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文学フリマで50部売るために、気をつけたこと、気づいたこと。その2。

【前回のあらすじ】
この記事は文学フリマで本が売れる為の準備記事のスタンスとをとっております。文学フリマの出展までのHow To記事は多々出ていると思うのですが自分の備忘録としてこの記事を記しつつ、誰かの参考になればと思います。
私たち「履歴書籍」は2021年の第33回東京文学フリマ11/23(火・祝)に知名度ゼロの状態で初出展しました。結果は50部刷って50部完売。
しかも値段は1冊1000円と言うなかなかの強気。
50冊の内10冊献本なので実質、40部を文フリ開始3時間で手売りで売り切りました。販売ペースは5分に1冊程度でした。

ポイントは大きく3つだったかな、と思います。

売れるためのポイント
1、面白い企画を考える(相手にとってメリットのある企画)。
2、協力者を募る。
3、売れるための、設営、接客、小物、通販などの下準備。


前回の記事、ポイント2については下記のリンクからお読みください。
https://note.com/mesen/n/nf873714c9929
今回は
ポイント1、面白い企画を考える(相手にとってメリットのある企画)
について記していきたいと思います。

1、面白い企画を考えるには(相手にとってメリットのある企画)。

私は仕事で映像広告の企画を仕事にしているのですが、
皆さんは、面白い企画と聞いてどんなものを思い浮かべますか?
正解は複数あるとは思いますが、今回の文学フリマに向けて考えた「面白い企画」は、「他人が興味を示す内容の企画で、頼まれたら協力までさせる力を持つ企画で、売れる企画」です。つまり観客を出演者にまで引っ張り上げる力のあって影響力(売れる)企画を心がけました。それに加えて相手にとってのメリットも同時に考えました。

さて、個人的には企画にはいくつかルールがあると思っています。
その一つは、前提条件として「約束を守る」ことです。
分かりやすいものですと、企画に金を出して実行すれば出資以上の利益が出るものです。広告などはその典型例かと思います。
それに対して履歴書籍は、企画に乗ってくれれば、知的好奇心を満たすという約束を守る企画を作り上げました。

履歴書籍の企画は他人頼り。

個人的に、面白さは相対的なものだと思っています。
また、企画は他と比較することと、別のものと別のものを掛け算することで、より面白さが出ます。なので、履歴書籍という企画をより活かす為には、面白い協力者のエピソードと履歴書の掛け合わせが必要でした。
また、売り上げを赤字にしないために、文学フリマに人脈を持つ面白い人が必要でした。ここら辺の解説は前の記事を参考にして頂ければ幸いです。

加えて私には苦手なことと、できるけどやりたくないが多すぎるために、能力のある他所様の協力を仰いで、作品のクオリティをあげる作戦に出ました(適正なギャラは払いましょうね!!!)。
自分の苦手なことを補う能力を持った人が、参加したくなる企画を考える。協力して欲しい人の能力を考える。それに合わせて企画をブラッシュアップする。を下記を踏まえながら繰り返し考えました。

・自分が面白いと思えるか、本当にやりたいことか。
・自分が関わりたいと思う人が、ワクワクするか。納得するか。
・参加してくれる人にメリットがあるか。不満はないか。
・在庫を抱えない様に、赤字にならないようにするには。

要は需要と供給を満たす企画。
自分と、協力者と、購入者の、需要と供給を満たす企画を考えました。
その上で、大前提として面白い読み物であることを守りました。

結果、見事完売した訳です。この結果はかなり他人頼りの結果ですが、完売は完売です。わーい。
正直、人とは違った自分の過去のエッセイは、世には溢れきっています。
けれど、履歴書という切り口、フォーマットを利用すること。他人の履歴書と比較することで、見え方や、受け取り方や印象は大きく変わります。事務的かつ資本主義的なシステムと、エモーショナルな個人の記憶からの記録から紡がれるエピソードの面白さを企画し、形にした訳です。

更に当日の現場では時期的に、コロナ対策がしっかりされた中で、立ち読みでその本の面白さを伝え切るのはかなり難しいと今回は判断しました。
なので、キャッチーで、そしてある意味ゴシップな人の過去を扱いつつ、不幸自慢にならないように企画、編集を行いました。
人の興味を惹いて、読んでみたくなる、他にはない、初見でも買いたくなる。自分も書いてみたくなる。そんなものを考えました。
(残念ながら履歴書の応募はまだありませんので絶賛募集中です!!!)

情報収集癖をつければ売れた。売れる時間帯も分かった。

当たり前のことですけど、売れない本とは
・下調べが不十分
・下準備が不十分
ざっくり以上の2点かなと思っています。もちろんここからもっと細分化はできますが、要は情報の精度が売り上げに大きく左右します。
また、先々の備えをすることも必要です。
今回、販売しながら、自身のサークルの情報も集めて分かったことがありました。その一つが一番売れる時間帯はイベント開始2時間後の14時台でした。この情報は、2回目のサークル出展に必要だと考え収集しました。
次回は、この14時台に当日の協力者の層を厚くする必要があるからです。
つまりこの時間帯を逃すと売り上げが半減する訳です。
(なぜこの時間帯に売れるのかの理由は長くなるので、また書きます。)
売れなくともサークル活動の認知が獲得できれば、次回以降の購入に繋がる可能性がある訳です。
ブースは本の売買以外にも、告知・広告活動も同時に行なっている訳です。
つまり、販売ブースは、広告媒体でもある訳です。

売れるブース、売れないブース。

売れる為には販売ブースをできるだけ強力な広告媒体に仕上げる必要がある訳です。その情報収集のためにも、協力者である彗星読書倶楽部さんと蠍の毒針さんにも有益な情報を頂いて大いに助けて頂きました。

頂いた情報を補強し、最大限に活用するためには
売れるためのポイント3の
設営、接客、小物、通販などの下準備が必要になってきます。

長くなったので、ここら辺で次回に続きます。

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