【ビックマック指数】

留学中受けた経済学の授業でビックマック指数が取り上げられた。
各国の為替・貨幣価値と国内物資購買力の比較に使われる。

とても複雑な国際経済をこれだけで結論付けることは出来ない。
あくまでも、自国のお金がどれだけの購買力があるかどうかの目安。
と、オレは記憶していた。
何しろ、1992年、32年前の話だ。
(さっき調べた)説明とは少し違っている。

授業はテキストブックを使わず、教室に入りデスクに座ると
「Any questions? 質問は?」と始める
ミスター・リギ(Mr. Rigi)

日本のビックマックとアメリカ国内のビックマック価格、ドル円を比較することになる。

「KenG, how much is the big mac in Japan?」

彼の授業が面白くて授業が終わった後、オレはカフェテリアでバリバリバイリンガルの日本人留学生のやよいちゃん、イランからの留学生とよく3人でこの授業の勉強をしていた。
そんな姿をよく目にしていたミスター・リギは時々オレたちの座っているテーブルに座り特別補修をしてくれた。
「質問は?」と聞いて誰も質問しない時などは、
「はい、KenG!」とよくいじられ、オレも臆せず適当な事を言っていたのでクラスメートの笑いを誘い、よきアイスブレーカーの役割を果たす。

そしてビックマック指数の質問になる。

当時日本のビックマックは確か300円だったと思う。
現地(ワシントン州)では2ドル。
1ドル=100円
ビックマック指数は300円÷2ドル=150円/1ドル。

ミスター・リギは日本円でいくらなのか知りたかったところ、
オレは気を利かせ為替レートも適応して、
「スリー・ダラーズ($3)」と答える。
「ノー・ノー。ジャパニーズ円!」と笑いながら聞く彼に、

「さん・びゃく・イぇン」


と、言いたいのをぐっと堪え、
「スリーハンドレッド・イぇン」

もし、「さんびゃくイえン!」と答えていたら、
きっとオレは『レジェンド』となっていただろう。

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