これはヤバい!?渦中のcolabo休眠預金1億円助成の怪

1.はじめに

本稿は、いままでツイッターで投稿してきたつぶやきをまとめた内容である。そのため、目新しい情報はないがそこはご容赦願いたい。

さて、今回扱うのは、共産党と強い繋がりのある colabo 代表仁藤夢乃さんの「colabo」についである。

このcolaboには、東京都からの委託事業の他に、赤い羽根からの助成、クラウドファンディングからの寄付など、様々な経路でお金が集まってきている。休眠預金についても例外ではなく、colaboには1億円が助成されている。今回は休眠預金の助成とcolaboについて、探っていきたい。

2.colabo の休眠預金助成事業の計画と実績

2-1.colabo の事業計画

休眠預金の説明は本稿では割愛する。詳細を知りたい方は、以前投稿した記事を参照してほしい。

また休眠預金については、早くから警鐘が鳴らされていました。山本一郎さんのこちらの論考も是非ご一読ください。

さて、休眠預金の colaboへの助成は、2020年度 緊急支援枠3次 にて行われている(会計年度は2021年度)。資金分配団体はパブリックリソース財団。助成額は、休眠預金最大の1億円である。

事業名は、「若年⼥性への住居提供、⽣活⽀援事業」。事業計画書に記された事業概要は以下の通りである。

虐待や性暴⼒被害にあうなどし、既存の児童福祉や⼥性⽀援の枠組みでは住まいを⾒つけることができない若年⼥性に対して、アパート型の住まいを提供し、加害者から離れて、⾃分の暮らしを送れるよ
うにサポートする。まずは落ち着いて⽣活できるよう⽀援し、必要に応じて役所や病院への同⾏⽀援や弁護⼠相談などを⾏う。その後、学習⽀援や就労⽀援も⾏い、資格取得や仕事が安定するまでの⽣活
を⽀援する。⽇常的な⽣活⽀援も⾏い、掃除や⾷事、洗濯なども含めて、安全安⼼に⽣活が送れるように、また困ったときに⼀⼈で抱えなくて良いようにサポートする。

つづいて、「事業実施後(1年後)以降に⽬標とする状態」にはこう書いてある。

休眠預⾦事業終了後も本事業を通して取得した物件での⽀援活動を続け、その実態から必要な⽀援のあり⽅について明らかにする。⽇本社会では困難な状況にある若年⼥性に対する⽀援が希薄であるため、本事業を通して若年⼥性に対する居住⽀援のあり⽅を提⽰し、現在検討されている「⼥性⾃⽴⽀援法」でも、必要な施策について具体的に、実態をベースに考えるきっかけをつくることができるよう、政策提⾔や議員、⾏政との交渉を⾏う。

そして目標値として、以下の記載がある。

・8部屋の確保
・アパートへの入居者数8名
・生活支援実績数 200回

若年女性向けアパートを開設する。2022年2月までに、そのアパートに8名入居させること、生活支援を200回行うこと、が目標に掲げられた。

2-2. colabo の事業実績

では休眠預金から1億円を助成された事業の「事業完了報告」を見ていこう。
まず「8部屋の確保」は完了している。ここは達成している。
つぎ入居者。目標の8名に対して、1名のみで、しかも「事業完了報告」時点ではまだ入居していない。「事業完了報告」の日付は2022年3月18日なので、2022年2月までに8名入居させるという目標は、未達成である。
そして、生活支援200回を行う、と言う目標に対して、実績はなんと0。未達成である。なにもやっていないのであろうか。

そんな惨憺たる結果なのだが、自己評価では、土地購入・着工・建物完成が「計画通り」で、入居開始・入居者支援が「ほぼ計画通り」となっている。

生活支援200回に対して0回、についての言及はなし。また入居者についても達成していないのに「ほぼ計画通り」の自己評価はおかしい。こんな甘っちょろい評価では先が思いやられる。

しかも書かなくて良い「想定外のアウトカム」において、「(困難)女性支援法」推進の政治活動を記載している。事業計画をそっちのけで、この「政治活動」に本腰をいれておいたのではないかと疑ってしまう。

想定外ではないが、本事業や⽇々の活動、「⼥性⽀援法」検討のためのワーキングチームなどを通して、国会議員や⾏政機関、⼥性⽀援団体に対して、困難な状況にある若年⼥性に対する⽀援の現状や課題、⽀援のあり⽅について訴え続けたことが、「⼥性⽀援法」成⽴の動きにつながっている。まだ予断を許さないが、今国会で超党派にて議員⽴法が提出される可能性が⾼い。今後も引き続き、現状を訴え続けたい。

WBPC 問題に興味のある方はすでにご存じかもしれないが、colabo が長期保護した女性は0である。そのため、「1名入居が決まった」と誇らしげに書いてある実績も、到底信じられるものではない。

このように、惨憺たる結果に終わった colabo の休眠預金助成事業だが、満額の1億円がそのまま消化されている。結果のチェックはしないのが、休眠預金であるらしい。

3.  colabo の会計報告と休眠預金の1億円

colabo は、休眠預金から、2021年度に1億円の助成があった。では会計報告には正しく記載されているだろうか。

こちらは、colabo がホームページで公開している2021年度の「貸借対照表」である。

1億円の記載が、、、、、、、ない。ないのである。
2021年度の受取助成金は「46,605,960円」となっている。1億円がない。どこいった?

(以降、指摘により訂正)探してみると、この1億円は、使途が決められた指定正味財産として記録されていた。

つづいてこちらが東京都から開示された2021年度のcolaboの貸借対照表である。このなかに、固定資産として、「シェルター居場所増設職員雇用積立金」の項目があり、その額が1億円である。アパート建設が終わり諸々の決済が完了してもなお、1億円の積立金とは果たしてなにか。

※2023/02/20加筆
なおこの点については、以下の記事も併せて読んでいただきたい。会計の専門的な知見による分析であり、大変参考になる。

暇空茜さんが究明してきたように、colabo の数字(人助け活動した回数、助けた人の数、お金の額)は極めて怪しい。これを信じろというのが無理である。ではこの1億円もの大金をcolaboに助成を決めた背景を探っていこう。

4.colabo への1億円の助成をめぐって

パブリックリソース財団のホームページに、colabo に助成を決めた際の資料がおいてあった。

colaboへの1億円の助成を決めた選定理由にはこう書いてある。


リンク先
支援対象が明確かつ緊急性が高い。特にコロナ禍で一層顕在化した問題であり、実績に裏付けられた現場感のある社会課題の把握がうかがえる。事業内容についても明確であり、全体的に本事業で助成する意義が高いと評価した。

ここでいう「実績に裏付けられた現場感のある社会課題の把握」とやらは、既に嘘っぱちであることが判明している。colabo による東京都への虚偽の報告が、こういった形で使われてしまうのである。嗚呼。

ではこの選定員は誰なのだろうか。以下の名前が挙がっていた。

ここでは、高橋紘士氏、井上由起子氏、の両名に触れておきたい。

5.繋がる人、人、人

さてこの両名(高橋紘士氏、井上由起子氏)は、以下の団体の役員であることが判明した。

一般社団法人全国日常生活支援住居施設協議会(全国日住協議会)」

全国日住協議会の事務所は、奥田氏と縁の深いワンファミリー仙台の事務所内にある。
役員の顔ぶれは以下の通りである。
代表理事に「奥田知志」、理事に「井上由起子」、顧問に「高橋紘士」。
奥田氏は、colabo の理事でもある。

団体設立時の式典に、村木厚子さんがオンラインで参加していた。さらに厚生労働省援護局の人も。


リンク先

そのうえ、JANPIA理事の岡田太造氏が、講演している。

同団体のホームページには、シンポジウムの案内写真が掲示されていた。
一番左の人が、休眠預金活用団体JANPIAの専務理事(コンプライアンス担当)、左から2番目の人が資金分配団体のパブリックリソース財団でcolaboに一億円の助成を決めた人、右端はcolaboの理事。あらためてみると、凄い絵だ。隠す気ゼロである。

6.まとめ

書いていて怖くなっちゃいましたが、まとめます。
colaboへの休眠預金の助成は、以下の階層構造をとります。

①休眠預金活用団体:JANPIA
 ↓
②資金分配団体:パブリックリソース財団
 ↓
③実行団体:colabo

奥田氏は、③の理事であり、全国日住協議会の代表理事。
井上由起子氏、高橋紘士氏は、②の選定委員であり、かつ、奥田氏の「全国日住協議会」の理事と顧問。つまり奥田氏の仲間。
岡田太造氏は、①の理事であり、厚生労働省OBであり、村木厚子さんの後任の援護局長。
そして、奥田氏と並び、WBCP の「ボス」と言われている村木厚子さんもこの流れの中にいる。

休眠預金を管理する人(①)、お金の助成先を選定する人(②)、お金を受け取る人(③)が繋がってしまった。

しかも、岡田太造氏はJANPIAの専務理事でコンプライアンスを担当している。その立場の人間が、②と③の人間が集う式典にヘイコラと出席しているのは理解し難い。

休眠預金によるcolaboへの助成1億円は、出来レースではないだろうか。。。

ひとこと言わせてください。

もしもし、ポリスメン?ポリ~~~~~~~ス

もう、私には手に負えません。





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