最近の記事

児童性犯罪について

ここ数日、小児性愛をめぐってSNS(X=旧Twitter)上でバトルが繰り広げられました。 しかし、双方ただ感情に任せ罵り合っているだけでできちんとした理解に基づいてなされているようには思えず、一度まとめてみる必要があると思い記事を書くことにしました。 キャラクター文化はこれまで小児性愛と絡められバッシングされてきました。児童性犯罪や小児性愛についてもきちんと理解しておかなければ有効な反論はできません。 すり替えられる論点 インフルエンサーのZ李なる人物が、児童性的暴行事

    • オタクが山田太郎議員を『絶対に』支持してはいけない理由

      山田太郎議員と言えば、かつて児童ポルノ規制法の改定に際し、漫画やアニメがその規制対象に加えられようとしていたのを阻止したオタクの英雄と認知されている方も多いのではないでしょうか。 ですがそれももう過去の話。自民党に入って、党の中で規制を食い止めるなどと支持者に訴えていた氏でしたが、たしかに直接的な目に見える形での規制は息をひそめたかもしれません。しかし自民党は別の手段によってオタク文化を弱体化させるという方向に舵を切っており、その先導役になっているのがほかならぬ山田議員なので

      • 山田太郎議員がインボイス問題で消極的なのは必然

        山田太郎議員がインボイス問題で積極的に動いてないとの批判の声が上がっています。 ですが、これはある意味当然のこと。今更感があります。 山田議員にとってオタクカルチャーは「利用すべきもの」。自民党における"オタクカルチャー"のリーダーとしての地位を確立するためには、党の目指す国策産業としてのアニメ像(ポリコレに準じた健全な表現、国威発揚に資し、利益を上げ国に貢献する)と擦り合わせなければなりません。 それに適合しない、ちまちました、ニッチな、ときにちょっぴりエッチな表現もあっ

        • オタクが赤松健氏を支持すべきでない理由

          自民党内部で規制を食い止めるのは不可能赤松氏は、自民党に入って党内部で規制を食い止めるとしていますが、はっきり言って無理です。 漫画やアニメの規制は彼らの根源的価値観(イデオロギー)に基づいたものであるからです。 アニメ漫画の規制問題というのは、突き詰めるとそこに登場するキャラクターの問題であり、実際標的とされているのはキャラクターのデザインとそれを愛好するセクシャリティ(萌えやBL)ということになります(キャラクターデザインを巡る確執はすでに戦前からありました)。 この

        児童性犯罪について

          漫画アニメ規制との戦い方

          なぜ”フェミニスト”は萌え絵を叩くのか? 自称フェミニストは萌えキャラに嫉妬しているから叩くのだという主張がたびたび聞かれます。確かにその側面もあるとは思いますが、ミクロの個人的感情というより、もっとマクロな、社会的ムーブメントのように思えます。 19世紀初頭のイギリス、産業革命のときにラッダイト運動というものが起こりました。機械の導入により失業を怖れた職人、労働者が機械を破壊して回った運動です。 萌え絵叩きはそれに似ているように思います。 ホモソーシャル・マチズモ世界

          漫画アニメ規制との戦い方

          赤松健氏のツイート炎上と、「アニメーター待遇改善」という主張の背後にある思惑

          また赤松健氏のツイートが炎上しました。 赤松氏が集中砲火浴びてますが、細かい部分はさておき、ヒット作品を国が後押しする「選択と集中」、これ方法論としてはまったく間違っていないんですよね。 アニメーターの劣悪な雇用環境の背景に、よく構造的な問題があると指摘されます。 トップに製作委員会が君臨し、何重もの下請け階層構造があることが原因である。製作委員会が利益を独占していると。 これは正しくありません。 アニメ業界の本当の構造問題とは、供給過剰による低収益性、低生産性です。

          赤松健氏のツイート炎上と、「アニメーター待遇改善」という主張の背後にある思惑