Michiyo Honma (本間みち代)

モダンチェンバロを弾いています。 19世紀末からヨーロッパで活躍してきた楽器ですが、近…

Michiyo Honma (本間みち代)

モダンチェンバロを弾いています。 19世紀末からヨーロッパで活躍してきた楽器ですが、近年、歴史的楽器の陰に隠れたように見えます。私はその歴史と演奏を続けています。教室ではチェンバロ、オルガン両方向からバロック音楽を中心に研究しています。20歳になるにゃんこと暮らしてます。

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    チェンバロ奏者の日記です。音楽のこと、美味しいもののこと、素敵な人のこと。日々のぶつぶつを書こうかな?

  • チェンバロ創世記

    バロック時代の代名詞のようなチェンバロって、いつ、どこで、誰が、復興させたんだろう?

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    チェンバロのバロック部門の記録や思いつきなどをつぶやきます。 コロナ禍に続けたノン・ムジュレの演奏もまとめました。

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    現代のハープシコードに関するサイトです。 20世紀以降現在進行形で世に発表されていく新しい音楽をまとめていきます。音楽・作曲家・作品の入手方法・演奏家・ハープシコード製作家などを紹介します。 徐々にまとめていきますが、とりあえずは6月23日の「現代スペインチェンバロ音楽」の会に向け、まとめていきます。

  • モダンチェンバロ研究会

    モダンチェンバロについて モダンチェンバロは19世紀末に欧州で興った古楽復興運動を背景に生まれ、20世紀初頭からフランス・ドイツ・イギリスを中心に製造された楽器です。ドイツでは1920年代以降、メーカーの創設が続きました。フランスではエラールやプレイエルがパスカル・タスカンのオリジナル楽器を研究し、1888年頃から新しいチェンバロの製造を始めます。更にプレイエルは、ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)との共同研究により、大型のプレイエル・チェンバロ「Grand modèle de concert」を完成させました。ドイツではノイペルトが1930年頃から、バッハが所有していたとされるチェンバロを研究し、ノイペルト・ハープシコード・バッハを完成させました。イギリスではアーノルド・ドルメッチが1905年からアメリカボストンのチッカリング社で製作を始めています。

最近の記事

主催の浜田実弥子さんを通じて作曲家、高橋東悟さんのピアノとクラリネットの作品を弾かせて頂いてからのとても長いお付き合いです。毎年新しい作品を発表する活動を25年続けてこられた実績は素晴らしいです。とても意欲的な活動をしている作曲集団です。

    • 日本橋 金子半之助と昔話

      たまには日本橋はなし 昨日、日本橋にちょっと用事があり、出かけました。 日本橋はコンパクトにお店が並び、必要なものが簡単に揃う印象です。最近はコレド室町やコレド日本橋など専門店がビルに集結していて便利です。 天ぷらの「金子半之助」はお江戸で評判のリーズナブルに江戸前天ぷらが食べられるお店です。どこも大変な混みようで、特に本店は何重にも並ぶようです。 とてもここに並ぶのは大変で諦めていたのですが、コレド室町2の地下にテイクアウトできる金子半之助があり、昨日はそこで買って帰

      • Histories d′une Marionnette チェンバロ再発見 No.2

        ノイペルト・バッハモデルで録音してみました。139年前のその当時のチェンバロ現代曲です。 Histories d′une Marionnette Op.145 5movements 1. Dormez mignonne 2. Chasse aux papillons 3. Les petits pantins 4. La lecon de clavecin : gavotte 5. Le bal : menuet 献呈:Felix Le Couppey 作曲年:

        • ブラームスのオルガンコラール

          「エサイの根より」Es ist ein Ros entsprungen ドイツのライン地方に伝わるクリスマス前のアドベントのキャロルで、イエス・キリストの誕生を祝う歌。 讃美歌96番「エサイの根より」(中山昌樹訳) 1. エサイの根より 生いいでたる くすしき花は さきそめけり。 わが主イエスの うまれたまいし このよき日よ。 2. イザヤの告げし すくいぬしは、 きよき母より うまれましぬ。 主のちかいの 今しも成れる このよき日よ。 3. たえにとうとき イエスの御

        主催の浜田実弥子さんを通じて作曲家、高橋東悟さんのピアノとクラリネットの作品を弾かせて頂いてからのとても長いお付き合いです。毎年新しい作品を発表する活動を25年続けてこられた実績は素晴らしいです。とても意欲的な活動をしている作曲集団です。

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          フローベルガーとブランクロシェ

          Tombeau fait a Paris sur la mort de Monsieur Blancrocher FbWV 632 フローベルガーのリューティスト、ブランクロシェを偲んで書かれたトンボー。 ソロ鍵盤楽器のために書かれていて、作曲年代不明。 Charles Fleury Sieur de Blancrocher (1605?〜1652 11)について フランスのリュート奏者 国王の従者ルイと宮廷で王に仕えた女性道化師、マチュリーヌ・ド・ヴァロワの息子であっ

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          小泉俊春 石仏展 ー手のひらの仏の佇まいー

          神楽坂 アユミギャラリーで22日まで開催中。 手に持って愛でることができる小さな仏さま。 ふっくらとして美しいお顔立ちやお姿が、可愛らしいと言っては失礼か? つい笑みがこぼれる。 私は石のことをちっとも知りませんでした。 石を削っていって全く違う(黒と白のような)色が表れる石があることを。 地表の石か地中奥深くの石かでもいろいろ違うようです。 作家の小泉さんにお話を伺うことができました。 22日まで。 可愛らしい仏さまに会いに、また出かけていきます。

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          Juan Eiras Martin Codax 音楽賞受賞!

          おめでとうございます! スペイン・ガルシアの作曲家 Juan Eiras 氏がMartin・Codax音楽賞受賞! 第11回 Martin Codax Music Awards ガラの様子です。 授賞式の様子。 1時間過ぎくらいにJuan Eiras氏の受賞&スピーチ。 素晴らしい音楽祭ですね。 このような素晴らしい作曲家 Juan Eiras 氏からチェンバロソロ曲「GYOTAKU」をいただき、本当に光栄に思います。そして何度も大切に弾いていきます。

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          Harmonium

          Peter Piel の「学習と教会のための60のハルモニウムまたはオルガンのための曲集」Op.85 ハルモニウムはどの辺に位置する楽器なのか? この曲集は当初はペダルなしのハルモニウム用であったが、ペダルを追加することによってよりオルガンのような効果が得られた、とあります。 楽譜には小さくペダル部分が書き加えられ、いかにもその部分は弾かなくても良いように考えられます。 しかし、追加して弾いてみれば、その効果は素晴らしく、3オクターブを同時に弾けるため重厚な音が得られ

          いろいろな記譜法

          オルガン研究会でフローベルガーの「ブランクロシェを偲んで」を弾くにあたり、いろいろわかりました。 まず、リュートはその時代タブラチュアと呼ばれる記譜法で書かれていました。 それにはおおまかにイタリア式、ドイツ式、フランス式とあって、それぞれ特徴がありました。 この記譜法が使われ始めたのは14世紀以降とされます。 イタリア式 世界初のリュートのタブラチュア譜は1507年に出版されたFrancesco Spinacino フランチェスコ・スピナッチーノ(1507年頃活動)の曲集

          和紅茶

          紅茶専門店「LUPICIA」の和製の紅茶が美味しい。 日本はお茶の国。緑茶がおいしいのだから当然紅茶もおいしいです。 先日AKOMEYAのイベントで知ったのが静岡県牧之原市の紅茶でした。 オーガニックとか国産とかにこだわっているわけでもないですが、 あぁ〜、日本のお茶、おいしいなぁー。と思います。なんか、安心です。 紅茶を淹れて茶畑が思い浮かぶ。

          ウィーン万博と薩摩焼

          川上音二郎、貞奴一座がどんな時代に世界を巡業していたのか、1900年にロイ・フラーの招きでパリ万博に参加した頃は日本はどのように認識されていたのか、とても気になっていまして、調べていますが、先ほど、また面白いことがわかりグググっ〜っとブレてます。 1853年にペリーが来航。鎖国終了に向かって行きます。それから14年後の1867年にはパリ万博に参加しています。 沈壽官薩摩焼が出品されたかは定かではありませんが、薩摩藩は白薩摩や薩摩錦手を出品しています。 1867年は日本が万

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          加納木魂さんのリュート

          名古屋の加納木魂さんにリュートを作ってもらったのはもう40年ほど前のこと。 オランダ留学から帰国した菊地雅樹さんの紹介でした。 加納木魂さんはギター、リュート、テオルボなどの世界的製作家です。 ギター族の楽器には縁がなかった私ですが、名古屋の工房にお邪魔し、加納さんの楽器の美しさや加納さんのお人柄にすっかり魅了され、弾けもしないのに注文してしまいました。 少し、菊地先生に習うこともいたしましたが、今は芸術品を持っている感覚ですっかり弾くことは忘れていました。 リュート奏者の

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          ロイ・フラーと川上貞奴と沼田一雅 1900年

          ロイ・フラー(1862−1928)はアメリカのダンサーでモダンダンスと舞台照明技術のパイオニアである。 フラーは自分でデザインした独特な絹の衣装と照明を組み合わせ、即興的な振り付けで踊るダンサーである。 フラーはパリで活躍し、ダンサー、イサドラ・ダンカンなどの画期的な活動をする芸術家を支援した。日本の川上音二郎・貞奴の率いる一座を1900年のパリ万国博覧会に招いたのもロイ・フラーで、そのパリ公演を成功に導いた。川上音二郎一座はその頃世界巡演中であった。 私は2017年のサ

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          Peter Piel

          18日のオルガン研究会のための資料整理 「ドイツ」 Peter Piel (1835~1904) 教会音楽改革運動の先駆者の一人。 1800年後半にドイツで始まった教会音楽の改革を求める啓蒙主義の自由化に対する反動、セシリア運動の理念に忠実であった。 41のミサ曲を含むオルガン作品を残す。 60のハルモニウム曲集がとても美しく、オルガン初期教育にも使いやすい教材なので注目していました。 Kemenで学び、Boppardの王立学校の神学校教師を経て王立音楽監督として亡くなる

          道川栄子展 ー四季の陶ー

          神楽坂アユミギャラリーで5月3日から5月8日まで開催中です。11:00〜19:00(最終日:13:00〜17:00) 入り口から正面、どどんと迫力あります。 作陶された作品が写真でも生き生きと。 道川さんの作品集も会場で販売されています。 アユミギャラリーの外から。 格子の隙間から覗いてみました。 土の物っていいですねー。 ほっこり温かい。

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          Juan Eiras氏

          第11回 Matin Codax 音楽賞にエントリーしているJuan Eiras氏のデータです。