かない」 29.2%
3位「食料品が足りない」 24.2%

▫️行政が国民に求めていること

1.災害情報の確認と注意喚起に従うこと
2.避難場所や避難経路の確認
3.非常用品の備蓄
4.家庭や職場の防災訓練への参加
5.災害ボランティア活動への参加

▶︎この「備蓄」ってどのくらい?

✔︎災害時の避難や孤立に備えて3日分
✔︎より長期に及ぶ災害や復旧に備えて1週間分

▶︎支援が届くのはいつ?

一般的に災害発生時から72時間以内に被災地に災害支援物資を到達させることを目指している。つまりそれまでは個々の努力で備えておいてほしいということになる

▫️自分の理想とするカタチは何か

明日、震度7の地震が起きる保証はないが、ある日突然やってくることもまた知っている。その「起きないとは断定できないが起きる前提で物事を決めていくにはあまりにも緊急性のない話」が、この「被災」というリスク。

そのリスクが発生した直後、どうそれらと向き合うのが理想なのか、自分の理想とするカタチは何か、考えてみます

私は集合住宅でひとり暮らしをしています。先日、管理組合の防災セミナーに参加したところ、行政が設ける避難所は「戸建の住民に向けたものであって集合住宅の住民は基本在宅避難を想定している」と言われました

え?そなの?

詳しく聞いたところ
「戸建住宅にお住まいで、倒壊の危険がある人」が利用できるのであって、我々の建物は震度7でも耐えられるから在宅避難を、となるのです
と言われました

さらに先日届いた東京都の防災冊子にも「マンション防災」として『耐震基準を満たしたマンション等は、被害が軽微であれば在宅避難が可能なので、各家庭とマンション全体での備えを』としていました

柔らかく表現していますが、「集合住宅の方は避難所を利用せず在宅避難を」と呼びかけているわけで、水が不足したら隣の小学校にできるであろう避難所に行って水だけ分けていただこうなどと考えないでくださいね、というわけです
私も知ってしまった以上はのこのこと給水車に並ぶわけにもいかないと、改めて防災について考えるきっかけになりました

これを受けて当管理組合は充電ができるよう大容量のバッテリーを購入したり、各棟の階段入口を明るく灯せるようランタンを用意したりしましたが、問題はトイレだと言います

排水管が損傷している場合、上の階がトイレを使用すると下の階で汚水が溢れることになるので、排水管の損傷の有無が確認され使用許可が出るまではトイレで水は流さず、携帯トイレ、簡易トイレを使用しなくてはいけないわけです

結構大変だな、と思いました
ある程度の備蓄はしていましたが簡易トイレはたぶんひとつしか入っていません
防災セミナーの参加記念にいただいた簡易トイレがどれだけありがたかったかしれません

一瞬盛り上がった防災意識ですが、明日震度7の地震が起きるとか、大きな台風が来てあの多摩川がまたもや決壊し付近が3mまで浸水するかもしれないと真剣に考えることは難しいこともわかりました

▫️その時、自分はどうありたいか

起きる確率はさて置き、その時自分はどうありたいかと聞かれたら

✔︎自分のことは自分でできる
✔︎慌てて買い出しに走らない
✔︎困っている人がいれば分ける

これが私の理想です

確かに管理組合の設置した「防災センター」に行けば充電できるよう準備してありますが恐らくは長蛇の列になるでしょう。寒い日なのか暑い日なのかわかりませんが、できればそんなことはしたくありません

その時を想定して購入してあるカセットコンロとガスボンベで温かい食事の用意をしたいですし、トイレなどの衛生も清潔に保ちたいと思います
そしてもしも、たとえば下の階の一人暮らしのおばあちゃんが困っていたらおすそ分けするくらいの物資と心の余裕も欲しいのです

だから私は備蓄をする、それだけのことです

▫️備蓄、どう考えていますか?

✔︎なるべく行政の支援を頼らず自分で対処したい
✔︎ある程度備蓄し、必要に応じて行政の支援を得たい
✔︎行政の支援を信じている
✔︎しばらく何も起こらない
✔︎実家に避難するから大丈夫


▪️さて。ここで生命保険を当てはめてみます

同じように検証していきます

▫️就業不能保障に加入している理由

✔︎家族や個人の安心の確保
✔︎万一の備えによる生活の維持
✔︎心理的な安心感
✔︎自助努力という社会的責任
✔︎過去の経験からの学び

▫️就業不能保障に加入しない理由

✔︎具体的な支払要件がわからない 
✔︎まわりで困ったという人を知らない
✔︎手続きが面倒 
✔︎費用がかかる 
✔︎加入してもどのくらいの割合で受け取れるのか疑問
✔︎長期療養の不安を感じていない

▫️傷病手当を受給されている方のお困りごと

▶︎経済的な困りごと

✔︎傷病手当金が少なく生活費を賄えない
✔︎高額な医療費の負担
✔︎社会保険料の納付が困難
*社会保険料は免除されません

▶︎心理的なこと

✔︎社会からの孤立感
✔︎病気やケガによる不安や焦り
✔︎将来への不安

▶︎その他

✔︎家事や育児の負担
✔︎申請が複雑

▫️傷病手当金受給者数と理由ランキング

健康保険組合・協会けんぽ合同の「傷病手当金・出産手当金等の支払状況調査」によると、2022年度は約134万人で、その理由は

1位 風邪・上気道炎等 33%
2位 精神・神経疾患  12%
3位 消化器疾患    8%
4位 けが・打撲    6%
5位 悪性新生物    5%

▶︎傷病手当って?

《傷病手当受給要件》
✔︎業務外の事由による病気やケガの療養のための休業
✔︎仕事に就くことができない
✔︎連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった
✔︎休業した期間について給与の支払いがない
*全て該当すること

《支給額》
報酬月額の2/3

《支給期間》
最長1年6ヶ月

30日以下:23%
90日以内:48%

平均 164.06日   協会けんぽデータより

▫️自分の理想とするカタチは何か

私は住宅ローンを組んでおり団体信用保険にも加入しています
本当はがんに罹患したら免除になる特約を付加したかったのですが年齢制限があり叶いませんでした

ですからがんに罹患しても収入の有無に関わらず支払わなければいけません
そうなると傷病手当金だけでは生活費が賄えない問題が生じます
預貯金はそれなりにありますが、それに手をつけると緊急予備資金や老後の生活費が不足するので手をつけたくありません
病気やケガで発生した経済的リスクは生命保険で全てカバーしたいと考えています

それで就業不能保障とがん保険に加入しています
ローン完済までがんに罹患せずにいられるとはどうしても思えないのです

つまり私の理想とするカタチは

✔︎病気やケガのリスクが起きても預貯金に手をつけずに済む
✔︎親や子どもを頼らずに済む
✔︎預貯金は目的通りに使える
✔︎家を手放さないで済む

だから私はがん保険と就業保障保険に加入する、それだけのことです

▫️保険での備え、どう考えていますか?

✔︎あらゆるリスクを想定して備えておきたい
✔︎最低限は備えて不足分は預貯金で補いたい
✔︎家族の暮らしや子どもの進路を変えなくて済むようにしたい
✔︎リスクを補える預貯金を持っている
✔︎リスクは特に想定しない

▪️お客さまを客観視、まずはそこから

  • 保険に加入する必要性が高いので勧めたいのか

  • 保険に加入する必要性が高く既に加入されている人に見直しを提案したいのか

  • 保険に加入する必要性が低いのに保険を勧めようとしているのか

  • 保険に加入する必要性が低いのに加入されているので見直しを提案したいのか

もしも必要性が高いなら伝わっていないということです
今、やるべき仕事はなんでしょうか
あるべき仕事はどんなカタチでしょうか

この結果はまたの機会に。


▫️カップ麺のように避難専用グッズである必要はないんですよね

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