手法より大事な5つの基本姿勢
勝てるのに負ける人へ
ある程度トレードの経験を重ねると、再現性も高く、成功経験もある「手法」や「型」みたいなものが備わってきます。
しかし、それでも「勝てない」。つまり、週単位や月単位で継続して利益を残せない時期が続き、人によってはなかなかそこから抜けれない場合があります。
かくいう私自身、トレード経験6年目の頃、エアポケットのように、月次マイナスを続ける時期が、1年半ほど続いたことがありました。
実は、今回の記事で取り上げる、5つの基本姿勢が伴っていない場合、いくら洗練された手法やエントリー技術を持っていたとしても、無意味なんですね。今回は、それについて具体例を交えながらお伝えします。
5つの基本姿勢
1 常にネガティブな情報を探し出し、そちらを優先する
「取ろう取ろうは、取られの元」「取ろう取ろうは徒労に終わる」という、相場のことわざがあります。
ポジポジを戒める言葉ですが、きっちり利益を残していける人というのは、意外と、取ろう取ろうとしていない人だったりするのですね。
しかし、「待つ」とか「わかるところしか入らない」といわれても、いまいちピンとこない方も多いかと思います。そういう方は、以下の事を頭に入れておきましょう。
優れたエントリー・イグジットは、ポジティブ情報の評価ではなく、ネガティブ情報の評価に基づいて行われる。
具体例 1
イグジット 2023年5月5日 午前10時半過ぎ 金
さて、金は10時前後に動くことが多いのですが、この時は10時過ぎてもあまりはっきりした挙動は見せません。ですが、30分、5分が上を示し5分足で陰線からの切り返し上昇がみられたのでLしましたが、Lするとき見ていたのは、上のトレンドラインを抜くか抜かないかです。
整理すると
ポジティブ条件
✿ 30分、5分が上 ✿ 10時過ぎ
ネガティブ条件
✿ 挙動が良くない ✿ 直上にトレンドラインがある
この時のエントリーをディスコードにて実況解説していましたが、以下
ネガティブ条件にたいしては、以下の対応をしています。
挙動が良くない ⇒ 玉を小さくする
トレンドライン ⇒注視する⇒勢い良く抜かない⇒利確
つまり自分が下す、意志決定(エントリーなり、ホールド・イグジット)判断に対し
ポジティブな根拠だけではなく、ネガティブな情報も集め、どうかという評価を下してトレード判断を行っているわけです。
さらに上の例ですが、この時のさらに上位足を見ますと、4時間足ではむしろ下方向に色が変わり始めています。
今は上に取るけれど、全体的に上に取るのはよろしくないかも知れない.
⇒あまり伸びないようなら早めに利確しよう。
こういう判断が背景にあるわけですね。
具体例 2
ニュジドル・エントリー時ストップライン
ポジティブ条件 ⇒ディスコードで詳細に解説済みです
※うまくいけば、超ロングホールドが可能かもしれない
ネガティブ条件
① ダウ理論高安崩れまでは、距離がある
⇒ ロットをそれなりに小さく
② 抜いたトレンドラインまで押す可能性は残る
⇒ 期間区切り線(今週末)とストップラインを見比べている
今週は切られる心配が少ない
こういう判断を下すわけです。
ポイント エントリーやイグジットについては(あるいは資金管理も)
優れたエントリー・イグジットは、ポジティブ情報の評価ではなく、ネガティブ情報の評価に基づいて行われる。
頭に入れておきましょう。
2 状況が変わったら、すぐに方針転換をする
具体例 1
ドル円 5月4日 深追い例
5分足 EMA20より下、ダウ理論高安下で、①のところから下げを追っていったとします。
ところが、安値を切り下げずに、上がって来た。
すると、ダウ理論高安逆転確定の白線を抜いた時点で即逃げです。
まだ下がるかも、とか、勿体ないとかは厳禁です。
5分足 EMA20より下、ダウ理論高安下でエントリーしたのであれば、その状況が変わったら、方針撤回で即逃げする。何ならドテン狙うくらいでもいいかもしれません。
また、1の、「ネガティブ情報を評価する」でいえば、
既に100P近く下がったところだから、深追いの可能性がある。バンドが上に色変わりしたら即逃げしようという想定の下に、少し利益が取れたかもしれませんね。
3 目先の動向には逆らったエントリーをしない
注意 スイングトレードを考えていて、かつ、今後しばらくチャートを見れないのでとりあえず、の場合はとりあえず除外します。
具体例
さて、この日までポン円は物凄い勢いで上昇していました。そこでAのところで、まだ上がるだろうと、Lをとったとします。
では、その後どうなったか?
Aの時点では、環境認識的にもポン円は上昇、ダウ理論高安も、この時間足だけ見ても、上方向はまだ崩れてはいません。
なので、まだ上目線を崩さないのはわかります。
しかし、Aの所では、値動きは下ですね。シンクロバンドも下指示です。
今まではこうだから、未来もこうなると限ったわけではないのですね。
未来は常に、現在を経て実現するものです。
※ 目先の動向には逆らったエントリーをしない
私は、デイトレベースでは5分足の動向をエントリーの基準としていますので、少なくとも5分足動向に逆らったエントリーをしないよう、気を付けましょう。
4 状況が悪いときは、玉を小さくして臨む
具体例
米株市場ダウナスあるあるですが、スピードも値幅もあるけれど、上下はっきりしない。こういう時は、無理に判断せず、判断できるまで待つ。(ネガティブに評価する)ことが何よりですが、もしなにがしかの根拠がありエントリーする際は、玉を小さくして臨む。
特に黄色枠前半では1分足レベルでは、寧ろダウ理論高安は上に成立しています。ここでLしていたら、見事に天井掴みですね。
しかもダウ理論高安の崩れを目安にストップおくにしても、約40P必要です。とても玉を大きくできません。
※ 状況が悪いときは、玉を小さくして臨む
5 空気を吸うように、資金管理前提のロット決定を行う
これまでに挙げた4つの基本姿勢も、全ては資金管理が正しく行われていてこそ生きる事。
資金管理前提のトレードを空気を吸うように行いましょう。
基本姿勢まとめ
1 常にネガティブな情報を探し出し評価する
2 状況が変わったら、すぐに方針転換をする
3 目先の動向には逆らったエントリーをしない
4 状況が悪いときは、玉を小さくして臨む
5 空気を吸うように、資金管理前提のロット決定を行う
これらを紙に書きだして、トレードの際はいつでも確認できるようにしておくと良いでしょう。
是非、身に着けてください。 ではでは
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