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Kahoot! を使った自学自習のすすめ

はじめに

Kahoot!(カフート)とは、オンライン上でできる教育用クイズアプリのことです。非常にゲーミング性が高く、子どもたちが熱中して取り組むことが大きな特徴です。今回は、このKahoot!を使った自学自習の工夫について記事を紹介します。


Khoot!(カフート)とは

Kahoot! というアプリについて、知らない方のために坂本良晶先生が出されているnoteをこちらに貼り付けておきます。「まだやったことないよ」という方は、まずこちらからご覧ください。

ソロプレイを始めるためのステップ

Kahoot! は、基本的にはホスト(教師)が設定したリンクを共有し、リアルタムで友だち同士で競い合ったり協力したりして問題に取り組むものです。このメリットは、やはり友だちの存在です。友だちとやることで楽しさが生まれ、モチベーションにもつながるのです。しかしその一方で「ホスト側が用意した時しかできない」というデメリットもあります。個別最適化が謳われる中で、ここをどう解消するかが問題です。
そんな中、ぼくの一つの最適解が「Kahoot! による自学自習」であり、そのためには『ソロプレイ』というモードで問題に取り組ませる方法が最適だといまのところ考えています。
では、以下にkahoot! での自学自習を導入するに当たってのステップをまとめてみます。

①子どもたちのアカウント登録

まず、子どもたち自身にアカウント登録をしてもらう必要があります。
アカウント登録の仕方については下記の記事に詳しく載っているので、そちらをご参照ください。なお、先生自身もアカウント登録が必要になりますので、その際もこちらを参考にどうぞ。

ここで補足させていただくと、登録に関して「生年月日」と「氏名」の入力が求められます。ここに個人情報を入力するのは、ダメとは言わないまでも、保護者の許可を取っておくなどいろいろ配慮が必要かと思われます。
ぼくの場合は、氏名は書かせず、子どもたちのアカウントの記号や番号(※○○○○@gmail.comの「○○○○」の部分のこと)をそのまま入力させました。それだと、個人名は入力せず、担任は個別の番号で誰かが把握できるので便利です。

②Padlet(パドレット)で自学自習用ページ作成

次に、Padlet での自学自習用ページを作成します。Padlet を触ったことのない先生は、まずは以下の記事で簡単にどんなアプリかをイメージしていただいた上で、登録からお願いします。

ぼくは Kahoot! 問題の中で特に汎用性の高いものをPadlet にまとめています。以下に、その作り方を簡単に紹介してみます。

①Padletでボードを作成(ウォール)
②Kahoot!で問題を決める
③Padletでセクションを作る(学年・教科等)
④Kahoot!問題のリンクを投稿する

ざっくりいうと、このような感じで作成していきました。これが、実際にぼくが作成したものです。なんとなく、イメージを掴んでいただけたらと思います。

Padlet自学自習用ページ(※イメージ図)

ちなみに、このリンク先はどんなものでもかまいません。ぼくの場合、Padlet内にまとめてあるものは、自作の漢字&四則計算の問題、そして『カフートの杜』というサイトでまとめられていた小学校各教科の問題集。また、画像には写っていませんがタイピングのアプリや自治体で採用している学習用アプリなんかも入れてあります。このPadlet1枚でWeb上のアクセスリンクをすべて集められるので、かなり使い勝手がいいと感じています。
内容や組み合わせは各先生方の専門や子どもたちの実態に応じて変えられるので、ぜひいろいろ試してみて下さい。

③配布する(リンク・QRコード)

あとは、子どもたちにこのリンクを共有するだけです。
ロイロノートやTeamsなど、どんなツールでもいいのでこのPadletのリンクを子どもたちに送ってあげましょう。また、QRコードにして教室内に数枚掲示するのもオススメです。このようにして、いつでも使える環境を整えてあげます。またぼくは、クラスの約束として「自学自習の場面では、いつでも使っていいよ」としています。もちろん、宿題でやってくるのもOKです。

このページを作ってからは、例えば授業の課題が早く終わった子は自分でKahoot! の問題をしたり、宿題でこの中の問題を選んでやってきたりするようになりました。強制することはせずとも、子どもたちは、主体的に毎日楽しそうに勉強してます。これぞICT活用の醍醐味って感じですね♪

留意点

①アカウント運用について

Kahoot! による自学自習は、前述したように子どもたちのアカウント登録が必要です。この場合、先生個人の判断で勝手にやるのはお控えください。必ず「自治体のアカウント運用方法」について調べられた上でやることを押さえておいてください。

②保護者の許可

こうしたアカウントの運用については、個人的には事前に保護者への許可を取っておくとなお良いと思っています。GIGAスクール構想に伴ってタブレット端末やネット環境が整ったことで、子どもたちはWeb上のいろいろなコンテンツに触れることができ、教育上有効だと思うアプリ(Kahoot! のような)で学習することも増えるでしょう。しかし、その中には「保護者の許可が必要」とするものもあります。また、今現在は必要なくとも、今後そのアプリの規約が改定されていくことは十分に考えられます。
そのため、学校単位で「学校において教育上有効と認められたアプリ等について、その使用を許可します」という文言で保護者から同意書を集めることをオススメします。

※保護者への許可書(イメージ)

導入のメリット

このPadlet での自学自習を導入するメリットは、大きく2つあると考えています。

①選択肢が増える(学習の個別最適化へ)

このPadlet のページには、大量の問題を置いておくことができます。そのようにしてたくさんの問題の中から「今の自分に必要な問題」を子どもたちが個別に選べる環境が担保されているのです。一斉一律の授業では為し得なかった個別最適化のための道筋が、このPadlet の自学自習で実現できるかもしれません。

②先生の時間を確保する(働き方改革)

Kahoot! の問題は、先生自身が作ってもいいし、他の先生が作成したものがWeb上で公開されているので、それらを組み合わせるだけでもいいです。そのようにして大量の問題をPadlet 内にまとめておけば、その一度の手間で、後からは「Kahoot! やっておいてね」で済みます。これまでのように、何度も紙のプリントを印刷するという手間がいらなくなるのです。
宿題等でやってこさせるなら、今まで30人の宿題ノートをチェックしていた手間も一気になくなります。やったかどうかの確認をしたければ「終わった画面をスクショして、先生に送っておいてね」でいいでしょう。

さいごに

Kahoot!を使った自学自習のやり方として、今回は「Kahoot! × Padletで自学自習用ページをつくる」という提案をさせていただきました。
今回のように、ICTを使った学習の工夫は、子どもたちの学びを促進するとともに、先生方の働き方改革をも実現する可能性があります。ぜひ、こうしたICT活用に積極的にチャレンジしていただいて、余裕やゆとりを持った働き方を実現しましょう。

ぼくは現在、こうした働き方改革を中心に、各SNSでの発信を続けています。また『定時退勤がちサロン』というオンラインサロンを運営し、2024年3月現在、150名を超えるサロンメンバーと交流しながら、個人や学校全体の働き方改革推進のサポートをさせていただいています。
もし、こうした活動に興味があれば、ぜひぼくののXアカウントからご連絡ください。よろしくお願いします(^^)/


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