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何だか妙に気の合わない同級生が居たな、と思い出した。それに気づいたのは卒業してからだったけど💦

みけ子が卒業した高校は、昔からあるミッション系の私立の女子校だった。その同じ高校で部活動もクラスも一緒だった友達がいた。仮にA子としておこう。

聞くところによるとA子は両親とも名の知れた会社の地位のある人で、きっと本当はもっと上のレベルの学校に行くべき賢い人だったのかも、と思う。

彼女はたくさん色々な本を読んでいて、身の回りの出来事をちゃんと観察して、自分なりの考えを持って落ち着いて行動していたタイプの人だった気がする。だけどね、みけ子の友だちのひとりなワケだからさ、若干変わった好みの子ではあったよ。

転じて高校時代のみけ子。思い付きで行動して計画性なし。思ったことはあまり考えなしですぐに口に出す。落ち着いた行動とは無縁で無作法だった部分もある。周囲の人間関係にもあんまり気遣いしないし、いいかげんな人間だったかと思うわ。

部室では数人の同じ部活の友人たちと、無駄話をしながらウダウダと時間を過ごした。益もないおしゃべりと若いなりの不平不満をぶっちゃけて放課後を費やしていた。まぁ高校生だからね、大勢できゃーきゃー言って過ごしてたのは同じだよ。

で、その頃は特に何も思わなかったんだけれど、後になって気づいたらその彼女はきっと私のことは「気が合わない、嫌だな」と思っていたんではないだろうか、と言うこと。きっと彼女から見てみけ子は、「こんな風な態度や行動はダメだ」と思っていた人の典型だったと思うのだ。

思い当たることはいくつかある。

自分がした事や言った事について「みけ子がこう言ったけど……何だか納得行かない」とか「あの時みけ子がこうしたのがええっ⁉︎と思った」とか褒め言葉のつもりで言ったことを「ショックだった」など。後になってから人づてに伝わってくるのだ。それも何回も。

う〜ん、そうか……。確かに自分は人間としても発展途上(とあえて言っておく)であったろうし問題も沢山あったと思う。そんなみけ子の言動に色々と違和感があって、その場では言ったりするのをためらわれたとしても後から「本当はこうだった」とか言いたい事は結構あったんだろうな。

また、卒業後にA子と久しぶりで会った時。話題の一つとして共通の友人の近況を話した。その友人@@は美容師になっていた。

その子について「@@ちゃんね、腕は良いしお客さんも沢山ついて順調だって。だけど時々変なお客さんが来て、特になぜか年末年始がそう言う妙なお客さんが多いって言ってたなぁ」と近況報告のひとつとして何の気なしに話した。(その時はお正月で帰省していた友人たちと一緒だったかと思う)すると彼女は失笑しながら「@@ちゃんの性格じゃねぇ」と言ったのだ。

その返答に自分は「えっ!?それは随分とあんまりな言い方……」と思った。

@@ちゃんは確かに、誰とでも仲良くなり上手く人間関係を回して行ける人ではなかった。私は不器用ながら彼女が常に努力を続けていたのを知っていたから、その言い方はひどいと思ったのだ。


結婚後、3人の子育てしながらパートにも出て公務員の旦那さんを支えていたA子。毎年来る年賀状には「家族でハワイに行きました」「子どものバレエの発表会です」とか幸せそうな家族の写真が送られて来た。世の中は景気が良くて、年賀状はそんな家族の近況を写真で伝えるのが一般的ではあった。

「近況を伝える写真付き年賀状」も結構な割合の人がやっていた事だし別に変じゃない。だけど自分はそういう風潮には馴染めなかった。

今は年賀状を出す人も減っちゃった。一時期「家族写真の年賀状」って多かったけれど、後にそれってどうよ?と言う人も増えた。独身の人もいればなかなか子宝に恵まれない夫婦もいる中で、典型的な家族の幸せをこれ見よがしに写真の年賀状にして毎年出すのはどうかってことね。現在は年賀状自体を受け取ることが激減して内心ほっとしている部分はある。

大昔に作った年賀状

きっとA子と自分とは、考えている事も視点も違いが大きかったのだろう。それが鈍感な当時のみけ子には感じ取れなくて、あとからようやっと気づいたって事なんだろうと思った。今ならそう言うことも何となく理解出来るよ。なんか、色々イヤな思いとかさせたならゴメン、だね。

その時の自分がその場では全てだし、今さら反省したとしても過去の事はもうどうにもならない。

今は彼女からは年賀状も来てない(私も出してないが)、転勤の多い旦那さんについて東北各地を引越して定年を迎えた年齢の今は、どこに住んで居るのかも良く分からない。それでも3人の子育てを無事に終え、子どもを全員立派に成人させたのだから大したものだと思う。


A子が、今どこでどんな風に暮らしているのか、多少知りたい気もする。今なら直接会っても変なわだかまりもなく話したりできるのかな。





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