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良く遊んでる子は良く学べる子だということはもう明らかだぜ!という話〜遊びが学びに欠かせないわけ〜

生き抜くための知恵は「遊び」で全部手に入れた

遊び心

著書『遊びが学びに欠かせないわけ』を読み終わりました。

著者であるピーター・グレイ氏は「子供の遊びによる成長」をテーマにしている権威者でございます。

本書の主張は

全ての学びは「遊び」に帰属するぞ!逆に遊びがないとつまらない学びになるぞ!

ということを、狩猟採集民族の観察から説明しております。

狩猟採集民族は

・社会価値が「平等」・「自立」・「共有」である
・全員、200~300種類の動物の生態を知識として持っている
・遊びの時間を無制限に設け、年齢の幅もとても広い

といった特徴を持っており、競争の毛色が薄く、代わりに協力していく文化がとても強いらしい。

狩猟採集民族の生活は狩って、食って、寝るだけの単純なものだろ!

と思うかも知れませんが全員が1人でも生き抜いていけるような知識を膨大に持っております

例えば飲み水のありかとか、動物の解体方法とか、空腹の時の対処法とか、、

特に狩猟採集民族は冷蔵庫みたいな保存するものがないので、1日2日は肉が食べられないなんてザラです。

また、生き抜く環境も砂漠を大移動したりと、移動する季節を間違えたら即死んでしまうようなこともあり得ます。

それを、バッチリなタイミングで移動するには天候の知識が不可欠。これも外遊びで自然に覚えるんだとか。

この、生き抜く術を自然に覚えることは全て「遊び」によって学んだものとグレイ氏は説きます。

また、本書には「アウシュビッツで遊ぶ子どもたち」というテーマがあり、どんなつらい状況も遊びで乗り越えられる話があります。

遊びは、生き抜くための知恵が詰まったものであり、逆に遊びを失ってしまったら思考が恐怖で埋め尽くされるようにできているものです。

大人ほど、定期的に遊んでいきたくなるような良書でした。

人類学や歴史的に遊びがなぜ必要なのかをよく説明されております。


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