見出し画像

【新採用教員向け#2】学級通信を考える

 上記で「学級通信を考えておくといいかも」とお伝えしました。では、その学級通信について考えてみましょう。学校によってそれぞれですから、あくまで参考にしてくださいね。


1、学級通信のいろいろ

 一口に学級通信と言っても十人十色で、担任の先生次第です。違いが出そうなところをピックアップしました。。
①目的
 
学級通信はどういう目的で出されているのでしょう。「生徒向けに思いを伝える」だったり、「保護者向けに学校の様子を伝える」だったり、「事務連絡をする手段」だったりします。この目的の違いで学級通信の雰囲気はガラリを変わります。
②掲載内容
 上記の目的によって内容も変わってきます。文章が中心なのか、写真が多いのか、持ち物や予定の連絡が入ってくるのか、目的を意識して作ることが大切です。
発行頻度
 新年度や学期末など年に数回しか発行しない先生もいれば、毎日出す先生もいます。人によって1日2回などという人も。1年間で200号を超える人もいるということです。

2、みどりの学級通信

 では、私の学級通信の作り方を紹介します。
 私の学級通信の目的は「生徒に思いを伝える」がメインですが、サブテーマとして「保護者に学校の様子を伝える」ことも意識して学級通信を作っています。つまり、生徒に投げかけるように書いていますが、保護者の方が見ることを前提に書いているということです。そのため、写真の掲載も結構多いです。その方が生徒も喜ぶし、保護者の方も何をやっているか目に見えて安心すると思うからです。日々の様子や学校行事の取り組みなど、朝の会や帰りの会でも話すことに加え、「小さな頑張りをしているみんなを見ているよ」というメッセージを出して、生徒のモチベーションを上げつつ、学級の集団意識を高めるような内容を心掛けています。
 ちなみに、私が絶対に書かないのは「持ち物」や「予定」です。小学校だとわかりませんが、中学校はわりと学年単位の行動が多いです。そのため、持ち物や予定が書かれているものが複数あり、学年通信や他の学級通信と内容がずれると保護者が混乱します。特に双子のお子さんがいて、内容にずれがあると信頼問題になります。予定も変更があるかもしれないので、基本的に書かないことにしています。
 発行頻度は週に1回を目安にしています。今年は学年で相談して、そのようにしようとなりました。ただし、かなり波があることをお伝えしなくてはなりません。学園祭前は毎日のように出します。学級づくりの大事な時期で、力を入れているからです。逆に、成績処理など忙しい学期末はほとんど出しません。学級通信は本来業務でなく、自発的な行動とされていますから、無理はしないことが何より大切です。

3、新年度の学級通信

 日常の学級通信も大切ですが、新年度はかなり力を入れます。どんな1年を過ごしてほしいか、思いを載せます。昨年から担当している学年なのか、はたまた赴任して初めてなのかそれぞれ状況は違いますが、私が意識していることを書きましたので、参考にしてください。

〇必ず書くこと

 私がはじめに、自己紹介保護者へのメッセージは必ず書くことにしています。それは学年がどんな状況でも変わりません。生徒を預かる身として自己開示が必要だと思います。

①中1向け

 私が中学1年生に意識したいのは居場所づくりです。小学校から中学校に進学し、今までの人間関係と変わってきます。特に引っ越しなどで同じ小学校から進学した人がいないなんてこともあります。お互いがどんな人かわかりませんから、お互いを思いやり、安心できる環境をいち早く作りたいです。また、中学校になったら、心機一転変わりたいと思っている人も多いはず。そんな人を応援するような内容を書きます。

②中2向け

 2年生に向けては挑戦リーダー意識を伝えます。多くの部活は夏を境に世代交代が行われます。そして、3学期には生徒会も引き継がれます。つまり、中学3年生になってからリーダーシップをとるのでは遅いのです。そのために、その意識づけをはじめにしておきたい。先輩としての「理想の姿」なんかを考えてもらいます。また、そのリーダーシップを育てるためにはたくさんの経験が必要です。たくさんのことに挑戦しようという話をします。いわゆる中だるみと言われる時期でもあるので「全力」をキーワードにしています。

③中3向け

 中学3年生は集団個人を意識します。3年生になると、学級や学年のみならず、学校をまとめる役割が出てきます。成長が遅い生徒は、同学年ではリーダーシップを発揮できなくとも、後輩の面倒見がよいことが多い気がします。(その分トラブルもありますが)そこを利用し、自己有用感を高めます。そして、中学校はどうしても進路が関わります。自信を持って受験に臨み、納得のいく進路決定をできるような見通しを立てるような内容にします。


4、次回予告

 思わず熱が入ってしまいました。noteをするくらいですから、文章を書くのが好きなので、学級通信が好きなんですよね。毎年、学級通信の名前もこだわってつけています。
 さて、今回は思ったより抽象的な話になってしまいました。次回は具体的にイメージしてもらうために、見本のようなものを作ってみようかと思います。ご参考までに。

では、また。