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損小利大の考察・レバレッジにまつわる諸問題 / 新・初心者の為のチャートテクニカルクリニック特別編②-B

始めに

この記事は公開記事で、全文無料で読めます。

手法やツール以前の、トレードにおけるベースとなる、損益にダイレクトに直結する部分を、私なりの考え方でまとめた物となります。

前回は、「損小利大」という言葉に関する考察を行いましたが、今回は「レバレッジ」についての考察

■ 元々の意味での「レバレッジ」とは

本来は、小さな力で大きなものを動かす、「梃子(てこ)」の原理を意味します。とりわけ金融用語では、自己資本以外の資金を使う(借金をする)ことにより、自己資本だけでは不可能な量の資金を動かすことで、より大きな利潤を得る事が出来る(当然、損失リスクも大きくなる)取引方法を意味します。

しかしここでは、「小さな力で大きな利潤を上げる事を可能とする、その媒体」という、そもそもの定義を逸脱した意味でのレバレッジとして、以下の4つを挙げたいと思います。

① FXやCFD取引における、金融取引用語としてのレバレッジ
② 自己資金の量
③ 時間
④ もう一つの時間(複利)

では、一つ一つ考察していきます。

■ ① 金融取引用語としてのレバレッジ

所謂、元本保証のない金融商品において、取引口座に差し入れられた証拠金(差し入れ証拠金)の範囲を超えて、取引を行う場合の、取引可能倍率を指します。

▲ 例 ドル円が150円であった場合

1000通貨扱うのに、本来は、150×1000=150.000円必要です。
これに対し、レバレッジ倍率に伴い取引に必要な証拠金は以下のようになります。

ドル円を、1ドル150円と仮定した場合

ここで、仮に0.1ロット、即ち1万通貨扱うと仮定すると、現物であれば150万円が必要という事ですね。一方で、レバレッジ1000倍であれば、1500円で同じロットを取引できるという事を意味します。

レバレッジ、なんて素晴らしい❣ ???

では、証拠金が0あるいは、倍になるまでに、どれくらいの価格の増減が必要であるか、考えてみましょう。

レバレッジ倍率1:150円の増減幅で150万円増減
レバレッジ倍率10:15円の増減幅で、15万円増減

もうお分かりですが、150円(現在レート)をそれぞれのレバレッジ倍率で割った金額が、0カット金額(あるいは倍増)という事になります。
では、レバレッジ25倍であれば、6円=600pipesとなりますね。

レバレッジ倍率  25:6円(600P)の増減幅で,0もしくは倍増
レバレッジ倍率 100:1.5円(150P)の増減幅で、0もしくは倍増
レバレッジ倍率 500:0.5 円(50P)の増減額で、0もしくは倍増
レバレッジ倍率1000:0.25円(25P)の倍率で、0もしくは倍増

※スプレッド及び、手数料は含めません。

ドルストの場合

ざっくり1ユーロ1.2ドル、ドル円は150円と仮定します。
1万通貨建てるのに必要な金額は、12000ドル=180万円となります。

証拠金180万円に対し、1万通貨が現物取引の場合のロット数

証拠金が10万円であれば、1万通貨を18で割ればよい
1800通貨⇒約0.02が現物感覚となります。

当然ながら、1.2ドル:12000pipes(180万円)の増減が、0もしくは倍増となります。
※注意・ドル円の変動で、やや数値は変動します。
あとは、レバレッジ倍率で、12000pipesを割ると、0もしくは倍増の変動幅が算出できます。

▲ 便利計算ツールのご紹介

ただし、これでは、ややこしくて面倒くさいですので、0.1 ロットで約7P動けば千円損失と、私はざっくり把握していますが、CFDや、ユロオジのような合成ペアを計算するのは面倒くさい。そこで簡単に計算できるサイトを紹介しておきます。

以下、OANDA証券の損益、証拠金計算ツールです。その他各社、計算ツールを提供していると思いますので、そちらをご利用されてもいいでしょう。

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▲ レバレッジにまつわる計算式

ここからは、色んなサイトで紹介されている内容と被りますが、再確認のために、レバレッジに関する計算方法をまとめます。

① レバレッジの計算方法:(現在のレート×取引数量)÷ 証拠金

例えばドル円が150円で、証拠金10万円の口座で、0.5(5万通貨=5万ドル)のロットを建てる場合
(150×50000)÷100.000=75 レバレッジは75倍となります。

② 最大取引数数量の計算方法:証拠金×レバレッジ÷現在の為替レート
同じく、1ドル150円で、証拠金10万円で、レバレッジ25倍の口座で建てれる最大ロットは
100.000×25÷150=16.667 つまり、最大0.16ロット建てれる計算となります。

③ 必要証拠金の計算方法  :  現在のレート×取引数量÷レバレッジ
同じく1ドル150円で、レバレッジ25倍の口座で1万通貨(0.1)建てるのに、必要な証拠金は?
150×10000÷25=60000。証拠金6万円が必要とぱっと計算可能です。

▲ どれくらいのレバレッジが適正なのか?

これについては正直、答えはないと言えるでしょう。
理由は以下です

①あくまでも、各口座残高に対する、ロット数量と現在レートで計算するので、口座資金を分割投入するなど、資金管理方法が異なった場合、意味をなさなくなる。

②エントリー精度や、イグジットの正確さ、トレードスタイルによるRRRの取り方などでも、その人、あるいは取引ごとに、最適は異なってくる部分はあります。

あくまで、以上の①と②を踏まえての事ですが、常に今後の損益を想定したうえで、トレードを行う事は非常に大切です。

▲ 具体的なトレードで考えてみる

※ ドル円:4時間足トレード・(30分足)

例えば①のところで、4時間足が日足と整合で上を向き始めています。

A 直近安値まで約40Pipes
B 日足まで揃ったという事は、(日足DCPの状態にもよりますが)4時間MKチャネルの偏差3倍付近まで伸びる可能性は十分にある。(約140pipes)
直近高値付近で止まったとしても、RRR1:1以上は確保できそう。
C 状況から見て、売りよりも買いで攻めた方が良いのは明らか

条件として、証拠金10万円であったとします。国内口座ですと、0.2くらいまでは建てれる。

想定損失:0.2×40pipes=8千円(口座資金の8%とややリスク比は高いですが)
想定利益:0.2×140pipes=2万8千円(口座資金の28%増)

①勝率的には勝つ可能性の方が高い(50%以上はある)
②RRR的にも、1:3以上と1:1を大きく上回る可能性がある(少なくとも1:1以上は確保できそう)
⇒トータル期待値はプラスになる可能性が高いことがわかります。

※期待値が大幅プラス(少なくともプラス)になる可能性が高いので、エントリーする。

こういう判断のもとにエントリーをすることが非常に大事なのですね。

▲ ただし、連敗確率の問題を加味してみる。

このnoteのプロフィール記事となっている、「資金管理まるわかり口座」でも紹介しましたが、勝率に対し、連敗数がどれくらいの確率であるかの計算ができます。

(連敗確率計算サイト)

(資金管理:まるわかり講座はこちら)

勝率50%を基準とした場合、資金13分割が理想とされますので、1回あたりリスクは7692円です。ちょっとリスク高いので、0.18くらいに下げとくか?と、微調整するなどし、安全係数範囲でロットを定めてください。

勿論、海外口座などを利用して、最初から資金を13分割してゼロカット勝負する場合はこの限りではありませんが。

▲ いずれにせよ、レバレッジにまつわる諸要素に関する計算式を理解しておくに越したことはありません。

■ 次回予告

冒頭に上げました、要素
② 自己資金の量
③ 時間
④ もう一つの時間(複利)

については、この回ですべて記述すると長くなりますので、回を分けて次回お伝えしていこうと思います。

■ 使用されているインジケーターについて

開発者一押しは、下記のアルティメットシンクロバンドです。

似たような形式のものは、他にもあるとは思いますが、精度、視覚性共に、これほどの物は、世界中探してもそうは見つからないと自負しております。

有用性の高いツールをお探しの方は、是非購入のご検討を頂ければと思います。

なお、付随以下のインジケーターは、おまけないし、オプション割引価格でご提供しております。

①簡易DCP設定インジケーター(おまけ)
⇒バンドに重ねてあるオシレーターです。

②MKチャネル(おまけ)
⇒川のような、ボリンジャーバンドとエンベロープのあいのこのようなインジです。

③アルティメット・シンクロ「ボード」
スクショ左上のシグナルボードです。多通貨、複数時間足で、シンクロバンドの状況を一括で見れる優れものです。

では、次回をお楽しみに (*'ω'*)

































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