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たくさん読むよりじっくり読みたい|はじめに

たくさん読むより、じっくりと。
今すぐ役に立つことより、じんわり効いてくる言葉を。

今年の読書に思い描くのは、そんなこと。

所属して3年目になるオンラインコミュニティがある。
自分の内側と向き合い、他人に流されない自分なりのあり方を模索している。
親和性の高い仲間が集う、大好きな場所。
学習欲が高く、好奇心も強いメンバーには、読書好きも多い。
おすすめの本も次々と舞い込んでくる。

けれど――ここ最近、そこで話題になった本を手にとっても、ピンとこないことが続いた。

多分、自己理解が進んだから、なのだ。
いわゆる「自分探し系」とか「もっと自分をよくしよう系」の本は、今はしばらくいいかな、と思えてきた。自分の快と不快のあり方がぼんやりとでも見えてきた今、行きたい方向はなんとなく、わかる。カーナビのように到着予想時間までは見えなくても、あっちじゃないな、こっちにいったら悪くなさそうだな、と、うろうろしながら進めるようになってきたから。

だから今年は、「近くにいる仲のいい人からのオススメ」ではなく、「遠くにいる誰かのオススメ」に目を向けたい。自分の興味や親和性の高すぎる人に頼ると、選択肢は自ずと狭まる。それが必要な時の方が多いかもしれないけれど、読書が「知らない世界への扉を開く行為」なのだとすれば、それだけをあてにするのはもったいない。

同じ悩みや思いを共有する仲間が差し出してくれるものよりは、即効性に欠けるかもしれない。今の私には、チンプンカンプンかもしれない。けれど、遠くのあの人の現在地方面に少しでも近づくことがあるのだとすれば、きっとそこまでの道のりで、心にストックしたピースがカチリとハマる瞬間がやってくる。

いつか答え合わせできるその瞬間に思いを馳せながら。
今すぐ役に立つことより、じんわり効いてくる言葉に触れたい。


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