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トガヒミコ について

さて、今回はどうしても
皆様にお伝えしたい案件でごさいます。

7月17日(紙版は18日)リリースの
週刊少年ジャンプ2023年33号にて

「僕のヒーローアカデミア」内の
"麗日お茶子vsトガヒミコ"戦が
決着しました。

翌週の34号では
さらに泣ける感動シーンも描かれましたが

私まいく が この数週間で
トガヒミコに関して気付いたことを
ここにまとめさせていただきます。

<トガヒミコのモデル>


まず、
トガヒミコのモデルは
確実に"ナルト"だと思われます。

おいろけの術で裸の女性に
変化したナルトの姿をモデルに
トガヒミコは描かれています。

だから変身を解けば裸になります。
ナルトの逆ですね。

そして、トガヒミコは
トゥワイス(分倍河原仁)の血液を使い
"倍化"の個性を活用しました。

ところで、

トゥワイスの倍化といえば…
こんな感じですよね!?


一方、トガヒミコ自身の個性は
"変身"。

トガヒミコは 
この2つの個性を使用していたわけですが、

"変身"の個性は"変化の術"、
"倍化"は"影分身の術"

なのではないでしょうか!?

その2つの個性を駆使する
今のトガヒミコは まさに

"うずまきナルト"を
イメージして描かれていると
言い切っていいと思います。


おそらく、敵(ヴィラン)側に
ナルトをモデルとしたキャラクター
「渡我被身子(トガヒミコ)」 
描くことで、

堀越先生は
"ダークサイドに堕ちたナルト"を
表現したかったのではないか
と思います。

<お茶子との関係性>

今回はお茶子との関係だけ
書かせていただきます。

麗日お茶子については
後程 詳しくお伝えするとして…

お茶子の性格は"ナルト"と
"風影になった我愛羅"を
併せ持っているように
感じます。

逆に、

トガヒミコの精神性は
「中忍試験/木の葉崩し」時の
"邪悪な我愛羅"の要素を
多く含んでいます。


つまり、
「麗日お茶子 vs トガヒミコ」

「ナルト vs 我愛羅」
のオマージュだったのです。

関連要素を少し挙げていきますと、

1."サッドマンズ・デスパレード"(死の行進)
  が、液体・流動体のように描かれている。
2.精神世界で出会う 子供の姿の二人
3.お茶子(= ナルト)の想いが伝わる

1."サッドマンズ・デスパレード(死者の行進)"
   ⇒我愛羅の流砂

「人"波"」に溺れていく…埋もれていく…

2.精神世界で出会う 子供の姿の二人

3.お茶子の想いが通じた。
    ナルトの想いも通じている

同じような描写がなくても、この
我愛羅の言葉が お茶子とトガの関係性に
しっかりと反映されている

ちなみに、

トガヒミコは
使う個性は"ナルト"ですが、
(倍化+変身 ⇒ 影分身&変化の術)

性格は"我愛羅"に近いと考えます。

「〇〇をカワイイという人は
 "自分がカワイイ"ことをアピールしている」

どこかで聞いたことがあります。

彼女は思うがままに生きているようでいて
その反面 "自己愛"が強く、
認められたいけど それは無理だと諦めて…
でも、心の中では常にそれを
周囲に求めているようにも感じます。


でも本当に欲しかったのは
自分が好きな人から認められること、
つまり"承認"だったのではないでしょうか!?

そして、戦いの最後の最後で
この世界に一番求めていたものを
お茶子からもらうことができた…。

トガヒミコは
「我を愛する修羅、自分だけを愛し、
 自分だけのために戦い続ける」
という

我愛羅の名前の由来と意味(※真意は不明)
を 堀越先生なりに体現した
キャラクター
になったと思われます。

そして、
トガヒミコはお茶子のおかげで
子供の頃から続く息苦しい世界から
解放
されました。


<"オマージュ"とは(簡単に)>

先に言っておきますが、
"オマージュ"という言葉の意味と
その手法について、
たくさんの方が誤った解釈や
それに基づいた悪い偏見を持たれていて
それを良しとしない方々も
たくさんいるように感じます。

"神話オマージュ"は
ギリギリ理解できます。ですが、
"海賊オマージュ"や"眼帯オマージュ"は
もはや 意味が分りません。

まず、

私は ジャンプの作品に
他のジャンプ作品の引用や
オマージュが施されていることは
全く問題ないと思います。

皆さんの所属が同じ
「集英社」だからです。

権利うんぬんに関しては
それぞれ作者の皆さんの間で
承認・容認・黙認がされていることでしょう。
なので皆さんの思っている、特に私が取り上げる
他作品の要素は「パクり」ではないというのが
私の考えです。

それよりも他社の作品の明らかな盗用や
「トレース(模写・書き写し)」が
マンガ界では問題視されていることを
ご理解いただきたいと思う次第です。

<堀越先生と岸本先生と”NARUTO”>

実は、堀越先生が連載する
「僕のヒーローアカデミア」には
「NARUTO」の影響を多く受けている部分が
いろんな所で散見されます。

それは"ヒロアカ"だけでなく
他の作品にも該当して
言えることです。

特に、2023年33号のジャンプには
「NARUTO-ナルト-外伝
      ~渦の中のつむじ風~」

が 岸本先生により
書き下ろされることもあって、
そのニュースはジャンプの作家の皆さんには
イチ早く 知らされたことでしょう。

後述しますが、
きっと 多くの作家さんたちが
岸本先生への思いをこの33号で
ぶつけたかったんだと思います。

某作品の先生は
"世の中に対してどうこうと言う
 難しいメッセージは作品に込めない"そうです。

ですが、主人公やストーリーの展開を通して
作者の皆さんが日々思っている事を
時々 マンガの中で表現しているんじゃないか!?
…と感じる瞬間があります。

私はマンガやアニメを通して 尾田先生は
十分に自分の普段思っていることを発信している…
という解釈をしています。

まさに、

『マンガ家はマンガで語る。』

それが 33号に掲載のどの作品からも
 ひしひしと伝わってくるものがありした。

【堀越】 やっぱり「中忍試験」は最高でした。キャラで一番好きなのが我愛羅(ガアラ)なんですけど、異質な存在だらけの中でも際立って異質で、何より群を抜いて強い。中学生くらいの時って強さでキャラの好き嫌いを分けるので。

『ダ・ヴィンチ』2015年5月号 より
(Webニュース記事:https://ddnavi.com/news/233992/a/)

堀越先生はアニメの企画でガスマスクを被り
テレビに登場しました。

その時、MY HERO(ヒーロー)は
"尾田栄一郎(先生)"だと公表しています。

それと同じくして同時期に連載されている
「NARUTO」も好きでその影響を大きく受けている
ということは容易に考えられるわけです。

堀越先生と岸本先生の、
お二人の対談からは堀越先生の
"NARUTO愛"をとても感じられます。

【堀越】 『ジャンプ』で『NARUTO』の連載が始まってからは、学校の友達と毎週のように話をしていました。「今週、あそこヤバかったよね!」みたいな。とにかくナルトのことを追いかけて、ナルトが喜んだり悲しんだりする気持ちを僕も体験していって……。あっ、僕が一番最初にガツンときたのは……。

【岸本】 そういう話ってあんまり聞けないから面白い(笑)。

【堀越】 タズナを護衛する任務の依頼が来た回で、霧隠れの中忍2人組が出てくるじゃないですか。

【岸本】 えーと、再不斬(ザブザ)と白(ハク)じゃなくて?

【堀越】 その前です。その前にちょっと出てくる鬼兄弟って覚えてますか。

【岸本】 おわ! 久しぶりに思い出しました! 描きましたね。「描きましたね」って言うのもヘンだけど(笑)。

【堀越】 そいつが出てきた時に、首が前後に2つくっついて体は1つで。ガスマスクをしている姿が超かっこ良くて。

【岸本】 あれに食いついたの(笑)!?

【堀越】 はい(笑)。鬼兄弟のデザインもそうなんですけど、……

『ダ・ヴィンチ』2015年5月号 より
(Webニュース記事:https://ddnavi.com/news/233992/a/)
堀越先生はガスマスクをつけて
テレビに出演。…


<トガヒミコを
  ヒーローとして活躍させる>

トガヒミコの死亡を予感させる
395話"幸せの上に"では
大まかに言うと
NARUTOの様々な要素とおまけと
上手く組み合わせて物語が構成されています。
(細かい所を見れば
   まだあるかもしれないです…)

1.ナルトと我愛羅
2.サクラとチヨバア
3.日向ネジ
4.オビトとカカシ
(5.???の???と???)

1.ナルトと我愛羅

何度も書きますが、やはり
この2人の心の変化が似ていて
どちらも美しいです。
ナルトとお茶子は
人の心を変えた…

2.サクラとチヨバア(+長門)

"転生(天生)系の術"は必ず
使用した術者は死ぬ

3.日向ネジ

生き辛い世界からの解放

4.オビトとカカシ

このようにいろんな要素を用いて
トガヒミコの最期を表現しています。

彼女は 他人のために個性を使い
それを"幸せ"だと心から思い
清らかな精神の中
静かに息を引き取った…。

そう願っています。

<33号とその前後の週から
      感じる"火の意志">

最後に、 
ここまでどうして
ヒロアカとナルトの
繋がりにこだわるのか!?

ということについて ですが、

この2023年33号に関しては
ヒロアカに
限ったことではありません。

この33号に掲載されている
作品のほとんど(7~8割)で
"NARUTO"を想起させる要素が
確認できました。

もしかすると すべての作品が
"NARUTO"をお題として
描かれていたのかもしれません。

また、自分自身の能力の限界で
全作品に"NARUTO"の要素を
探し出すことはできませんでした。
(連載が始まったばかりの作者の方々は
 無理をしていないと予想しています…)

「冗談だろ!?」と 皆さんは
思ってしまうかもしれませんが、

逆に 私が皆さんに
「これに違和感を持たないなんて…
  みなさん、さては冗談ですか!?」
と疑ってしまうレベルです。

判りやすいのを挙げると、

「暗号学園いろは」©西尾維新・岩崎優次・集英社

明らかに「三竦み」を取り上げていて、
いろはに関しては
"カエル"チームなのに"オタマジャクシ"
なんですよね…

カエルを口寄せしたいのに
オタマジャクシばかりが召喚される…(笑)

西尾先生は
「NARUTO」が連載されている時期に
「めだかボックス」という作品を
連載されていました。

ジャンプに"NARUTO"が帰ってくる…。
西尾先生の胸中にも
何か感じるものがあったのでしょうか!?

思い当たる点としては
やはり こちらでしょうか!?

とにかく、他の作品にも
”NARUTO”を思い起させる描写が
たくさん確認できました。

それに気付いて改めて
全作品を読み直した時、
表紙の重大な意味を発見しました。

おそらく、表紙も
"NARUTO"がモデルです。

Tシャツのデザインを見せないといけないため、
基本正面を向いてる主人公たち。
でも、所々 少し左や右を向いているのが気になった
(虎杖悠仁や緑谷出久)

先頭のうずまきナルトは不在。
でも ルフィ(尾田先生)を始め、

主人公たち、つまり
ジャンプで連載を受け持つ作者の皆様は
尾田先生を含めて きっと、
ナルト(岸本先生)に
尊敬の念を持っていることでしょう。


「NARUTOを読んで
   漫画家になりたいと思った」

という先生もいるかもしれません。

ナルト(岸本先生)の意志を継ぐように
ジャンプの歴史・伝統を背負って
これからも魂の連載と向き合っていくんだ…。
そんな強いメッセージを感じました。

堀越先生芥見先生鈴木先生に関しては
皆さんの熱い想いがすごく伝わる
33号の作品の数々でした。
(※他の先生方の作品も同じくらい
       ひしひしと感じています)

<堀越先生と岸本先生(追記)>

本当に最後にします。
ヒロアカの巻頭カラーの扉絵に関して、
皆さん、お気づきでしょうか!?

緑谷出久の手袋ですが、
これは間違いなく
"うずまきナルト"をイメージした
カラーリングだと思われます。

両手を使って
"4+5"で9周年。
体の前で交差させている…

ナルトの「影分身の術」の
"印"って もしかして…

"2+2"で「ニンニン!」
だったのでしょうか Σ( ̄口 ̄;)!?


< 追記 >
当ブログ内で使用する画像は下記作品からの引用になります。
「僕のヒーローアカデミア」©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
「MARUTO(ナルト)」©岸本斉史 スコット/集英社・studioぴえろ
「ONE PIECE (ワンピース)」©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc. 発行:集英社 『週刊少年ジャンプ』

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