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東京研修レポート④~共産党編~

概要

日時:2023年9月8日 12:30~13:30
場所:参議院議員会館
出席者:倉林明子参議院議員、Mielkaメンバー

議員プロフィール

倉林明子参議院議員
党副委員長・ジェンダー平等委員会責任者
公式HP:http://kurabayashi-akiko.jp/profile/

(記念撮影 後列の左から6番目が倉林明子参議院議員)


前回は選挙プランナー・株式会社ダイアログ代表取締役の松田様とNPO法人WELgee代表理事の渡部カンコロンゴ清花様との意見交換会の様子についてお伝えしました。今回も引き続き東京研修の様子についてレポートをお届けしたいと思います。今回は共産党の参議院議員である倉林明子様です。

今の若者や政治について思っていること

はじめに、若者や政治に対して感じていることについてお話を伺いました。倉林議員は近年の社会では若者が失望してしまうことがたくさんあると言います。例として挙げられていたのが学費の高さです。倉林議員が学生の頃の1970〜80年代と比較して、現在は学費が大きく値上がりしており、バイトや奨学金などに頼らなければ厳しいという現状を指摘されていました。
倉林議員は投票率の低い現状について、若者の政治における成功体験が少なく、投票をしても政治が変わらないという感覚に陥ってしまっていると指摘しています。そのうえで現状を変えるためには、自分達でも政治を変えることができるという希望を持たせる事が必要であると述べられていました。

議員になったきっかけ

もともと京都で看護師をされていた倉林議員は、京都の新生児死亡率の高さなど、現場で働く中で課題を実感されていました。また当時は京都府の政界に医療現場出身者がおらず、所属していた共産党から現場の声を政治・議会に届けてほしいと要請されたことがきっかけで、京都府議会議員選挙に出馬したそうです。その後は京都市議に当選し活動され、2013年からは参議院議員として活躍されています。

議員としての活動

・医療現場の改革

続いて、議員として活動する中で直面した困難や感じた思いについてお話しを伺いました。京都府議に当選した倉林議員は、看護師として働いていた頃から課題を感じていた医療現場の改革に力をいれ、NICU(新生児集中治療室)を増設することで京都の新生児死亡率を大幅に改善させるなどの成果を挙げました。その際に政治でも人を救うことができるということを強く実感したと言います。また、阪神淡路大震災に現場で救護活動に当たった際に、制度上の問題から緊急医療ヘリコプターを救命に使えないといった事態に直面し、その経験も、政治の面から医療を変えていくことに強い思いを抱くきっかけになったそうです。

・女性議員・ジェンダー平等・マイノリティについて

さらに、女性議員として活動してきて直面した困難や、女性・マイノリティーの政界への参入についてもお話を伺いました。倉林議員自身も、政界が圧倒的な男性中心社会であるために、他の男性議員から軽視され、名前で呼んでもらえなかったり、女性であるというだけで対等な議論すらしてもらえないなどの困難を経験したそうです。
また、現在の選挙制度が女性の政界進出を妨げる要因の一つになっていると言います。1人しか当選者がでない小選挙区制が採用されているため、世襲の男性候補者がいた場合に、新しい女性候補者の参入が難しくなることがあるようです。また現在、衆議院議員選挙・参議院議員選挙に出馬するためには300万〜600万円の高額の供託金が必要です。そのような大金を支払うことは、男女の賃金格差が大きい現状だと女性にとってとても困難であると指摘されていました。
そのうえでマイノリティの当事者が政治に参加する重要性についてもお話しいただきました。実際に、参議院では障害を持った議員が参加したことではじめてバリアフリー対応になったり、介助者に給料が支払われるようになったりするなどの変化が起きたそうです。このように当事者が議論の場に参加することで政治は変化するのだと言います。

最後に

いかがでしたでしょうか。また、長年京都で政治に関わってきた倉林議員のお話は、関西に拠点をおく私たちになじみ深いものも多く、メンバーの見識を高めるうえでとても貴重で価値あるものだったと思います。さて、ここまで4回に渡ってお届けしてきたmielkaの東京研修レポートですがいよいよ次回が最終回です。次回は立憲民主党の馬場ゆうき衆議院議員との意見交換会の様子をお届けします!ぜひお楽しみに!

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