見出し画像

無くしたいブランドの話

「このブランドをなくすことが、ブランドの目的です」

こんなブランドを聞いたことがありますか?

わたしはなかった。

ブランドは、
ブランドということだけあって、
ブランド名の認知度や人気を高め、
そのイメージでもって商売していくものだ。

ブランドをやめるために、
ブランドをはじめた。

聞いた時は理解に苦しんだものの、
すぐにわたしたちはこの想いに共感していた。

僭越ながらアパレル業界に身を置く我々の本業は、
コロナで大きすぎるダメージをくらった。
例えるなら、
COCO FUROタカの湯のミュージックロウリュのMAXの強さ、いや草加健康センターの爆風ロウリュを3分間真正面から受け続けたレベル。

話を戻すが、
アパレル業界の流れは簡単にいうとこうだ。
生地メーカーがシーズンのニーズや新たな可能性の生地を生み出す。
その生地とブランドのイメージを組み合わせて一点一点に落とし込む。

要は、
ファッションにおいて、
生地はとても重要な役割を担う。
生地からものづくりがはじまると言っても過言ではない。

そんな生地が使われずに
大量に残る事態が発生したのがコロナだ。

いやいや、
生地が余るなんてないでしょ?
と思う人もいると思うが、
現実的には余った。
余りまくった…。

工房の倉庫に置かれた生地たち


洋服になることを約束された生地たちは
日の目を見るなく、
生地倉庫で眠ることになった。

しかし、
誰も余られせてしまったことを
追及できるわけもなく、
かと言って生地メーカーは余った生地をどうにかできる力はない。

信じられないと思うが、
これがアパレルの現実だ。

こんな現実を目の当たりにして
居ても立っても居られなくなり
株式会社ワンステップさんがはじめたのが
何を隠そう私たちが使っているボディだ。

裁断から縫製までを行う工房


一度行き場を失った生地に
再び行き場を生み出す。
それを纏い、
サウナ後のととのいを、
さらにととのえる。

私たちはサウナが大好きだし、
ファッションも大好き。

そんな私たちだからこそ、
サウナとファッションで世界を少しだけ変えることができるはず。

実はこんな想いを持ち、
取り組んでいる。

こんな事をいちいち言うのはうざい、
めんどくさい、
偽善と思われかもしれないが、
あえて言わせていただいた。

なぜなら、
私たちもこのブランドを無くす為に、
精一杯取り組んでいるから。

みんなでこのブランドを無くせたら、
少しだけ世界が変わる気がする。

ちなみに3月7日(サウナの日)頃に
このボディを使った
新しい商品をリリースする予定。

3月7日(サウナの日)にリリース予定のアイテム


どうぞ、
湯ろしくお願いいたします。

2023.2.11
三越伊勢丹サウナ部
CCO
たしろ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?