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Z fについて語ってみる

Z fを購入して1ヶ月と少し。そろそろレビューをしてみたい。
Z fのレビュー記事は意外と少なく、僕がZ fを購入する時点では参考になるものがあまりなかったのでこれから購入しようどうしようかと検討している人の参考になれば幸い。
とはいえ大したことは書けないので、いちユーザーの感想程度に受け取ってもらえればと思う。

以下、目次の項目について書いた。
(ちょっとよく分からない順番です。思いついた順でもない…)

デザイン

Z fを買った理由の一番はデザイン。(別の記事では違う理由が一番だった気がする・・・まあいいか)
次いでZ9のサブ機になり得る諸々の反応が良いカメラであること。
Z9があるから何でもできるカメラはいらなかった。
Z9の対極にあって、気軽に持ち出せるカメラがいいなと思っていたところにZ fがぴったりはまった。
NOKTON 40mm F1.2 Asphericalをよく付けているのだけど、Z f専用レンズかなと思うくらいに見た目、操作性、サイズ感全てがマッチしている。
残念ながら、Z fの売りである真鍮製のダイアルは使っていない。
絞り優先で、ISO感度、SSはカメラ任せ。

Z f専用設計レンズ(と思うくらいにマッチしたレンズ)

操作性

・ソフト面
Expeed6のZ6ⅡはZ9比で全体的な操作感がもっさりしており、撮影体験として良くなかった。Z9を知らなかったら問題なかったと思うけど、知った後ではちょっとしんどい。その点Z9と同じExpeed7が載ったZ fはZ9と遜色ないくらいにきびきび動作してくれる。これだけでもZ6Ⅱから買い替えの理由となりそう。

・ハード面
Z9では親指AFしか使わないので、Z fでも親指AFを設定したものの めちゃくちゃ押しにくい。
僕の手が大きいというのもあると思うけど、親指が自然とくる位置にボタンがないのでめちゃくちゃストレス。
なので、Z fでは親指AFは諦めてシャッターボタン半押しAFをONにした。
ただ、Z fは軽いレンズ(MFレンズ)専用運用にしていてAFを使うことはないので親指AFが使えないという点はそこまでのマイナスではない。
(NIKKOR Z 40mm f/2とNIKKOR Z 26mm f/2.8は付ける可能性はある。)
うがった見方をすると、Nikonはあえて親指AFをしにくくしているのではないか。
Z30はボディがめちゃくちゃ小さいので親指AFはしにくいのだけど、そもそもZ30は親指AFを利用するユーザーをターゲットにしたカメラではないので問題ないだろう。

Z fもそんな位置付けか?
いや、MFレンズをつけて運用することを想定したカメラゆえ、親指AFをしにくくしている(親指AFを使いやすくはしていない)のではないか。

親指AFを割り当てできるボタン

質感

これはこのカメラ最大の不満。
あと5万円余計に払うから質感をよくして欲しいと思うのは僕だけだろうか。
特に底面のプラスティック感はいただけない。
全体的な質感ならZ30の方が良い。
素材の影響もあるのだろうけど、そう感じさせてしまうのは非常に勿体無い。

重さとグリップ

デザイン面からZ fを購入する方も多く、そういった方の中にはZ fを「重い」と評価する人も多い。
Z fのグリップはお気持ち程度の出っ張りがついているだけ。
このグリップを頼りにカメラを保持しようと思うと重く感じるはずだ。
Nikonの純正レンズを付けたら、片手で振り回すというのは難しいだろう。
そういう点から言っても、Z fは片手で気軽に使うことを想定していないことがうかがえる。
左手でしっかりレンズを持って、ファインダーを覗きながら撮ることを想定している。(と僕は思う)
なんなら、もっと重くても良かったなと思う。
Z fはボディ上面が重く、底面が軽いため重量バランスが絶妙に悪い。
上述(質感の部分)したように底面の質感がイケていないので、真鍮なり、もう少し重厚感のある素材で仕上げて欲しかった。そうすれば重量バランスも良くなる。

バリアングル液晶

動画を撮らない勢からはバリアングル液晶よりもチルト液晶が歓迎される。
僕は写真しか撮らないけど、基本ファインダーで撮るから液晶はどちらでもいい。
ものは試しとZ fではバリアングル液晶を閉じた状態で撮るようにしている。
その結果、撮れた写真の確認ができないわけだけど、思いのほか撮影のテンポがよく撮影体験の向上に繋がっていると感じた。
ただ、見た目においては、バリアングルのヒンジが出っ張っていて気になる。
「Nikonは簡単には壊れない」という安心感があるものの、それゆえデザインを犠牲にしている。

普段はこんな感じで閉じて使っている
出っ張ったヒンジ

画質

正直、PC画面やスマホ画面では4500万画素のZ9の画と2400万画素のZ fの画の差は分からない。
トリミング耐性(画素数の多いZ9が有利)とか、高感度耐性(Z fが有利)では差が出てくると思うけど、スナップ用途では感じ取れない。
最近のカメラであれば画質においては文句のつけようのないところまで来ていると思う。
差をつけるのは、画質以外の部分だ。
そんな時代にZ fが出てきた意義は大きい。

総評

辛口な評価となった項目もあるが、総じてZ fは気に入っている。
Z9とは全然違う撮影体験で、撮っていて非常に楽しい。
撮れる画がどうかとか質感がどうかとかよりもこの「撮っていて楽しい」が僕の中では一番重要。
電源をONにするときの感触、ピントを合わせているときのEVFの綺麗さ、シャッターを切ったときに手に伝わる感触、全てにゾクゾクとした感動を覚えさせてくれる。こんなカメラは久々。たぶんNikon D700のとき以来ではないか。
とはいえ、Z fを使った次の日にZ9を使ったら、今度はZ9で写真を撮るのが楽しいとなる。
Z9はZ9の「撮っていて楽しい」がある。
Z9(+Nikonの鈍器レンズ:栗きんとんさんの表現をお借りしました)とZ f(+MFレンズ)という全く違うキャラクターのカメラを行き来しているからだと思う。Z9とZ8の使い分けだとこうはいかなかっただろう。

Z9のサブ機として買ったZ fではあったけど、完全に両エース。
嬉しい誤算。
Z9はZ9Ⅱがでたらサヨナラするけど、Z fは長い付き合いになりそうなカメラ、そんな気がする。(新しいカメラを持つたび言っている気がする)

いい感じに育ってきたnanigashiのシャッターレリーズ
うん、いい!

それでは


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