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目指す会 2312 AJパーマネント千葉200 ③70/206

和やかイベント、ママチャリGPのお陰でこいつの存在を忘れていた。しかし筆者には真冬のエンデュランス(200キロ走破)は命の危険が伴うことを世の中に訴え続ける使命がある。あの地獄を思い出し再度筆を執る。

第2チェックポイント(40キロ地点)で次のチェックポイントの概要を経験者のS水から聞く、次はちょっとしたヒルクライムがあるとのこと。
本来上り坂は多くのロードバイカー(ライトユーザーは特に)から疎まれる存在、理由は辛いから。お風呂の蓋の溝に良く出来るカビを見る度にイラッとするが、上り坂もそんな感じ。目の前に現れたら「うわ、坂じゃん」って。

がしかし今に限ってはかなりウェルカムモード、なぜなら体が温まるから。完全に朝になったとはいえ、暖冬の合間を狙い澄ましてやってきた寒波の影響で気温は0℃近く。スタートして2時間以上立つが指先はずっと痛い我としてはどんとこい坂! なのである。とうことで体温上昇を目指してリスタート。

ふと気づいたことがある。今回のパーティーの並び、基本はS水さんが先頭で体を張ってくれるのだが、時折E原さんが先頭に入ってくることがある。優しさなのか気まぐれなのか、寒さで頭が回らなかったが走り始めて2時間を超え、ようやく法則が見えてきた。
E原さんが先頭に入るのは「追い風時」限定だった。「オレ、優しいべ?」みたいな顔でするっと先頭に出てるのだが、ルールを見破ったからには「イヤイヤ、追い風の時だけやん!!」と突っ込む。「あれ、バレた??」というおっさんがらみが出来るくらいには元気が出てきた。

しばらくして坂突入、緩やか目な傾斜で無理せずとも登れそう。なんせ200キロも走るのだ、ペース配分は完走のための最大のキモだ。

せっせとペダルを回す。5分くらい登ったところでS水氏が遅れだした、ここまでほとんど(特に向かい風時)を先頭で走ってくれたS水、少し頼りすぎてしまったか。とはいえここは上り坂、平坦のように風よけになり助けることは出来ない。(正確には風よけの効果が出るくらいのスピードで登れない…)マイペースで登り続けるだけだ。

ということで筆者、次いで(まぁまぁな差で)E原さんがチェックポイントに到着。

この看板がチェックポイント、マシンと一緒に写真を残すのがルール

写真の通り小高い丘がチェックポイント、中々登った感じ。お陰で体が温まり、大学時代に友人からプレゼントされなお使い続けているネッグウォーマーを外す。

しかしS水氏が体調もしくは車体トラブルかと心配するほどに現れない。富士ヒルでも赤城ヒルでも筆者やE原さんよりも良い記録を出しているS水氏だけに心配だ。が、心配はせど様子を見るため坂を下ろうとは思えない正直な心と体はただその場で待つのみ。

ようやくS水氏が現れた。マシンには股がっているのでマシントラブルではなさそうだ。辛そうな表情をにじみ出しているので体調不良? と訪ねたところ
「いや、太りすぎて坂しんどいだけっす」
と斜め上の回答が飛んできた。どうやら今日に向けてミートテックを重ね着しすぎたようだ、心配して損した。

ここまで約55キロ、かかった時間は3時間と少し。軽く計算をしてみる。

50キロで3時間なら半分の100キロで6時間。
午前6時スタートなので半分を超えた時点でお昼ちょうど。
もう100キロも6時間で走るとしてゴールは夕方6時。どっぷり日が暮れるやん…

とりあえずモチベーションを保つため午前中までに半分の100キロクリアを目指すことに。後半は体力も減りペースも落ちるだろうということで、休憩もそこそこに次のチェックポイント、保田小学校という名前の道の駅を目指す。うーん、ややこしい…

距離は約15キロ、休憩かねてちょうど良い距離感。登った分の下り坂を堪能し街中を走る。途中東京湾フェリーの看板を見つける。

去年だっけか、ロードバイクで東京湾1周(フェリーも入れて)にチャレンジして強風でフェリーが欠航してるのをフェリー乗り場で知り途方に暮れたことを思い出す。仕方なしに同じ道を折り返したのだが、あれもきつかったなぁ…

ということで何らトラブルなく保田小学校に到着。

この赤い前掛けをかけたなんかの銅像が写真対象だ

元気にカメラに向けてピースサインをするS水氏、どうやら本当に体重が増えて重力に勝てなくなっただけのようで一安心。

ここまでで約70キロ、時刻は10時前後(4時間経過)。1/3を終えようやっと3人のテンションも上がってきた。200キロの旅はこれから中盤戦へと突入する。

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