宮沢・髙松の道草談義

現役大学生宮沢と現役先生高松のコラボ企画。迷いを断つより迷いを迷うことに価値を置く対話…

宮沢・髙松の道草談義

現役大学生宮沢と現役先生高松のコラボ企画。迷いを断つより迷いを迷うことに価値を置く対話篇。ジャンルを超え網羅逡巡。システム化の世の中を迷走・駆け巡る蝶を追っかける、そのうちになんか見つかるんじゃないかというレベル。神話的で神秘で自然な言葉を単純明快にアレンジし、誘う。

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  • ふりかけラジオ

    「ふりかけラジオ」に関するお知らせや、放送の振り返りなどをまとめています。

  • Written by 高松

    高松が執筆した記事をまとめています。 *画像はイメージです。 使用素材:https://pixabay.com/ja/photos/%e7%94%b7-%e6%b5%b7%e6%b4%8b-%e6%b5%b7-%e3%83%93%e3%83%bc%e3%83%81-1%e4%ba%ba-6656628/

  • Written by 宮沢

    宮沢が執筆した記事をまとめています。 *マガジン画像はイメージです。 使用素材:https://pixabay.com/ja/photos/%e6%a2%85-%e7%99%bd%e3%81%84%e8%8a%b1-%e6%98%a5%e3%81%ae%e8%8a%b1-%e3%83%90%e3%83%8d-7129237/

  • 宮沢・高松の対談文字起こし

    宮沢・高松の対談を文字起こしした記事をまとめています。

最近の記事

#97結婚証明は参加者がする脱宗教の二人のアレンジした結婚式の新機軸

結婚式は従来、宗教がからむし、一番多いのはなんでかキリスト教の形式が通常だと思っていたら、これはもう過去の話しらしい。 先日ある結婚式に参列した。そこは教会でもなく宗教性はなく結婚セレモニー専用の会場。 式は司会者が統括して、式を挙げる新郎新婦の二人で考えた音楽とビデオと進行という内容。ある程度はキリスト式で西洋的な宗教モデルに準拠しているけど、参列した人が拍手で2人の婚約を確認するという。神の前に神父が契約を認めるという様式ではない。 音楽はリアルなバイオリン・フルート

    • #96【放送後記】第16回ふりかけラジオカントのコペルニクス的転回「認識が対象にしたがうのではなく、対象が認識にしたがう」?

      5月25日に第16回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。 同志社大学大学院哲学専攻の川崎さん、大学生のカナル君、地元の元教員のとみん、の3人で哲学をしています。高校の倫理の教科書にそっていますが、今回は、理性の問題を深堀。理性と悟性と感性とイギリス経験論が話題です。 理性 Vernunft  reason 悟性 Verstand  understanding 感性 Sinnlichkeit sensibility 悟性っ

      • #95 若手教師に一番伝えたいことってなんですか?という質問に答えます。

        若手教員に伝えることがあるとするならなんでしょうか?という問いを、ある先生からもらいました。お答えします。 結論からいうと、最低条件は授業を他者(同僚)に公開し協議すること。これはあまりに当然すぎるので、その上で次の3つです。 1・探究と協働学習をベースに授業をつくること 2・自分の研究課題をもち発表すること 3・スーパーバイザーにつくこと 以下で捕捉説明します。 1.はじめに 1.1【キャリアから得た知見】 教職30年以上経過し、国立附属・学会・研究者・教員と協力し

        • #94【世の中と世間と社会が一緒こたになった日本に生きる方法】

          日々生活するとストレスや軋轢がある。そのことについてのお話。「智に働けば角が立つ・・・云々」と漱石がいう。まさに日本人の生き方の問題ではないか。 世の中も世間も世界も英語ではすべてworldと表現される。しかし社会だけはsocietyという。では、英語でsocietyとはどういう意味なのか。あるいは、日本語の世の中と世間はどう違うのか。どういう認識で日本人のわれわれはそれを使い分けているのか? なぜこうしたことをいうのかというのかとうと、実際に生活してみると自分の思ってい

        #97結婚証明は参加者がする脱宗教の二人のアレンジした結婚式の新機軸

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          #93【放送後記】第15回ふりかけラジオ「理性に限界がある時」自然哲学から理性の問題へ

          5月11日に第15回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きい頂けます。ふりかけラジオ」は隔週(毎月第2・4)土曜日の21時30分から、FM805たんばに乗せてお届けしています。 対談  哲学しようぜ! 【話題提供】  同志社大学哲学専攻院生 川崎 【聞き手】   地元教員の       とみん 【キーワード】  自然哲学 理性 カント イギリス経験論 感性 感覚 合理論  ロゴス  キリスト教 スコラ哲学 プラグマティズム とみん 高校倫理の教科書

          #93【放送後記】第15回ふりかけラジオ「理性に限界がある時」自然哲学から理性の問題へ

          #92 第6回ふりかけラジオを振り返る「若いからこそ出来ること」

          12月23日に第6回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。 出演 カナル(大学2回生・文系) ひかる(大学院修士)  マユ(教育大学卒・教師経験・来年から物流系に転職) とみん(地元出身・教員歴云十年) 学校を選ぶって・・進学について話そう・そして海外留学と語学「マユ 高校から公立でない学校選ぶことで物足りないことを充足しようと思いmかした。色々な友達と話していくと価値が生まれる友人が多いことに気づきますし、そういう学校で新しい出会いが

          #92 第6回ふりかけラジオを振り返る「若いからこそ出来ること」

          #91 [君たちはどう生きるか]#2       その時代の生活感の持つ意味

          憧れの世界 この本、当時田舎に住む中学生の読者からすると、経済的・家庭的・知的にも、あこがれの世界かもしれない。そういう主人公の生活が本の中にある。 時代背景 出版は昭和12年(1937)。時代は戦争・軍国主義へ転落する。当時は家電などほとんどない、穏やかな生活が描かれる。生きた人間としての中学生や家庭が息をする生活がある。 主人公の周辺 中学一年生の主人公(コぺル君、本田純一)は、おそらく当時の旧制中学生であろう。その主人公の日常生活の出来事について、「おじさん」という

          #91 [君たちはどう生きるか]#2       その時代の生活感の持つ意味

          #90 一問一答完全版(かなるver.)

          先日放送した第3回ふりかけラジオの一問一答完全版です。今回は、高松(ラジオネーム とみん)が、かなる君への質問の中で、とみんアンテナに引っ掛かったものにスポットを当ててお届けしていきます。最初、とみん が160問作成して「はい・いいえ」で答えてもらいました。その160問を、双方で選択してフォーカスした質問が以下になります。アンテナとしては、若い世代の考え、これからの時代をどう生きるかという、大袈裟なものですが、結局、日常の生活の四方山話なのです。 第3回ふりかけラジオはこち

          #90 一問一答完全版(かなるver.)

          #89 【放送後記】第8回ふりかけラジオテーマ「この国は好きだけど日本は嫌い」「授業は好きだけど学校は嫌い」

          1月27日に第8回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。「ふりかけラジオ」は隔週(毎月第2・4)土曜日の21時30分から、FM805たんばに乗せてお届けしています。 前者はカナルの言説。後者は高松の言説。今回のおはなしの中身はカナルの言説の深堀りです。「国は破れて山河あり」っていう、ももともと回帰できる自然とか日常の人々の場、これって常民とかいいましたよね、たしか民俗学で。これが国・国土。人々の日常。日常生活。日常世界。そういう土の匂いの

          #89 【放送後記】第8回ふりかけラジオテーマ「この国は好きだけど日本は嫌い」「授業は好きだけど学校は嫌い」

          #88【放送後記】第7回ふりかけラジオ

          1月13日に第7回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。 ラジオ10分くらいからの話題(現実とのギャップに絶望するところ、が大学)とカナル君がいいます。 社会科学というのはそういうもんだと思います。自分の外に現実があって自分の内部に理想があって、現実を感じ認識して内部の理想との間にギャップを感じることから学問がはじまる。まず感じる能力が情意になって情熱になる。探究し検索し悩むし葛藤する認識がはじまることになる。 ところが最近、その一連の

          #88【放送後記】第7回ふりかけラジオ

          #87 ときどき学校 ときどき自分 

          ときどき学校に行くことが多い。いかなくてもいい日がある。常に学校だと日常生活は学校のサブシステムになる。自分の時間がなくなる。自分の時間というのはそもそも自由なんで好きに堕落もできる。堕落が続くとときどき学校にいって多少のシステムの束縛で修正を試みる。この、ときどき、は大学生だと理解しやすい。 結局、その程度のやり方・付き合い方がとても効率が良いのだ。学習でも分散学習のほうが効果があることが分かっている。ときどき、は自分なのだ。 天気のように自分のときどきがあっていい。残

          #87 ときどき学校 ときどき自分 

          #86 黒板に○を「100個」みんなで書いてみよう

          小学一年生。数字について学ぶ授業。数え棒やサイコロのようなお道具箱もある。 黒板に、一人ひとつづつ、○をチョークで100個描く。最後に黒板にいっぱいにたくさんの様々な形の○が並ぶ。 高いところに小学の手は届かない。背伸びしたり椅子にのって描く。 前に出てチョークではじめて黒板に○を描く。 この授業の優れていたことを今何十年後たって振り返るとなんだろうか。 ○がすべてことなった形をしていること。 一人ひとりことなった○であること。 半分落書きの要素とともに百という限定

          #86 黒板に○を「100個」みんなで書いてみよう

          #85【放送後記】第14回ふりかけラジオ「私はバイオリンになりたい」

          4月27日に第14回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きい頂けます。ふりかけラジオ」は隔週(毎月第2・4)土曜日の21時30分から、FM805たんばに乗せてお届けしています。 戦後、「わたしは貝になりたい」という映画がありました。フランキー堺演じる主人公が戦中の行為を訴追され、戦後GHQに戦犯となって死刑になる。主人公の抗弁は通用しない。戦争をしたのは国家であり自分はその権力に振り回されたという理不尽。 今回の標題はそれをもじったわけではありません

          #85【放送後記】第14回ふりかけラジオ「私はバイオリンになりたい」

          #84宮沢・高松、京都で出会う      そして45年ぶりにバイト先を訪ねる

          2024年4月4日、観光客と新入生で春を迎えた京都で、二人が出会いました。リアルに二人が出会う機会は関西と関東という二人の生息域からしてそうそうあるものではない。第一、移動費だけでも学生のカナル君にとっては負担ですし、仕事やバイトという日常から出会う時間も限定されています。 新幹線、ほんと高い。 京都は高松が学生時代を送った街でもあり、百万遍の近辺は大手の外食チェーンが増えたとはいえ、かつての古本屋もあり、京都という場所自体が変化を受けいれる以上に京都自体のアイデンティティ

          #84宮沢・高松、京都で出会う      そして45年ぶりにバイト先を訪ねる

          #83哲学しようぜ!「世界の眼鏡を掛け替えよう」

          3月23日に第12回 ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。 このラジオをやる際に、なんとなくですが、哲学カフェやりたいな、と思ってました。そこで今回は、同志社大学大学院 哲学専攻 川崎さんをゲストにお招きし (1)なんで哲学やろうと思ったんですか? (2)そもそも哲学って何?ってなんて答えますか? (3)哲学って生活のなかでなんか役立つんですかね? (4)哲学やっていてよかったということありましたか? など話題提供していたもらい

          #83哲学しようぜ!「世界の眼鏡を掛け替えよう」

          #82【放送後記】第11回ふりかけラジオ「機械仕掛けの日々の中で」

          3月9日に第11回ふりかけラジオを放送しました。 今回の放送はこちらからお聴きいただけます。 あたふたと毎日過ごす中での話です。 カナル君の住む長野の松本では、この時期の春先に降る水気の多い雪を上雪(かみゆき)というのだそうです。雪を肌で感じて春を予感する感性は農民にあったのでしょう。ちなみに下雪というのもあるようすです。そもそも「かみゆき」の「かみ」とは、都・京都・上方をしめしたらしい。土地のにおいの中の農民が遠く都の風情へのあこがれを雪にたくしたとすれば、なんとも豊かな

          #82【放送後記】第11回ふりかけラジオ「機械仕掛けの日々の中で」