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大人の修学旅行、デトロイト②

それでは2日目の修学旅行です。


アフリカ系アメリカ人ミュージアムへ

朝起きて9時ごろ、アフリカ系アメリカ人ミュージアムへ出発します。見て回れる時間は次の予定も考えると約1時間半。バスで行けば1時間くらいかかるところがなんとUberで6分。旅行中はあまり使わない主義ですが、今回はさすがに使うことにしました。アートセンターというゾーンの中にあり、ここには美術館や歴史博物館もあります。美術館は有名な絵があるそうで、トリップアドバイザーでは1位。時間があれば行きたかったのですが、絵よりも2人とも歴史的なことの方が興味があるため、今回はこのミュージアムを選択。

まさかの貸し切りでした(笑)

写真を撮っていいのはここまで。中の展示はNGだそうです。
日本だとNGなことは多いのですが、アメリカではたいてい「写真撮って、たくさんインスタに貼って拡散して~!」という感じなので驚きました。理由は不明です。それでは中に入ってみます。

入ると模型や繊細に作られた人形たちが作られていて、まず紀元前の最初の暮らしの様子を説明してくれます。「算数」がでてきたのもこの時代からのそうです。面白い。模型はかなりリアルでした。写真がないため詳細には覚えていないのですが、紀元前の暮らし、中世の暮らし、そして奴隷貿易が行われてしまった歴史が書かれています。

最初の数分で夫がトイレに行くために戻ってしまったため、時間の制限もありバラバラで見ることに。普段の博物館はお互い1人で見ることに抵抗はありませんが、今回ばかりは一緒に行けばよかったなとちょっと後悔するほどリアルな博物館でした。

地球の歩き方にも書いてあるのですが、奴隷貿易で使われた船。絶対に学校の授業では教えてもらえないでしょう。ワシントンDCにも同じような博物館があるのですが、こちらの方が攻めている。DCの博物館を見た時は「アメリカ自体が必死で人種差別と戦おうとしている」と感じましたが、こちらの博物館は「違う、まだまだ差別はあって必死で当事者たちは戦おうとしている」と感じました。(個人的見解)

デトロイトは黒人/白人問題とは切っても切れない話なんですよね。自動車が発展する→工場に人手が必要→多くの労働者たちが住み始める→貧富の差が激しくなる→問題が起きる→それでも工場が回っていた時はよかった→日本製の車が人気ではじめデトロイトは衰退していく→仕事がない→治安悪くなる→富裕層は外に出てしまう。そして日本とも切っても切れない縁。

でも自由を求めて戦って、今はデトロイトも頑張っています!という明るい街の模型で終わりました。2013年に破綻したデトロイトですが、あれから10年経ってその思いみたいなははっきり感じます。ダウンタウンはきれいで高級ビルやホテルが並んでいるし、警察にも相当税金を費やしていそうです。スポーツも盛んなので、これから発展もしていきそう!さらに10年後くらいには変わっていそうなこれからが楽しみな街でした。

モータウンミュージアムへ

それでは、デトロイトといえば…のモータウンミュージアムへ。こちらは予約必須で、1週間前には結構埋まってしまいそうなので早めの予約をおすすめします。20ドルと割高ですが、見ごたえはあります。ミッドタウンからバスで30分くらい。バスは24H乗り放題で1人4ドルです。
ちなみに今まで行った地域の中で一番しっかりチケットを確認していました。(これもすごい)

モータウンがある場所はのどかな住宅街です
これが噂のモータウンミュージアム

モータウンミュージアムとは「モータウンレコード」のあった場所。モータウンレコードとはあのマイケルジャクソンの所属するジャクソン5も契約していたレコード会社。音楽に相当疎い私ですら、一度は聞いたことのある曲が流れています。

過去のスターたちが飾られています
これが噂のマイケルジャクソンの手袋と帽子だ~!!
中に名前が彫られている!!

そしていよいよ、当時を再現されたオフィスの中へ…!!

当時の書類はこんな感じで保管されていたのか
勤怠(笑)私のバイトの時と一緒じゃん!!
これが噂のスタジオ。マイクがぶら下がっています

最後にツアーガイドさんによる歌のお披露目。なぜか一緒に踊らないといけない雰囲気に。さらにツアー参加者の中で「私今日誕生日でーす!みんなで歌ってくださいー!」というツワモノまで。最後はそんなアメリカンな感じでツアーを終えましたが、貴重なものがたくさん見られてよいツアーでした。音楽に興味があまりなくても20ドル払う価値はありました!ちなみにツアーガイドさんはプロ。盛り上げ方、英語の発音、スピード全てがプロです。

日本語で出されたレコードもあります!(中央下)

フィッシャービルディング

モータウン博物館を終え、さくっと簡単にお昼ご飯を済ませました。なぜかConey islandというNYの名物ホットドック屋さんが多く、安くて美味しいと知っているので「もう昼はここでいいよね~」と行こうとしたら。つぶれていました。。ということで、簡単にサラダとサンドイッチを食べて次の場所フィッシャービルディングへ。

治安が悪いもなんも人がいないんですわ。(笑)

向かって左にあるのがそのフィッシャービルディングです。ゼネラルモーターズにフィッシャーボディを売却した利益で建てた豪華絢爛・アールデコ調のビル。現在では1階に何件か雑貨屋さんとレストランが入っているのと、オフィスがあるのか?そしてブロードウェイシアターも入っています。この日は日曜日でオフィスの人もおらず、シアターも上演がされないのか本当に3人くらいしかビルの中にいませんでした。廃墟感は否めません。。

ですが、入って思わず息をのむ美しさでありました。外とのギャップがすごいです。「デトロイト最大の芸術作品」とも言われているようです。

外から見た様子

デトロイト歴史博物館へ

私がどうしても行きたかったデトロイト歴史博物館。乗り放題バス切符があるので、うまいことバスが来れば10分くらいで行くことができます。朝行ったアフリカ系アメリカ人博物館の近くです。
(日曜日は13時~オープンなので注意が必要)

ねぇ、やはり人どこ行った?!

この博物館、お子さんがいる人にとってもおすすめ。
デトロイトの歴史をこんな感じでずっと作ってくれているんです。英語とか読めなくてなんとなーく雰囲気が変わっていく様子が肌で感じられます。

ミニチュア好きの私にはたまりません><!
まさかのクラフトビールの歴史~デトロイトVer~夫の興奮も止まらず
これはデトロイトが栄えていた時代の様子
デトロイトといえば自動車。そんな工場の様子も。

第2次世界大戦中までは戦車の受注が多くあり、栄えていたデトロイト。そこに戦後高度経済成長期、イケイケ時代の日本産の安くて性能のよい車がやってきます。またオイルショックもあってか、小型車が流行るように。自動車産業に依存していたデトロイトは一気に低迷。1967年、とある事件が起きます。写真を撮り忘れてしまったのですが、その様子もしっかり。全然知らなかったけれど、興味が湧いて2人でホテルで調べました。人口もかつては全米4位を誇っていましたが、現在はなんと当時の半分以下の人口しかいません。

多くの音楽スターたちが生まれた場所でもあります。

ミッドタウンおしゃれエリアに行ってみる

デトロイト博物館は17時までなので、しっかりと見ることはできずでしたが行くことをおすすめします!その後、またバスに乗っておしゃれエリアに行ってみました。まぁ、リーディング(アフリカ系アメリカ博物館)→リスニング(モータウン博物館)→再びリーディング(歴史博物館)と頑張ったのでここで修学旅行はおしまい。

デトロイト発のブランドで超かっこいい。
こういうの持っている人すごいかっこいいと思った。(笑)
お値段は現在のレートで小型お財布が3万円くらいでしょうか。
めちゃくちゃかっこいいです!!!!!
日本にもあるのかな~。あるなら、稼げるようになったら夫や父の誕生日プレゼントにしたいな。

そしておしゃれエリア、これくらいしかお店なくて吹きました( ;∀;)(笑)
もう少し見ればナイキなどがあったみたいですが、まぁどうせ買わないのであまり散策せず、とりあえず1杯。

デトロイトって私達2人しか今存在していないのか!?
どこに人はいるんだ。
良きブリュワリーでした。相場は6ドルみたいです。

デトロイトの人たちって、どこで買い物しているんだろ~ってすごい不思議で調べてみたんです。メイシーズみたいなデパートが市内にない。恐らく…ですが郊外にみんな住んでいて、郊外の方にはアウトレットやショッピングモールがいくつかありました。トレジョもないので、どこで食料調達しているか不明…。(小さなスーパーはいくつかありましたが)日本人も関係上多く住んでいるみたいですが、ほぼ郊外みたいですね。確かに過去「住むところではなかった」感じはします。今は住んでも危険はないかもしれないけれど、車がないと生活ができないのは一番感じました。

史跡を回ろう!

美術館や博物館が充実しているものの、17時には閉まってしまうため大人の修学旅行には少し時間を持て余してしまうのも事実。さまざまな史跡があります。

こちらはガーディアンビルディング(現在は1階にbank of Americaの窓口があります)

入ってこちらも圧巻でした。
トイレあるので、トイレに行きたくなったらこちらに行けばいいです(笑)

私達は回れませんでしたが、中心地から少し行ったところにミシガンセントラル駅というものもあります。デトロイトが栄えていた時アムトラックなどの交通が入っており、当時は一番高い駅だったとか。それが衰退に伴い廃墟化。廃墟は廃墟として観光地化もしていたようでしたが、スラム化を解消するため取り壊し、昨年の9月に生まれ変わったようです。現在はオフィスなどが入っています。行くなら少しミッドタウンから離れてしまうので、注意したほうが良いと思います。

史跡がたくさんあるのはデトロイトならでは、というか。3日目の日記に書いていきたいと思いますが、一気に衰退していってしまったため取り壊しもできず持て余してしまっていることが多いようです。最近はその廃墟を取り壊していき、イメージをよくしていくことにも努めているみたいです。日本でいうと綾瀬の「ビューティフルウィンドー」ですかね。くらべものにならないと思うけど、綾瀬の雰囲気をよくしていくために割れた窓(割られた窓)を税金を使って直していった制度。綾瀬に住んでいたのでちょっと詳しいです(笑)

こちらはスピリッドオブデトロイト。

1958年に建設。デトロイトの力強さを感じるらしい(口コミ)
10年後、きっとこの街は変わっているはず!

それ以外にもさまざまな史跡がありますが、工事中で中に入れず。

それでは夜ご飯

それではいい時間になってきたので夜ご飯を食べにいきます。なんとピープルムーバーという無料のモノレールのようなものが市内には通っています。別に使うほどの距離ではないのですが、一応使ってみました。うん、快適。色々な企業が出資して、無料となっているようです。ちなみにホテルはこのピープルムーバーが回っている内側に取るのが安心のようです。(何かに書いてあった)
デトロイトといえば、唯一ピザが有名みたいです。分厚いピザ。夫がピザ大好きなので、ピザ屋さんでご飯は食べることにしました。

コメリカパークの近くなのでスポーツバーみたいな感じです

再び、謎の若者の団体客がアゲイン。うう・・・と思っていたら、またテキーラをショットで数杯頼んで去っていきました。何?0次会?0次会でテキーラ??すごいや。

え?デトロイトピザ頼んでないやん、って気づいたのは食べている時のこと
こちらもビールは6ドル。NYではありえない価格で夜ごはんを終わらせることができました

帰り道に最後ギリシャタウンによって帰りました。地球の歩き方によると繁華街で危なくないので、夜まで遊べると書いてあったのですが。

危なくないも何も人がいないんです。いるのは数人の別に普通の若者と警察官のみ。警察の数はすごくて、それはなんだか安心でした。

今日も約束通り夜ご飯は1軒のみ。またホテルに戻って昨日の残りのビールやワインを2人で飲みました。そしてエミネムの8mileの予告を見たり、love 
yourself?を聞いたり、それ以外のエミネムの音楽に浸りながら寝ることに。デトロイトでエミネムの音楽を聴きながら寝る。
なんてエモいんだ。
20年前高校生だった私がこんなことをするなんて、私はもちろんのこと同級生誰が予想しただろう。

デトロイトを知り、半生を知り、今を知る(依存症克服されたみたいですね!ちょうど今日ニュースになっていた)となんだか今更ファンになりそうです。

3日目&デトロイトのまとめに続きます。



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