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ちょいちょい書くかもしれない日記(雨続き)

室温を見ればそう低くないのに、なんだかぞわっと肌寒い。
春の終わりの雨の日は、だいたいそんな感じだ。
私は部屋着の上に一枚羽織り、猫たちは見事な団子を形成したり、布団に潜ったりする。
その程度のことで対処できる程度には、山の上も暖かくなったということだろう。
雨の日は、猫がよく眠るので静かだ。

昨夏に死んだ父の後片付けは、ついに最終段階、相続手続きに入った。
本来ならば妻たる母が主導するべきことだが、母は施設暮らしだ。
子供である私がやるしかない。
私があまりに頼りないので、ずっと手助けしてくださっている公認会計士氏は、ここしばらく確定申告で地獄の忙しさであり、相続の準備は完全にストップしていた。
それがどうやら片付いたらしく、突然、怒涛の勢いで指示が飛んできた。
先週はこちらがリフォーム工事で身動きが取れなかったので、今週はうんと頑張らねばならない。
とりあえず、父が取引していた銀行をすべて回って必要な書類を集めるのだが、とにかく待ち時間が長い。
万が一にもミスがあってはいけないことだから、慎重を期すのだろう。
にしても、とてつもなく時間がかかる。
そして、書類が多い。見せる書類も、書く書類もけっこうある。
印鑑証明や戸籍謄本、住民票など、マイナンバーカードありがとう! とコンビニで叫びたくなるが、一方で、父の死後、何につけても必要だからね……と多めにゲットしたそれらの書類が、「発行から3ヶ月以内のものをご提出ください」の壁にぶち当たって紙屑になっていくのは何とも切ない。
セコい話だけれど、なかなか高くつくのだ、あの手の書類は。
あまりに時間がかかるので、銀行回りは1日に2箇所が限界だ。私にも生活と仕事がある。
こういうとき、兄弟で手分けできたらいいのかもしれないけれど、それはそれできっと煩雑で面倒くさい。
互いに連絡しあって、というのは、おそらく銀行で待ちまくるより厄介だろう。
たぶんそんな感じで、兄弟の誰かひとりが、やれやれと嘆きながらしゃかりきになってやることなのだろうな、と思う。
銀行が終わったら税務署だ。
以前、税務署であまりに塩な対応を受けたときに、作中でお前の職場をぶっ潰して店でも建ててやらぁ! という憤りから、私の代表作のひとつ「最後の晩ごはん」シリーズが生まれた。
また、何か生まれてしまうだろうか。それとも今回は親切な人に当たるだろうか。
後者を望みつつも、前者も捨てがたい。

こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。