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わが家のご飯革命

ずっと気になりつつ読んでいなかったこの本を読んでみました。

いろいろと興味深い内容だったけど、実践的にはご飯の炊き方が私のやり方と全然違っていたことが気になり、試してみることに。

米は全体に一度ぬらしてから水気を切って、あまり力をいれずにぐるぐる指でかき混ぜて手早く洗い、にごりがなくなるまで水を替えて、ザルにあげる。40分ほど置いてからきれいな水で水加減して炊く。

なんと水に漬けないのです。最初は不安でした。こんなので大丈夫なの??と。
でも大丈夫でした。というか、びっくりするほどおいしくなった。
うちはそもそも無水鍋で直火でご飯を炊くので、おいしいご飯を食べていると自負していたけど、さらにおいしくなった。
全然違う。旨味が凝縮されたような感じ。豆を茹でていたのを蒸してみたときの驚きに似てるかな。余計なもの(水分とか)が削ぎ落され、旨味がぎゅっとつまっている。

米を浸水させなくていいというのは衝撃でした。水からあげていても、表面に残る水分で間に合うそう。知らなかった。これほとんどの日本人が知らなくない? 米は浸水させる、のが常識…ですよね。

ともあれ。ご飯がおいしいのでよく食べるようになった。朝はパン派のわたしがご飯を食べることも多くなった。
この本の提案どおり「一汁一菜」を実行しようとすると、必然的にご飯を多めに食べないと物足りないし。
それでも「一汁一菜」は今のところ無理。たいてい「一汁三菜」かな。
だけど確実に意識は変わった。たっぷりの汁ものと多めのご飯を基本として、何か足す感じで献立を考えるようになった。気分的に楽です。


土井さんは料理は生きる基本であり、一人ひとりの幸福のための行動だとおっしゃる。まさに!同意いたします。

それと、こんな箇所もほんとにそうだなぁ、わかるなぁ、と思った。

調理中の小さな変化によく気を配ると、音や色、匂い、感触といったものに忍ばせて、伝えてくれているのがわかります。(略)静かにしていると、ハッと心映えする瞬間が、調理の途中にはいくつもあります。お料理するとき「いいなあ」と思う心を、調理の道標にして下さい。

p106

ひとつ気になったのが、日本人だけが古来より純粋に持ち続けているものの考え方とか感じ方について多く触れられていたこと。日本礼讃が過ぎるような。他の国の人にもすぐれた考え方や感受性はあるんじゃないかなぁ…と。

同時にこの本も読んでいました。すごく面白かった!

ここで土井さんは、「レシピを意識した途端に、人間という生き物は感覚所与(五感)を使わなくなるんです。なにかに依存すると感性は休んでしまうようです。」とおっしゃっていて、これまた心より同意してしまった。

トップ画像は本日の炊き立てご飯。今日はもち麦入りです。一粒一粒がしっかり立ち上がっている。炊き方でこんなに変わるとは。ご飯ってほんとにおいしいね。

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