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自由に感謝して、自由を味わうー「夜と霧」を読んでー

「生き抜くためには未来への目的が必要だった」

これは、ナチスの強制収容所での壮絶な自身の体験を書き記した「夜と霧」の著者であるユダヤ人の精神科医ヴィクトール・フランクルの言葉。

幸福とは真逆の
過酷な状況下にある強制収容所では、
非常に残酷なことをする人もいたけれど、
そんな状況であっても希望と良心を忘れないでいる人もいた。

次のような著者の実体験を
わが家のベッドに横になりながら読んだとき、

自分の置かれた状況とあまりに対照的で、衝撃だった。

アウシュヴィッツでの第一夜、わたしは三段ベッドで寝た。一段(縦2メートル、幅2.5メートルほど)の、むき出しの板敷きに9人が横になった。毛布は一段、つまり9人につき2枚だった。言うまでもなく、私たちは横向きにびっしりと身体を押し付けあって寝なければならなかった。もっとも、外は冷え込み、居住棟には暖房などなかったのだから、これは都合がよかった。
こんなありさまでも、眠りは意識を奪い、状況の苦しさを忘れさせてくれた。

夜と霧


極限状態の中、過去の家族との楽しかった思い出や未来へ気持ちを飛ばすこと、あるいはユーモアで、気持ちを強く持ち続けた人もいる。

視点を高く持てるような心の柔軟性、そして生きる目的が生き抜くうえで重要な役割を果たしたのだろう。

そして今の現実に目を向けてみると、
私は、今日は、

自分の起きたい時間に起き、
寒ければ上着を着てエアコンをつけあったまり、
暗ければ電気をつけて明るくできた。
お腹がすいたら食べたいものを食べ、
わが家のワンコに癒され、
好きな時にPCを開いてネットができる、noteが書ける。

ありがたい💛

最近は、自由時間が増えたなぁと思ってるけど、
フルタイム出勤&子育てで、もっと自由時間がほしいって思ってた時期もあった。

ルールや義務に時間を費やし行動が制限されることに不自由さ、特に時間の不自由さを感じていたが、フランクルの体験に比べると、十分自由だったなと思う。

強制ではなく、自分が選んだことだから。

日々うまくいかないことやつらいこともあるかもしれないが、
誰かに希望や自分の人生を一瞬で奪われるような恐怖もない平和な社会に生きていて、その気になれば、いろんな行動を自分で選択できる自由があることに感謝した。

これだけ自由だったら、今の現実は自分が選んだ結果だな、
たとえば、行動できないと感じるのだったら
それを制限しているのは自分自身だし、
ブレーキを手放すことだって自分自身の決断次第。

自由に感謝して謳歌しよう! と思った。


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