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みんなみんな生きているんだ



 お昼休憩中、ラジオを聞いていると「フラワーロス」という言葉を耳にした。どうやら、簡単に言うとフードロスの花版のようだ。聞いたことがあるような気もするが、あまり意識したことはなかった。
 そのラジオ番組は、ロス削減にアプローチをしたお店の紹介がメインだったため、そもそもフラワーロストは、というところから、ネットで検索をしてみた。
 いくつか関連するサイトがあったが、今回はこちらの記事をベースにさせていただいた。

https://www.asahi.com/sdgs/article/14851229

朝日新聞SDGs ACTION! フラワーロスとは?原因や問題点、改善の取り組み、解決方法を紹介


 まず、フラワーロスの原因について。主なものとして次の三つがあげられるという。

1. プロダクトアウト型
2. 販売までの過程が廃棄の出やすい仕組みになっている
3. コロナ禍で、花を使う機会や場所が急に減ってしまった

1.プロダクトアウト型
 花業界では、この流通スタイルが主流となっているそうだ。プロダクトアウトとは、消費者のニーズにあわせて作るのではなく、作り手が作りたいものを作ることを優先する手法のこと。確かに需要と供給のバランスが取りづらいというデメリットが生じてしまう。

2.販売までの過程が廃棄の出やすい仕組みになっている
 花は「なまもの」であるものの、出荷されてから生花店に届くまで多くの過程をふむため、その途中で廃棄せざるを得ない状態まで劣化してしまうことがある。
 さらに、生花店に陳列されたとしても、すべてが消費者の手に届くわけではない。花の取引は箱単位(ロット)のことが多く、生花店は必要数以上の仕入れをせざるを得ないのが現状だ。そのため、どうしても一定数の花は売れ残り、販売できる状態の鮮度が過ぎて廃棄の対象となる。

3.コロナ禍で、花を使う機会や場所が急に減ってしまった
 コロナ禍の影響で、花が使われてきた行事(学校の式典や冠婚葬祭など)が相次いで中止となったためである。コロナ禍が落ち着いた今も、その影響は続いている。
 例えば、社内に飾る花を定期的に購入していた企業が、リモートワークを進めたことで購入しなくなり、それによってフラワーロスが生じたというケースがある。

 記事を読み、私は「フードロスと似ている部分と、そうでない部分がある」という第一印象を受けた。似ている点は、いずれも需給の予測が完璧にはいかないところがロスの原因の一つであるという点、そしてコロナ禍の影響は少なからず受けているという点。逆に異なるのは、食品は生活必需品が多く、花は基本的には娯楽的な要素がある点だ。

 いくら花が娯楽的なもの=生きていくうえで不可欠ではないかもしれない存在だとしても、ぞんざいに扱うのは良くない。最近、水草を育て始めたからか、植物も生きているという意識も強まっている。せっかくすくすくと育った花が、市場に出た途端に何もできず枯れていくなんて、まるで「この子は光るものがある!」と発掘されたアイドルの卵が、事務所に所属してから放置されてしまうようなものだ(ちょっと、いやかなり違う気はする)。

 そして改めて実感したことは、花、食品に限らずあらゆるものにおいて「無駄遣いをしている意識を持つ必要がある」ということだ。要は、もったいない精神。非常にシンプルな感想で恥ずかしいくらいだけど、なんでもすぐ手に入る日本の現代社会においては、案外意識をしないと忘れてしまうのではないかと危惧している。

 もちろん、ロスを減らす努力、生産されたものを最大限に活かすことはとても大事。しかし、それと同時にそもそもロスの「機会」を減らす努力、必要以上に生産しないことも大事なのだと考える。流通の上流である生産者から下流である私たち消費者に至るまで、全ての人が何かしらの方法で、改善のアプローチをとらない限りは、さまざまな「ロス」問題は解決できないだろう。


 おそらく、フラワーロスの問題も調べ始めたらかなり奥が深く、語りきれないと思う。だから、今回はこれくらいの初心者レベルの学びで勘弁してほしい。薄っぺらい感想になってしまったので、じっくり調べて記事を整えたいと思う。

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