好きなようにしてください
お疲れ様です、みほです。
(自己紹介はこちら)
今日は本の紹介をしようと思います。
3年半くらい前に人材会社でCA/RAをやっていた時に出会った本。
営業系の職種の方や人材会社の方、部下を持つ方、若手社員の方、キャリアについて迷いがある方などのお役に立てるかなと思います。
読んでいただいた方の何かの気づきになれば幸いです。
本の概要と紹介する理由
『好きなようにしてください』
という楠木建さん本が、今回ご紹介したい本です。
20代から40代の方の仕事の悩みに対して、著者である楠木さんが『好きなようにしてください』と回答し、本質的で的確なアドバイスをしていくというストーリーを展開しています。ちなみに結構分厚いです。
で、ここで出てくる悩みとは
・大企業とベンチャーどっちがいいですか?
・転職が起業かどっちがいいですかか?
・結婚かキャリアか…以下省略
と言うものが多く、たしかに、『好きなようにしてください』と言いたくなる内容です。笑
著者の楠木さんの表現や言い回しなどが大変面白く、ついつい、フッと笑いたくなるような場面もあり、分厚い本ですが、サクサクと読めます。(ただし、電車など公共の場で読むと思わず声を出して笑ってしまう可能性があるので、変な人にならないようにご注意ください。)
この本を紹介したい理由は、2つあります。
一つは、仕事で必要な視点を持てること、もう一つは、キャリアを選択する際のポイントが分かること、が誰の気づきになると思ったから。
それでは、1つずつお話していきます。
「良いものをおすすめすること」が提案ではない
まず1つ目。営業職の仕事における「提案」のシーンで活かせる内容です。
営業または営業に近い仕事をしていると、お客様に「提案」をするという場面が必ず出てきます。
ここで「提案」とは、お客様に「良い」と思うものを「おすすめ」することだと思っているのが売れない営業マンの典型。
良いと思うものを強くおすすめしすぎて押し売り感が出てお客様が離れてしまう人もいますし、良いものをおすすめするのは押し売り営業になってしまいそうだからそもそも提案が苦手、というタイプの人もいます。
どちらのタイプも根本の課題は同じで、「提案」とは何なのか?を理解していないということ。
提案というのはそもそも「良いものをおすすめすること」ではありません。
提案の目的はあくまで、お客様へ選択肢を提示し、それを選択肢した際にどんな未来が待っているのかをイメージしてもらうこと。
しかし、ただ選択肢を羅列するだけでは「人」が介在する意味がないので、ここに「自分の意見」を添え、背中を推す。ここまでが提案であると考えています。
そして、もう1つ売れない営業マンに多い傾向が、先入観が強いことです。
今ここで出てきている「良い」という表現。「良い」「悪い」というのは明確な定義がありません。あくまで自分自身のこれまでの経験や価値観に基づいて勝手にジャッジをしているにすぎない。物事は表裏一体ですので、良い面があれば悪い面もある。どちらを見るかであって、本来、良い悪いではないはずです。
先入観が強い営業マンというのは、自分の軸で良し悪しを判断し、自分が「良い」と感じたものを強くおすすめしてしまっているケースや、自分が「悪い」と感じたものを、”これはおすすめしてはいけない”と思ってしまい提案できないorしないとなってしまっているケースが多いです。
そして、その営業マンの主観に基づいて「良い」と認定されたものがお客様の価値観と合わなかった場合に「営業マンにゴリ押しされた」という声をもらってしまったり、お客様の価値観には合っているのに、営業マンに「悪い」と認定されてしまったために、お客様の選択肢の1つを1つ失わせてしまっている、ということが起こってくるわけです。
そういった「提案」に課題感のある方にとって、著者の楠木さんの考え方などが学びになると思いました。
自分の人生は自分で決める
2つ目は、キャリアを考える際、就職・転職活動をする際に必要な視点が分かります。部下との面談でも使えるかもしれません。
周りの声や一般論に耳を傾け過ぎないように意思決定をする。「自分はどうしたいのか?」を常に考え続けることが大切で、自分の人生は自分で決めなければいけない、という意識が芽生える内容となっています。
人はこれまで身を置いてきた環境で、どんな情報を得たかによって、その人の中に少なからず固定概念があります。
有名な大学に入って有名企業に入るのが良いこと、公務員は安定している、結婚をしたら幸せ、女性は20代で結婚するのが勝ち組、結婚したら仕事はセーブするのが普通、男性は一家の大黒柱だ、1社に長く勤めるのが素晴らしい、30代で独身の人はどこか問題があるはずだ、などなど(ちょっと昭和めいたものや失礼なものも含めて)挙げればキリがないですが、こういったものはすべて固定概念です。
よく、「やりたいことは?」という質問をされることがありますが、こういった固定概念があるせいで「やりたいこと」が「やっても無駄」「どうせ無理」「周りから反対されそうだし」「普通じゃないと言われそう」などという理由で、心の奥のほうにしまわれてしまっていることもあると思います。
そして、その気持ちを無視して、周りがそうだから、一般的にはこの選択肢が無難だろう、家族に言われたから、などという理由で意思決定をして、周りには「いいね」と言われても、人生には不満が残るということもあります。
また、世間で「普通」とされていることから少しでも外れると「自分はこのままでいいのか」「自分はおかしいのでは?」と無駄に悩む人もいます。
結局のところ、自分が納得していて、満足していればそれでいい。自分の人生、責任を取るのは自分なのだから、「自分はどうしたいのか?」を問い続けることが大事だと考えさせられる本でした。
おわりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。
ここで1つ謝罪があるのですが、この本、紹介しておきながら、私は持っておりません。(おい。笑)自分自身がキャリアに迷っていた時に、当時の同僚が貸してくれた本でした。しかも、最後まで読んでいません。(おい。part2)途中で、何が言いたい本なのかが分かって、そのタイミングで同僚に返却しています。
しかし、当時は固定概念の塊で、なんとなく自分の生き方を肯定できない私でしたが、この頃から、仕事も人生も良い方向に進んだ気がしていたので、私以外の誰かの気づきになればと、改めて今回ご紹介させていただきました。
ご興味を持っていただいた方は、ぜひ読んでみてください。
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