日本が、自民党の一党独裁国家だったら、どんな国になるか? きっと夢のような国だろう。但し夢でも悪夢だ。
Z世代の中華人民共和国、略称中国についての知見を聞くと、何か拍子抜けしてしまう。自由が無いとか、習近平が軍備拡張しているとか以外は、観光案内と通販の知識が充満している。中国共産党独裁政府が如何におどろおどろしい体制か、想像もつかないのだろう。世界通信動脈により、情報溢れて本質見失うの感がある。
そこで中国共産党政府の何たるかを知るために、日本が中国の様な国だったらどうなるかの思考実験をしてみる。共産党独裁と同じように、自民党の一党独裁国家を考えてみるのだ。Z世代は、言論の自由や報道の自由が無い、選挙が無い、SNSのX(旧ツィッター)やFaceBookが使えない、外国情報の検閲、街中に監視カメラがあるなどと答える事が多い。
では以下はどうだろう。日本が中国の様に、自民党の一党独裁国家だったら、
首相の岸田(2023年12月時点)は、どのように首相になったか分からない。
共産党の国家主席、習近平がどのように選出されたのかは謎である。中国を長年研究している人達も、その選出過程は赤い竹垣の向こうで起こっていて、垣間見る事もできない。噂でしか候補の予測がつかなかった。習近平の場合も親が共産党の有力者だった以外、出世街道の動静は分からない事が多い。
従って自民党一党独裁国家の岸田首相も、どのように選出されたかは不明となる。ある日突然、私が首相の岸田です。閣僚は誰々云々と国会で発表があるだけである。国会は自民党政府が政策を発表する場で、議論する場ではない。反対意見は無いのだ。
NHKは自民党の広報局だし、民法局は報道の自由が無いので、派閥とか何があるか、誰が長とか、どんな勢力争いしたか全く分からないし発表もできない。各県の知事や市長も自民党が任命する、あるいは意向に適った人が選出される。
従って、リニア新幹線の着工を拒否する知事とか、辺野古基地に反対する知事とかはありえない。最高裁判事も検察庁長官も自民党が任命する。裁判所も検察も同じ組織で、自民党の下にある。
検察は誰かを逮捕しても、法律違反の詳細を説明する必要がない。国家反逆罪とかにすれば、誰でも逮捕できる。自民党を批判すれば、即刑務所送りである。裁判は非公開だし、弁護士もいない。裁判の前から有罪確定である。立法、行政、司法の三権分立は無く、逆に三権共立(融合)である。
自民党政府、地方政府は多くの国営、公営企業を抱えていて、利権独占の甘い汁を吸っている。
「三公社五現業」、即ち日本国有鉄道(JR)、日本たばこ専売公社(JT)、日本電信電話公社(NTT)の三公社、そして 郵政・国有林野・印刷・造幣・酒の専売五現業は健在で、政府の利益独占である。塩と鉄鋼、石炭、電力、石油の燃料系も国有である。自民党幹部になるには、自民党大学に入る必要がある。優秀な選抜組もいるが、大半はコネ組(自民党幹部の子弟が多い)である。政治行政に関わる人間の大半は自民党員の世襲である。
日本国民は土地を所有できない。土地は全て国のでものある。国民は土地や建物を借りる権利があるだけだ。
地主、或は大家である自民党政府(地方政府も含む)が、出て行けと言えば、国民は出て行くしかない。政府は国立公園だろうが、市民が大切にする墓地や史跡、公園等どこでも自由に道路を通し、建物を建設できる。国民は、国内を自由に移動できない。自由に移住したり職を捜したりできない。許可がいる(農民は移住が許可されない場合が多い)。行政区を越える旅行には旅券書が必要である。
東京都内では地方の元農民が多く働いているが、彼らの殆どは違法労働者である。彼らは子供を都内の学校に入れられない等、都の社会保障を受ける権利が無い。企業は社会保障費用を払うこと無く、彼らを低賃金で雇っている。
この違法雇用を自民党政府も東京都庁も黙認している。何故なら、この低賃金違法労働者の御蔭で、東京都は世界が驚く発展ができ、特権階級が優雅な生活が出来るからである。彼らに正当な賃金と保障費を払っていたら、今の東京は無い。
更に、自民党に反抗的な地域の人、例えば沖縄県人とか北海道北部のアイヌ先住民などは、旅行で宿泊するには、指紋認証と顔認証が求められる。反政府の人間と判れば即刑務所行きとなる。
もし貴方が、真に自由が有り、人権が守られている国の人だったとして、上記の事を知って日本に住みたいと思うだろうか。日本と貿易をしてお金さえ設けられれば、上記の事はどうでも良いのだろうか。日本がその貿易で稼いだお金を軍備拡張に使い、貴方の国や友好国の領土を武力で脅かしても、一向に構わないのだろうか。そもそも、そんな事、真剣に考える知力も気力も、意識すら無い無関心なのだろうか。
Z世代よ中華節穴になるな
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？