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逆プロポーズ大作戦

子宮筋腫の手術を経て、結婚や出産について考えるようになった。

35歳を目前にした私だが、実を言うと強い結婚願望があるわけではなく、絶対に子供が◯人欲しい!と思ったこともなかった。
今の彼と付き合い出したときにも「今はまだ結婚や出産をすぐにしたいとは思っていない」と言われ、この人と結婚するかも分からないのにそこまで考えなくても、、、と思ったほどだった。
さらに言うのであれば、結婚や出産をすることで、旦那さんや子供に縛られ自分の自由な人生がなくなってしまうことが惜しいとも感じていた。
ただ、時期がくればいつか結婚も出産もするのだろうと思っていたが、それは本当に漠然と「いつか」だったのだ。

今回の手術が終わり、同じような手術を受けた方はその後どのように回復していくのかを調べる中で、noteの様々な記事にたどり着いた。
そこで気づいたのが、子宮筋腫の手術をされた方の多くが筋腫だけではなく子宮ごと摘出していること。
それを知ったときに、わたしは何てラッキーだったんだろうと思った。

実際、わたしの親友も婦人系の疾患で病院にかかった際に「子宮取っちゃえば?」と言われたらしい。
当時32歳、結婚して数年、出産経験もない彼女が。

幸運なことに、わたしの主治医は「これからの妊娠や出産に備えて筋腫を取りましょう」と言ってくれたので、わたしは子宮を取る選択肢があるだなんて思ってもいなかった。
もちろん子宮を取る選択肢を提示されたとしても、その選択はしなかっただろうが。

こういったこともあり、私が今思っているのは「やっぱり子供が欲しい」ということだった。
筋腫が再発したときには子宮ごと取らなければいけないかもしれない、35歳という年齢を考えると妊娠もしづらくなる、出産のリスクも上がる、など色々な要素が急に現実味をおびてきたのだ。

本来、結婚→出産の流れが自然だと思うが、わたしの場合はそうではなかった。
やっぱり子供が欲しい→となると結婚もするだろうと考えた。

となると、問題は冒頭の「今は結婚も子供もすぐに考えていない」という彼の発言だ。
付き合い始めて数ヶ月後には「最近は◯◯(私)のペースに合わせるべきだろうなとも思ってる」と言ってくれたり、付き合って1年を迎える来月には彼の両親に会わせてくれるらしく、誠実に向き合ってくれていることは感じているものの、私と彼のタイミングが合うのかどうか。

そもそも私は彼と結婚して良いのか。

彼と付き合ってもうすぐ1年。
東海と関西の遠距離恋愛ではあるものの、大きな喧嘩もしたことはなく、安心感がある。
連絡がマメだとか、LINEで愛情表現してくれるだとかそんなことは一切ないのだが、なぜか彼のことを信用できて不思議なことに不安を感じることが全くないのだ。
今回の手術に至るまでも私の気持ちや体調に寄り添ってくれ、ありのままの私の怒ったり泣いたり笑ったりを受け入れてくれる人だ。

こうやって書き出すと良いところばかりになるが、もちろん人並みに欠点もあるし、一緒に過ごしていて腹が立つこともある。

結婚しようと思う相手ってどんな人なんだろうと考えた。
10年前、わたしは超イケメンの彼氏と付き合っており、その彼のことが大好きでたまらなかった。
毎日のように会いたいし、できる限り一緒にいたい、彼と結婚したい!と心から思っていたが、今の彼にはそんな風に思ったことがない。
20代前半の現実味のないそんな気持ちと比較すること自体が不毛なのかもしれないが、人生を変えるほど大好きで大切な人と結婚するだろうと思っていた私には今の彼と結婚することは何だか不思議なことにも思えるのだ。

ただ、彼との生活は穏やかで幸せだろうと想像できるし、彼は良い夫であり良い父にもなるだろうと思う。
ぶつかり合うこともあるだろうが、話し合う努力ができる人だと思う。
私が嫌だと言ったことをやめてくれる人だ。
何より、私のこの先の人生に彼がいないことはもう想像できないのだ。

これは私の持論だが、結婚生活とは愛情と忍耐で成り立っていると思っている。
それは私が14歳のときに再婚した父と母を見ていたからだ。(この話はまたいつかどこかでできたら)
彼とであれば、愛情と忍耐を繰り返し重ねていけるのでないかと思う。

と、冷静に考えたうえで、結婚がしたいのではなくこれからの人生を彼と一緒に歩みたいと思うようになった。
一緒に子育てに奮闘したり、たまには晩酌をしたり、喧嘩したり、共通の趣味を楽しんだりと日々を重ねていきたい。

とは言え、35歳を目前にした私。
出産のことを考えると彼のプロポーズを気長に待つ余裕はないのだ。
今のこの気持ちを彼にはぶつけてみるのも良いのではないかと考えている。

タイトルは大袈裟に「逆プロポーズ大作戦」としたが、結婚や出産に向けて彼と一緒に計画を立てていきたい。
そういった自分の気持ちの整理と決意表明として。



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