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思想家の休日

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調和

調和

制限などないと語る鳥たちの羽ばたく音、何億光年も先で、まだ類人猿であった時の記憶をグルーミングして、時間に阻まれずに、視神経に絡まる思い出を消去して、本質が謳うものを、適度に破壊して、セオリー通りに動く人工的なケモノや、形成された罪の温度や、大気圏にある託児所で、壮年の記憶を抹消して、不遇の時にもよおす尿意のような、そんな違和感と不快感を正義に変換して、次々に犠牲を生み出すだけの、井蛙な人々の行進

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始まり

始まり

壮大な夏の行進曲が降る世界の終わり、不吉な余韻がひらひらと蝶みたいに舞い、因子やら、アナログな観念やら、寂寞にすら備わるエゴ、初心な恋を折檻するようなビート、古びた容姿がインタラクティブになって、またもう一度自分に再生するみたいだ、と、語りかける少年の忘我、夏祭りの永劫、ビブラートに揺らぐ想念の救出、あらゆる差異の復元を執り行う技師として働く父のような翅を用いて、敷衍する一切の悲しみに巻きつく蛇の

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訓育

訓育

奪われ補完される感情を寄せ集める衝動的な彼女、ボウフラに囲まれた鳥の雛、紊乱な夏を頬張る小さな雲が、やがて、大きな積乱雲に変わるまでの軌跡、膨張する刹那に飲み込まれては、機械的な朝を傘にして、分断されるだけの、幼稚なテーマに付き纏われ、転換し続ける罪のようなものを、模倣する人々が謳う代償や、今に吸収されていく真実や真理、輪唱していく言葉が、ことごとくの意味を漁り、やがて、小さな声ですら、大きなもの

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可視化

可視化

原型を留めていない過去、漁る理由を漁る野良犬や豚たち、懐古に備わる非現実的なモニュメントに居座る防人たち、無防備な意味を加工する工場、分離していった国々、焼け爛れた木々や、人工的な世界の端数、耽溺を繰り返すラストシーンに鎮座し、ひしめく動機が、天国すら食べてしまい、誰もが、過激な理想を企て、惰性で導かれた終焉、厭世観をモニタリングして笑う奴らの齟齬、排斥される理由や理念の攪拌、優しい伴侶たちの、裏

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因子

因子

鉄の拉げた音、終わりは何度も同じような通りを、似たような感じで通り過ぎるばかりで、何が真実かすらも、薄汚れていて分かりにくくなってしまったものばかりだし、危険分子たちがうろつく繁華街や、犠牲的な奴らが仕向ける正しさの裏側では、破壊されるばかりの日常が迫り、制限ばかりを生み出す普遍性こそ、不衛生なものであるし、運命なんてものを謳っては、今に虐げられてばかりいる自らを癒すための綺麗事だなんて、諦めてい

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思いの隙間

思いの隙間

慢性的な悔悟を溜め込み、惨めだと喘ぐ君たちの、感傷的な退路に歪む臨床的な最後、退嬰的で、現代的な角膜を剥ぎ取る死神たちの妄想、理念に吐き捨てられる言葉の滓や、数多の苦しみを翻すために、凡庸なもので、物事をぼんやりさせ、ことごとくの支配を受け取るために、怠惰なままに、日常を受け入れては、当たり前のように出来合いのものを崇めては、贖うことでしか、この理に交わる空疎な日々を濾過できないと、逡巡する君の想

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頑強

頑強

気管支に詰まる永遠、本能が散りばめた嘘や、歴史に沈潜する理由が流動しては、真実すら握りつぶす精神のしじまに備わるエゴを粉砕し、自らの栄養に変えるシャコの群れ、すべては、報われるべくして、報われるのか、と病み上がりの他者のような身体を引きずりながら、揺らぐカーテンを眺め、リビングに寝転がりながら、神のように生きるのだと、辿々しいエゴを齧りながら、自己が回避していく無理難題から超脱し、自己研鑽の果てに

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悦楽

悦楽

横暴な真理に覆い被さる無垢な意味、退廃的な呼吸の最中、心因性の解脱や、寂れた景色に司るエゴや、忌々しい現在に陶酔しては、歪な抵抗を続ける退屈な理想や、理念すらも忘れ、ただ、憎んだりすることで、世界を、世界として認識するような奴らが示す差異や、曖昧な真意や、欠乏していくだけの鬱鬱とした利便性により、愚かな命だと、醜い正義感がもたらす、傲慢な正義を押し付け、自らの正しさを示すための、悪を捏造し、増幅す

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吸収

吸収

過ちばかりを加速させる君たちのギミック、くたばるだけの可能性を復元させるために、こびへつらうムード、論証や粛清の画面に、かじりつく正義が、犠牲を次々に生み出し、今に踏み台にされ、制限ばかりを与える度に、生まれるダメージや、こじれる後先や、曖昧な秩序に散漫になる意識や、数多の儀式に訪れる革命や、懐疑的で、チグハグな正論を武器に、かさばる意味に、訪れるエゴや、曖昧な恋路や、恒常的な罪が加算し、かさまし

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魂胆

魂胆

散文の間を走り回るネズミ、輪廻転生から外れた先に現れた朽ちたサイクル、改行の隙間で暴れるレジスタンスたち、延々と同じようなことを、同じように続けるだけの、堕落した俯瞰から現れた恒常的な憎しみの端数、銀河団で加工されたファシズム、愚行ばかりを繰り返し、システム上の仮死状態から復活し、憂鬱な戦争の後から現れた青春と憂鬱、理性もないから、本能のままに生きたからこそ、破綻した自らの精神や、大それたことを話

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平静

平静

よそよそしい現実を横切り、擬態化する虫たちの消息を追い続ける老人の研究者たちの、寛容な粛清の跡、生命という傀儡たちのアイロニーを捕食する創造主たちの実存主義の本を食い破る紙魚、時代性を流す蓄音機や、仮想的なカオスを補完する流動性に制約を打ち出し、打算的な象徴を崇める民族たちの生薬を飲み、うろ覚えな世界の結末を裁く裁判官たちのゲノムを破壊するほどの、レーザーが降り注ぐゲームのような世界、ニヒリズムを

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心情

心情

忘我できらめく悠長な値、サイコキネシスで領土を半分にした世界、自堕落な世界の標本として生き、オーロラ色した感受性が、星団を超えて、因果を突き破るまでの軌跡や、意識に食い込む波形により、リズムは破壊されて、悲観的で、低劣な余波により、生命に余白を与え、観点を踏み躙る過程や、諦観に至らせるための教育や、誰がなんのために作ったのかも分からないような答えに引き摺られ、確かさも分からずに、ただ、現れるものを

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先導

先導

迫害されていくだけの、都会でのアンサンブル、分散される思いの端々も腐り、期待感なんかを謳う安易な欠如の最中、保つべきものや、守るべきものすら、そこかしこで捏造され、増幅する怒りや、複製される罪などにより、枯れ果ててしまったモラルの慟哭により、うるおいすら得てしまうような忌々しい現実を超越して、超然として生きるのも、有りか、と物事の在処を追い続ける老いた自己との乖離や、理解すら飛び越えて、物事の顛末

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気配

気配

危険な物質を食べて生まれた怪物、真理を追い求めたニーチェが乗る馬、運命的な出会いを加速させては、厭世観を切り取る万能ナイフ、愛こそが全てであることを、信じられないから、愛は、名ばかりの愛に陥ってしまうのだ、と言い放ち、懐かしむだけの場面からこぼれ落ちる物語を拾い集め、メタファーが降り注ぐ夏の夜道や、季節的な終わりに歪む予感や、空白にうごめく新たな物質、進化を否定してまで、生きたいと強請る隙間から現

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