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ひとまず上出来 変化を楽しむ

ひとまず上出来 著 ジェーン・スー

『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』を読んだのが約2年前。
40代を明るく、丁寧に、そして新鮮な気持ちで生きる著者の姿勢に好感を持った。
何より、文章が面白い。
泣ける作品を作るより、笑える作品を作る方が難易度が高いような気がする。
そして、笑える中に、グッとくる台詞が刻まれている作品は、なによりも愛しい。

そんな理由で、ジェーン・スー先生の作品第2弾を購入に至った訳です。


『ひとまず上出来』は、未来の話である。
明日を、より良く生きる為の術や、考え方。
人生中盤でもこんなに視野を広く持ち、新しい考え方をインプットして、のびのび生きているジェーン・スー先生、ひたすら尊敬する。

今回は、特に印象に残った回をピックアップしていく。
(絞るの本当に大変なんだわ、、、)


①日々新鮮な気持ちで

読書をしながら付箋を貼り、印象に残ったシーンを見返すことができるようにするのが、俺のやり方だ。
たとえばランチ、住んでいる街、洋服やコスメ。『私にはこの辺が妥当』と半ば思考停止でジャッジしていることを、めんどうくさがらず変えてみる。
すると、八方塞がりなモヤモヤが晴れ、自己肯定感が高まることもあるかもしれず。
(中略)
本当の居心地の良さを見栄や卑下で放棄するのは、もったいないことです。
ジャストサイズを更新せよ より

自分の知らないジャンルについて、知りもしないくせに、悪く言う人間は好ましくない。
ただ、自分もそんな人間にはならないよう、と気をつけてはいるが、実際未知の世界について『ほんとにそれ面白いの?』などとバカにしている面もあるのだ。

例えば、YouTuber。
昨年から、東海オンエアにどハマりしているみどり苑だが、以前までは、YouTuberなんて、遊んで騒いで、お金が稼げていいですねーなどと小馬鹿にしていた。情けない。
今はもちろん、そんなことは全く思っていない。
むしろ、週6で動画を投稿し、緻密で体を張った企画、凝った編集、YouTube以外での活発な個々の活動。それでいてプライベートも充実しており、自分らで忙しさをアピールしない、どこか余裕を見せる東海の姿はあまりにもかっこいい。
何かの拍子で見始めた東海オンエア。(きっかけがあやふやなのだ。そもそも、YouTuberを、ヒカキンくらいしか知らなかったのだ、当初は)今では大ファンだ。

こんな風に、知りもしないジャンルを見下したり貶したりするのではなく、一回飛び込んでみると、世界が変わるのかも。
趣味だけでなく、食べ物や身につけるものも然り。
常に新鮮な気持ちでいる大切さを、改めて教わった。


②自分の機嫌は自分で取る、後悔を受け入れる

①自分を不幸せなところに置いたままにしない。
②自分で選択したことの責任を取る。
大人の責務って、この二つくらいだものね。
一筋縄ではいかない女が好む髪型 より

①自分のことを自分で可哀想、と思いがち。
いつだって、か弱くいたいし、守ってほしい。
ただ、守られていた身が、歳を取ればおのずと守る側にまわるのだ。親になる、ならない問わず。
いつでも弱いままではいられない。
どうする?自分の機嫌を、自分で取るしかない。
疲れたら甘いものを食べる。
人間関係に疲れたら、予定に余白を作る。
などなど。
みどり苑は、いまでもよわっちい人間だ。
ただ、数年前よりは、強いかな?
相手が自分の思う通りの言動をする生き物ではないこと、しかし世の中悪いことばかりではないこと。
ちょっとずつ、前向きになる訓練をしている。この訓練は、1人ではできない。何度両親と姉を困らせて来たことか。現在進行形だけど。
明日を生きるなら、ちょっとでも、明るいところにいきたい。
この心情変化は大きい。と自負している。

②後悔しない人生を生きる。
無理だ。20数年生きてきて思う。そんなんできる人いたら、ここにコメントして、マジ。
何を選んでも後悔はするのだ。どの服着よう、何食べよう、給料日前でお金ないけど、どうしてもアイス食べたい、買うか買わないか、どうしよう。何においても、だ。
ただ、大人であれば、自分の選んだ道を受け入れる器は必要だ。自分の機嫌は、自分で取るからね。

③自分の好きなところをひとつでも見つける

私の経験上、なんでもかんでも無理して受容するより、変えたいなと思ったところを変える工夫をして、もっと自分を好きになる方が、好ましい結果を生む場合が多い。
ウシジマくんと筋トレ  より

《①自分の身を粗末に扱う自暴自棄と不足》と《②自己受容する朗らかな諦観》は別物だ、と先生は語る。
①と②の違いは、自分のことを好きかではなく、自分に好きなところがあるか

いきなり自分を好きになるのは難しい。でも『自分のここが好き』が見つかると、放っておいてもなりたい自分にどんどん変わっていくんでしょうね

自分のことを全て愛することは難しい。
しかし、ひとつだけでも、長所を見つけることができれば、いい方向に向かっていくのではないだろうか。

自己肯定感。現在の日本人のキーワードなのか?と言わんばかりに、街に溢れる。
書店には、自己肯定感に関する本のコーナーまであるほどだ。
この回で語られているのは、自己受容。
意味は、『ありのままの自分を認める感覚』(引用 自己肯定感の教科書 中島輝 より)。

無理に変わる必要はない。
ただ、ここ直すと、もっといいかも!といった点を改善する。また気になる点があれば、直す。
これくらい気楽に行きたい所存。
自己受容感の向上は、自己肯定感に繋がる。
周りを気にせず、自分のペースで。
これ、何年も自分に言い聞かせてるんだけどね。


ジェーン・スー先生は、本書を通して、変化を楽しむことの大切さを唱えている。
苦手なピンクを身に付けたり、筋トレを始めたり。
そんな先生のように、変化を恐れず、生きていきたい。

おやつにしてはそこそこ遅い時間に、大きな海老フライのパンを食べた。
タルタルソースとシャキシャキしたキャベツも相まって、うまい。
ただ、プラスチックの容器のまま食べたのでは、おいしさ半減だろう、と、思い、ちょっと一手間加えて、IKEAのミントグリーンの皿に盛り付けた。(これは手間とは言わない、ただのパンの移動である)

おいしいものは、おいしく食べる。
これも成長、といえば、成長かな。
それだけでも、本日、ひとまず上出来、ということで、よいでしょうか。

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