見出し画像

春の苦みを味わう日々・たけのこと山菜


ついさっき採ってきたばっかりだと、ご近所さんからたけのこを3本もいただいた。

母がいそいそと大きな鍋を出してくる。

たけのこの下処理は時間がかかるのだけど、食べる楽しみが勝ってあまり苦にはならないのかさっそく皮をむき始めた。

たけのこを茹でている間に考えるのはこれをどうやって食べようか?ということばかり。

たけのこご飯はもちろんだけど若竹煮やたっぷりたけのこを入れた春巻きも捨てがたい。

茹で上がったたけのこのほのかなあまい香りを嗅ぎ、
せっかくなら今日はとことん旬の食材を楽しもうと外へ出てみる。

春の皿には苦味を盛れ」ということわざがある。

これは春には苦いもの=春野菜・山菜を食べようという意味。

春の山菜には苦味のもととなるポリフェノールやミネラルが多く含まれており、新陳代謝を促進して胃腸の働きを促し、不要物や脂肪の排出を助けてくれる。

冬の寒さで脂肪や老廃物を蓄積しやすかった身体を春に向けてシフトチェンジさせてくれるのだ。


畑へいくとフキはまだ早いけど、のびるやセリはちょうど食べ頃。 

収穫してきたセリ!半分は天ぷらでもう半分はせり鍋。


たけのこご飯と一緒に食べるのは 
セリの天ぷらとのびるの酢味噌和えに決めた。

春の山菜の青々しい苦味や水水しさは時間が経ってしまうとなくなってしまう。

さっと洗って、家に帰ってから細かい下処理をする。 

採ってきてすぐに調理できるのは田舎暮らしの醍醐味だ。

すこし固いのびるはゆっくり茹でて水で冷ましてから酢味噌で和える。

何もつけないで食べてみると甘みがあり、シャリシャリとして水水しい。

酢味噌で和える前、のびるの青々しさがきれいだったので。


酢味噌は上品な味の白味噌でなくて
あえて地元の味噌屋さんで買ってきた素朴な味のものを使って作ってみた。

次はたけのこご飯。
たけのこを甘く煮ているときの鍋のコトコトぐつぐつという音はなんというときめきか。

昆布とお酒を加えて少し固めに炊いたご飯。

そこへたけのこを加えて完成。

たけのこ、たっぷり入れてみた。



セリの天ぷらは粉を軽くまぶしてから衣を薄くつけて揚げる。


セリの天ぷらもうまく揚がったので
写真を撮ろうスマホを探して戻ってきたら
なんといつの間にか家族が食べ始めていた!
まじか。

落ち込んでいてもしょうがないので食卓に着いて食べ始める。  

旬の山菜たちはとてもおいしかった。

目で楽しんで、香りを吸い込んで、食感を味わう。

こころなしか家族も笑顔で、いつもよりゆっくりと味わってご飯を食べてくれたようだ。

このおいしいたけのこも採ってきてくれた近所の人がいなくては食べれない。
山菜だってあまり採れない年もある。

春は毎年巡ってくるけど、今年と同じ春はやってこない。

#元気をもらったあの食事
一期一会に感謝して、ごちそうさまでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?