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甘味料のはなし

今回は甘味料について取り上げます。つまりは甘い味をつけるための添加物という事ですね。例えば、甘い味の代表例は砂糖ですが、これ以外にもたくさんのものがあります。中には人工甘味料といったものを見かけることもありますよね。いったいどのようなものが含まれているのでしょうか。

甘味料は大きく二つのグループに分かれます。ひとつは糖質系の甘味料で、もう一つは非糖質系の甘味料です。まず、糖質系甘味料から書いていきます。

糖質系甘味料はその名前の通り、砂糖のような糖質による甘さを加えるグループです。糖質系甘味料は、さらにグループ分けが可能です。ひとつは砂糖やその他の糖、でんぷん由来の糖類など。もう一つのグループは糖アルコールと呼ばれるものです。

糖はその構造から、単糖類、多糖類、オリゴ糖類に分類されますが、よく耳にするものとして、単糖類はブドウ糖や果糖は単糖類のグループに入ります。最も小さな構成単位からなる糖質の事ですね。これに対して、多糖類というのはこの単糖類が数十から数千個つながったもので、馴染みのあるものとしてはでん粉や寒天、食物繊維などです。

オリゴ糖類は単糖類が二個~二十個ほどつながったもので、二糖類である砂糖(ショ糖)や麦芽糖(マルトース)もオリゴ糖類の仲間です。オリゴ糖のグループの中には消化されにくい性質をもっているものも多く存在しています。そういったことから、オリゴ糖とは「砂糖とは異なる特性を持った糖」といった意味を持っているんです。加えて、多くのオリゴ糖が低甘味、低カロリーといった特徴を持っているうえ、胃や小腸で消化されずに大腸にまで達してビフィズス菌の栄養源になるとか、虫歯の原因になりにくいとか、そんな共通した性質を持っています。

もう一つのグループの糖アルコールですが、こちらはアルコールとは称していますが、別に酒類といったアルコールの事ではありません。糖質に水素をくっつけて化学的に安定化させたものの事です。天然にも多種のものが存在するのですが、これと同じものを人工的に作って供給しています。

また、糖質はカラメルのように加熱すると茶色に変色するのが一般的ですが、糖アルコールは変色しないという性質があるんです。このため、加工食品などの見た目重視の場合には重宝されているようですね。さらには、消化や吸収がされにくいという性質もあることから、低カロリーの甘味料という使用方法もあります。

さて、話題を戻して、もう一つの大きなグループである非糖質系甘味料の方はというと、天然に存在する植物由来のものと、天然には存在しない物質を人工的に作り出した甘味料の二つに分かれます。

人工的に作るという意味では糖アルコールも同じと言えば同じかもしれませんが、糖アルコールが天然に存在するものと同じものを工業的に作るのに対して、非糖質系甘味料の場合は自然界に存在しない新たな物質を作り出したという事なので、作っている対象が全然異なるものという点で区別することができます。

非糖質系甘味料はどれをとっても砂糖の数十倍~数百倍の甘さを持っています。とんでもなく甘いということでしょうか。したがって、実際の使用量が微量で済むんですよね。そうなると、摂取量で決まるカロリーの量も少なくて済みます。これはうれしい。この辺りはメリットと言えるかもしれませんね。


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