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バルコニーから愛と音楽の生まれる国

ヨーロッパではイタリアを皮切りに、新型コロナウィルスの感染拡大が深刻な状況。イタリアは、外出禁止令が出され、人々は玄関の扉を閉め、バルコニーを開けた。

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今、ツイッターやインスタでイタリアの街中で住民が音楽を奏でている様子が見られます。国家、オペラ歌手、ギター、弦楽器、クラブミュージック、、、あらゆるジャンルの音楽で人々がバルコニーに出て一緒に歌っている姿を見ると、こんな状況でも人生は素晴らしいという思いになる。

この国は感染症が深刻だけれど、心が健康だ。
こういう国民性大好きだ。だから、イタリアにまた訪れたくなる。

日本でも、感染が深刻になり始めるとすぐに劇場は閉鎖され、私の周りのパフォーマーたちも、生活の糧を奪われる不安をそれぞれが抱いている。
パフォーマーだけではなく、劇場に関わる多くの人たち。有事には人々の娯楽となる文化が真っ先に影響を受ける。
でも、本当の極限状態となると音楽というものがいかに大きな存在で、人にとって大切なものかその価値が問われる。

イタリア人にとって最も大切なのは、Amore,Cantare,Mangiare!

コロナウィルスも彼らにとって一番大切なものを奪えはしない。

私はイタリアに2度一人旅に出かけています。
高校時代から声楽を習っていたため、昔から、イタリア語は愛の言葉だけは知っていた。ある時、BSのある小さな村の物語の中でイタリアの家族が映しだされて、彼らは特に裕福ではなくてもとても幸せそうで、家族と戸外にテーブルをだし、自分たちの作った作物を美味しそうに食卓を囲んでいた。
そんな姿を見て、私もイタリア人のように生活を愛すそんな人生を送りたいなと思い、イタリア語を習い始めた。
半年、イタリア文化会館でイタリア語を習った後、たった一人でイタリア語だけしか使わないでイタリアに旅に出ようと思ったのが初めての旅だ。

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ローマは圧倒的な存在感。全てが文化財。ただひたすら街を歩き回った。

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前回のフィレンツェは珍しく雪が降り、ドゥオーモに登っている間にいつの間にか街の赤い屋根が白くなった。

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フィレンツェは初めて訪れた時から大好きな街になった。
コンパクトなサイズなので、女の一人旅にも丁度良いサイズ、そして様々な手工芸があるので、革製品、紙、宝石類、靴、、お買い物も楽しくて、街中はウキウキするもので溢れている。

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イタリアは都会よりも小さな街が居心地が良い。
前回はミラノ→ヴェローナ→フィレンツェ→サンマリノ共和国
5泊の旅で回った。(サンマリノについてはまた改めて)

ヴェローナ、愛の街

ヴェローナは、シェークスピアの書いた「ロミオとジュリエット」が生まれた街。ジュリエットの家というのも残っているのです。
映画になった『ジュリエットからの手紙』にもヴェローナの街の様子がたくさん出てきます。

ジュリエットの家には、ロミオと愛を語ったバルコニーや、ジュリエットの寝室など当時を思わせるものがあり、また、ジュリエットの像の胸を触ると願いが叶うとも言われて、世界から沢山の愛に迷う女性たちが訪れます。

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みんな、ジュリエットに手紙を書く。写真を映すかつてのジュリエットたち。

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そして、いつも一人旅に出て一番困るのは夜のお食事。
一人旅が好きなくせに、私はすごく実は怖がりのため、旅に出ている時は、いつも「殺されるかもしれない、、」という恐怖感と隣り合わせ。笑

夜出歩くのは極力控えて、食事に入る場所もいつも悩みます。
イタリアでは、ひとり飯の文化がないので、
女性が一人で食べている=声かけられるのを待っている
=俺を誘ってる!!!
という目で見られてしまう。。笑 なんという勝手な勘違い!!

でもね、心配することなかれ。
イタリアはお惣菜もなんでもイタリアンで美味しいです!

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ある日の私のホテルの部屋飯。このラザーニャ、とっても美味しかった!
温めてもらうの忘れると悲惨です。ホテルに電子レンジ、ほぼないので、、
買ったお店で温めてもらうのをお忘れなく。

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旅に出ると、こういう何気ない日常の一コマも、よそ者として世界に目を向けるとすごく美しいもののような気がする。
きっと、日本でおじいさん二人が夕日の下で歩いていても感動しない。
でも、私はこの光景がとても美しく感じて、世界って美しいなぁとかひたすら感動するのです。

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そして、私がこのヴェローナを訪れた理由の一つは、イタリアで一番行って見たい美術館があったから。カステル・ヴェッキオ美術館。
カステルというのは城のこと。ヴェッキオは古い。
つまり、この美術館はお城の後にあって、とてもひっそりとした雰囲気の中に彫刻が並んでいます。

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ヴェローナの夕暮れ。
ヴェローナに滞在したのはたったの一日で、とても名残惜しく次の街へ移動しました。
また是非訪れた旅の地の一つ。

この映画は、私が訪れた街ばかりが出てきてとっても思い入れのある作品。ずっと家から出られず閉じ篭っていた少女がイタリアを旅しながら成長していくストーリーで、イタリア映画の巨匠のフェリーニのオマージュや、とにかく街がとっても幻想的で美しくてオススメです。

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訪れると必ず愛の形が見られるイタリア。
今は、ただこの感染が早く落ち着くことを祈ってます。

Andra Tutto Bene🌈🌈❤️

カステル・ヴェッキオ美術館 Museo di Castelvecchio
設計:カルロ・スカルパ
1376年にベローナの中心地に築城されたゴシック様式の古城を改修して建てられた。カルロ・スカルパはヴェネツィア出身の建築家。
https://www.tjapan.jp/design_and_interiors/17201280



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