テクニック8 【立ち位置を変えてみる】
うつ状態に陥っている人は、他人の視線や評価が気になって
仕方がないという状態になります。
「あの人はキツイ言い方をするから私のことがキライなんだ」
「周りの人はみんな私のことを無視している」
「口ではああ言っているけど、本音はどうだか・・・」
私自身もうつ病にかかっていたころは、部下や上司が
自分のことを無能だと言っていると思いこんでいました。
こういう状態になると、こちらから周囲に声をかけたり、
話の輪に入りたいとは思えなくなります。
そうなるとますます孤立してしまうので、
状況は更に悪化してしまいます。
私のところに相談に見える方にも、
こういった傾向は強く見られます。
そこで私が行っているセラピーとして、
「ポジション・チェンジ」があります。
ポジション・チェンジとは文字通り、
ポジションを変えることでメンタル面の
問題を解決させるものです。
【ポジション・チェンジの目的と効果】
自分と他人の関係性を頭の中で考えるだけでなく、
実際に体を動かし、相手の立場を体験することで
相手や第三者の視点、思考を体験します。
それにより、新しい気付きが生まれ解決の糸口が見つかります。
第 1ポジション (自分)
第2ポジション (相手)
第3ポジション (善意の第三者)
【ポジション・チェンジのやり方】
① 椅子を2つ用意します。(第1ポジション・第2ポジション)
② 自分の椅子(第 1 ポジション)に座り、相手が向かいの椅子に
座っているとイメージします。
③ 相手(第2ポジション)に向かって言いたいことを伝えます。
④ 第 3 ポジション(善意の第三者)に移動します。
⑤ 次に相手になったつもりで相手の椅子(第 2 ポジション)に座ります。
⑥ ③で伝えたことを相手になったつもりで聞き、何を感じるか体験します。
⑦ 第3ポジションに移動し、2人の関係を客観的に観察します。
⑧ ②~⑦を何度か繰り返し、何を感じるか体験します。
実際にやってみると、「他人は自分のことを嫌っているわけではないんだ」
「こういう風に関われば、楽につきあえるんだ」ということに気づきます。
私たちは頭で考えていることや知っていることよりも、
体で気づくことの方が実は大きいのです。
はい。今日はここまで。
ポジションチェンジもよくやるワークのひとつです。
単に頭の中で考えるだけでなく
五感を使って相手の立場を体験する。
それによって自分の凝り固まった感情が変化していきます。