箱売りいちごでおすそわけジャムを作る
4月の終わりになると道の駅で売り出すシーズン終わりのいちごの箱売り。
安いので人気が高く、なかなか買うことができない。
なので見つけたときはすぐ買うようにしている。
今年は買うときに箱を見るとぽつぽつと白いいちごも入っていた。
未成熟のいちごかと思ったらそうではないらしい。
店員さんより「これは白いいちごです。」と伝えられた。
白いいちごは何度か見てはいたのだけど、購入するのはちょっとためらってしまうお値段だった。
おもいがけないところで食べられることになってラッキー♪と楽しみにしていた。
さっそく食べようと洗って食卓に出してみたところ、なんと家族からは不評だった!
「なんか…おいしくなさそう…。」身も蓋もないご意見。
しょうがないので1人で食べたのだけど、確かに赤いいちごより、甘さは控えめだった。
不味くはない。おいしいとも思う。
でもそれ以上に食べていて、なんか不思議な感じがするのだ。
「いちごは赤い。赤いはいちご。」
思い込みかもしれないけれど、視覚からくるおいしさってあるんだな。
いちごジャムやショートケーキなど、いちごの赤さは、きっといろいろなおいしい記憶に繋がっているんだろう。
さて、気を取り直して箱からいちごを出して、果実を傷つけてないようにそーっと洗ったあと、
いちごのへたをとりながら選別していく。
果実が大きくて鮮度があるものは生で食べるように別に分けて
熟していたり、痛みがあるもの、小さいものはジャム用に。
ジャムは砂糖をまぶして浸透圧で水気を出してから、レモン果汁を加えて鍋でコトコト煮る。
一度色が抜けても気にせず煮詰めていくと、時間をかけて赤い色が再び果肉に戻っていく。
私のいちごジャムはあまり煮込まない。
果実の形が残っているくらいのコンフィチュールのような感じが好み。
日持ちはしないけど、すぐ食べきるので大丈夫。
このいちごジャムを毎年楽しみにしてくれている人たちがいる。
作り終わったらすぐに煮沸消毒した瓶に詰めて、冷めたらおすそ分けに持っていく。
昨年は箱売りいちごが手に入らなくて作れなかったのでとても喜んでくれた。
「ジャムは苦手なんだけど、これはおいしくてパンの端から端まで塗って毎朝食べているよ!」と先日、御礼をいってくれた。
手作りのいちごジャムはおいしいけれど出来上がるまで手間と時間がけっこうかかる。
だけれども「おいしいね」「おいしかった!」その一言で苦労が吹っ飛んでしまうのだ。
自分の作ったものが、だれかのおいしい記憶になれたときほど作ってよかったと、#料理は楽しいと幸せに思うのです。
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