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「違うこと」

目の前に英語を使っている人がいるのを想像してみてください。

あなたと「違うこと」は何でしょうか?

言語というものは、今までに歩んできた人生をある意味投影している。話す内容や文脈にも当然反映される。

それを英語を話すネーティブと、日本語ネーティブを簡単に比較すると変なことになる。

私が英語のネーティブスピーカーと接してきた経験から「違うこと」を今回書き連ねてみようと思う。

すぐに分かる部分は、何だろう

見た目。

話している時の動作そして表情。
声の大小などの話し方。
地域性の訛りやアクセント。



それだけではない、見えていない部分も違っている。けれど、これは言語を発する時に非常に影響している。ざっとこんな感じだ。

育ち
趣味
宗教
文化
習慣
出身地
表の顔と裏の顔の作り方

全部書き連ねると、大変な量になるので今回は例えば習慣について書いてみる。

歯磨きの仕方
トイレの入り方
身体を洗う方法
人付き合いの仕方
食事の取り方
眠り方
外と家での服の着用の仕方
挨拶の仕方
雑談の振り方
パーソナルスペースの違い

思いついただけでもこれだけ多くの違いがあり、全ての人が違っていると思っておいた方が間違えがない。勝手に推測なんかしたらおかしな誤解を産んでしまう。

私が住んでいたオーストラリアのパースは、都心部に近かったから移民が多く、

育ち
趣味
宗教
文化
習慣
出身地

彼らの特性はバラバラである。

組み合わせを考慮すれば同じような傾向の人を探すのはとてつもなく難しい。だから、利口な人々は人間関係をドライに捉えている。

代々親などから受け継がれる部分が異なるので、上に述べた条件により、例えば習慣だけでも微妙にみんな違うのだ。

多民族とのコミュニケーションは、文脈や背景が大きく異なるのでとてつもなく難しい。これはたとえ英語が流暢でも同じこと。言語知識だけではだめな理由だ。

多くの人を知ろうとする努力がどうしても必要となってくる。

英語圏は無駄な雑談や挨拶が多いように感じるかもしれない。けれど、相手の情報量を集めるための工夫に他ならない。真面目な回答が要らなくても、尋ねたり話したりする人がいるのはそのため。これは、生活してみるとどれほど大切か実感できる。

「英語を話すとアイデンティティが奪われる。」

良く耳にする言葉だけれど、それは誰かのアイデンティティに染まると言っていることと同じ意味になる。

英語を使っている人の間でさえ

「違うこと」がこんなに多い以上は、とても変なことを言っている。

いったい誰に染まるというのか???

日本人でも微妙に違うのが本当で全員同じなアイデンティティではない。

それと同じで、英語を使っている人は日本語を使っている人より多いのでもっと違うアイデンティティで溢れている。

そもそも 「違うこと」はとてつもなく多く、日本人であるあなたも英語を使えても日本人のままだ。しかも日本人同士でさえ、その「違い」を持っている。

それを消すことなど世界中の誰でも不可能というのが分からないと、大変苦労することだと思う。

英語を使い世界中の人と交流することは、

「違うこと」 を知る事でもある。

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