93日後にネタバレする【雑学の本】#9日目──水泳で「クロール=自由形」なのはなぜ!?
クロールが
競泳で「自由形」と呼ばれる謎
一定の距離を泳ぎ、そのタイムを競う競泳では、泳法は定められていて、「背泳ぎ」「平泳ぎ」「バタフライ」「自由形」の4つがある。
4つの泳法で順番に泳ぎタイムを競う、「個人メドレー」という種目もある。
ここで気になるのが「自由形」というネーミング。
ほかの泳法に比べ、具体的な泳法の指定はないが、出場選手は必ずといっていいほどクロールで泳ぐ。
しかし、自由形の意味するところは、文字通り「泳法にこだわらない種目」。
折り返しのときやゴールタッチでは、からだの一部がプールの壁面に触れることなどのルールさえ守れば、どんな泳ぎ方をしてもよい種目なのだ。
クロール以外で泳いでもいいが……
とはいえ、今のところクロールがいちばん速く泳げる泳法のため、競泳選手は自由形で競う際にはクロールを選択することになる。
オリンピックでの最高タイムを泳法別に比べてみると、100メートル男子の場合、クロールは47秒02、バタフライは49秒45、背泳ぎは51秒85、平泳ぎは57秒13である。クロールを選択するのは必然というわけだ。
日本水泳連盟によると、公式の競技大会で自由形種目でクロール以外の泳ぎ方をした選手は実際にいるという
(最近では、2020年の「北島康介杯」女子50メートル自由形の予選で池江璃花子選手が、バタフライで泳ぎ、2位通過している)。
ただ、クロール以外の泳法では勝ち抜けないため、国際試合ともなれば、自由形種目でクロール以外の泳ぎ方をする選手はおらず、私たちが目にすることがないのだ。
◆本書紹介
『身のまわりの「意外な勘違い」 なるほど雑学93』
──博識な人でも間違える常識の大ウソ
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