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気配

危険な物質を食べて生まれた怪物、真理を追い求めたニーチェが乗る馬、運命的な出会いを加速させては、厭世観を切り取る万能ナイフ、愛こそが全てであることを、信じられないから、愛は、名ばかりの愛に陥ってしまうのだ、と言い放ち、懐かしむだけの場面からこぼれ落ちる物語を拾い集め、メタファーが降り注ぐ夏の夜道や、季節的な終わりに歪む予感や、空白にうごめく新たな物質、進化を否定してまで、生きたいと強請る隙間から現れる恒久的なものを、批判するほどに、食い込む、自らの毒牙や、麻痺していく感情に、適任していく予感や、今に平伏すだけの毎日、硬化していく倫理観をも駆逐するための贖いにより、生まれた波形や、経過していくほどに、終焉に巻き込まれていく日常を超越しては、現れる自己犠牲により、軽薄な論理を携え、機械的な同化を繰り返しては、凡庸な価値を弄る人々の偶像に寄り添い、偶然を装い、陰惨な余韻に心を奪われ、枯渇するだけに至る毎日に迫る世論に騙されては、主体性もなく、彷徨うことにより、生まれた値や、悠遠に肥大していく浪漫や、倦怠感に至るだけの二人の構造的な回路、膨張する猜疑心が、宇宙をも飲み込んで、混濁するだけの一生に現れる一切が、異物感を抱えては、回転する座標や、感染していく病や、過ちの数、あらゆる道筋に公約を謳う平行線の会話や、錆びつく精神のまどろみや、関与していくほどに、忙しく走り回り、悲観するだけに至る観点に擦り寄る奴らの姑息さに気付かずに、誓いなどを求めては、今に戸惑うだけに至るような毎日から逃げ出す。

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